やま建築研究所

私が感じたこと、気になった建築などを書き留めたノートです。

お待たせ!やま建フランスリポート5日目です!!

2007年09月22日 01時13分11秒 | フランスリポート

いやはや少し更新をさぼってました。
特に忙しいわけでもなかったのですが・・・

でもそろそろ就職活動をはじめていかなければと思い、手始めにアウトソーシング系の会社の面接を2社程受けてきました。
さかのぼること数ヶ月前。就職のための応募書類の作成にとりかかっていました。
転職サイトの履歴書添削サービスなどを利用し、たいした経験もありませんがそこは口八丁、筆八丁
なんとか整ったかたちの履歴書、職務経歴書が完成しました。
でもやはり面接が不安。こればっかしは場慣れするしかなさそうです。
上記の2社は派遣がメインの会社だけあって、志望動機や自己PRは聞かれず、「いつからこれるか?」や「どういった職種を希望しているのか?」といった質問が主でした。

決まる、決まらないにせよじっくり探していこうと思ってます。


やま建、フランスリポート5日目です。(2007年7月5日)

昨夜はマルセイユのホテルで一泊。
今日はリヨン郊外にあるコルビュジエ作品、「ラ・トゥーレットの修道院」へ向かいます。
午前中には到着したかったので、ホテルを朝5時にチェックアウト。
うっすらと青みがかった暁の空の下、薄暗い街を抜けて駅へと向かいます。
街中に人影はまばらでしたが、駅の中は朝の早い旅行客やビジネスマンでにぎわっています。
マルセイユにはもう少し滞在したかったですが、のんびり旅を楽しんでいる間はありません
なにせあと3日。なんとかスケジュールをこなさないと・・・

後ろ髪ひかれる思いで再びTGVへと乗り込みます。
パリに戻る方向に向かって約1時間。リヨン駅に到着。



各駅停車に乗り継いでL'Arbresleで下車。そこからは歩きです。

ゆるやかな斜面に建つ新興住宅街を抜けて、牧場を横切る道に入るとのどかな街並みが見渡せ、かたわらには牛がたたずんでいます。


        高台から街を望む 



      こんな牧場を抜けて進みます

まさに絵に描いたような風景です。
こんなのどかさに包まれながらもなんだか気はあせっています。
しかもなんだか早歩きです。

牧場を抜けると建物があり、そこにいたおばさんに道を尋ねても困った顔で伝わってない様子。
でも「コルビュジエ」と口にしたとたん、表情が晴れ説明してくれました。
コルビュジエはフランス人なら誰でも知ってる有名人なんだと実感しました。

木々の間を抜けるとのどかな牧場風景のなかにどっしりとしたコンクリートの塊、巨大な建物が姿を現しました。

遠目には軍事要塞風で、静かで神聖さただようキリスト教の修道院のイメージとはかけ離れています。


      ラ・トゥーレットの修道院

側面の大きな壁が礼拝堂の外壁です。

早速中に入ると・・・
ノートルダム寺院のようなゴシック様式の礼拝堂に見慣れてしまって、ステンドグラスに高い天井、太い柱、過剰な装飾といった先入観があったのですが、この礼拝堂はまったくの別物です。


   ノートルダム寺院                 ラ・トゥーレット

パイプオルガン、十字架、祭壇といった礼拝堂三点セットは備えつつも、全てにわたってシンプルです。


            正面


             背後


           祭壇と十字架

ただ、いろんな形の天窓や横長のスリット、ロンシャンと同じつくりの天井と壁のすき間から差し込む光は薄暗いながらも派手さがあります。
窓の厚み部分に原色系の塗装がされているので光も色づいているようです。


天窓の見込み部分には原色の塗装がされている

「10%の光」
コルビュジエはラ・トゥーレットの設計に取りかかる前、参考のためフランス国内にある「ル・トロネ」の修道院を訪れました。そこで悟った光の取り入れ方、薄暗さを「10%の光」と走り書きで表わしこの礼拝堂にも用いました。

写真はかなり明るく写ってますが実際はもっと暗いです。

配置を左右対称にしていないのは、礼拝堂特有の重々しさ厳粛さを軽減するためでしょうか。


       内装は左右対称ではない

無骨な内装の中、オルガン席の囲いのイラストは和みます。


            オルガン

他の部分も見たいと思っていたところ、礼拝堂から他の部屋に通じるドアが開いていました。
そこから入ろうとしたところ「NO!」との叫び声が!
他の訪問者のガイドをしていたフランス人女の子にとがめられてしまいました。
身振り手振り、カタコトの単語を使って交渉してみたのですが宿泊客以外はダメだそうです。
ムカつきましたがかわいかったので許す!!

しょうがないので、外から建物の雰囲気をつかむこととします。
斜面に建っているせいもあり、ピロティ形式になっているので中庭部分まで入る事ができます。


        斜面に建っている

ロマネスク様式など古い修道院によくある列柱に囲まれた中庭は、修道士達の散歩や憩いの場となってますが、この中庭は庭に面した部分に自由に出入りできる開口部はなく、建物とは切り離されている気がします。


     ピロティ部分から中庭を見る


     中庭 (建物からは出入りできない)


          中庭俯瞰

古いせいもあり、ピロティの天井部分はコウモリの巣になってました。


   ピロティ?床下? コウモリが飛び交う


最上階とその下の階は修道士の部屋だったところです。


            全景



昼過ぎには再びリヨンへと戻りました。
リヨン旧市街はルネッサンス時代(15世紀)の街並みが残る街として世界遺産に登録されています。


           リヨン旧市街

石畳の道から小路に入り建物をくぐると中庭が開け、そこには人の生活の赤裸々な場があり店が営業し、街全体が生きたテーマパークといったところでしょうか。
でも疲労と暑さでまいってました。


       小路を入ったところ
  

             中庭

3時間ほど散策してTGVでパリへと戻ります。
夜8時ごろ到着しましたがパリの夜はまだまだ更けません。
バトー・ムーシュという遊覧船に乗ってセーヌ川の川下りへ出かけました。
一時間ほどの船旅ですが、川から見上げる街並みは地上とは違った視点で見せてくれます。

 
         ルーブル美術館


        川岸にたまる人々

セーヌ川にかかる橋は歴史もありデザインも凝ったものが多く、土台や装飾も間近でみれて迫力があり、流れる光景は船ならではの魅力があります。


         セーヌ川に架かる橋


東京でも隅田川川下りの遊覧船が出ていますが、一度乗って見るのもいいかもしれませんね。
隅田川にかかる橋もデザインには定評あるので。


晩飯はパリでは行きつけ、ポンピドゥーセンター近くのファミレスです。
この日初めての飯。もう皿からあふれんばかりによそって食べました。

次は6日目です。










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