銀の匙かげん

後味よい 究極ハッピーエンドをめざす
これまで観た好みの映画のことなど 
ぼちぼちと 備忘メモとして

抱擁 アーロン・エッカート

2009-06-27 | 映画
少し前の、「英国の桂冠詩人に 初めて女性のキャロル・アン・ダフィが選ばれた」というニュース。しかも彼女は同性愛者。
ロックやパンクと解放されたイメージのある英国でも、伝統の中に入りこむには、時間を要したようだ。
色々この映画とオーバーラップさせ、妄想を楽しむのも あると思います ね。
ダニエル・デイ=ルイスの父も・・・

原題 Possession
監督・脚本:ニール・ラビュート
製作:ポーラ・ワインスタイン バリー・レビンソン
脚本:デイヴィッド・ヘンリー・ウォン ローラ・ジョーンズ
撮影:ジャン=イヴ・エスコフィエ
美術:ルチアナ・アリージ
音楽:ガブリエル・ヤード

グウィネス・パルトロウ
アーロン・エッカート
ジェレミー・ノーザム
ジェニファー・エール
★★★★☆

原作はイギリスの作家A・S・バイアットの小説。なかなか長編でこみ入っている。映画は省略してあり、設定も変えてあるので分かり易い。
ヴィクトリア朝時代の詩人アッシュ(ジェレミー・ノーサム)とラモット(ジェニファー・エール)。それぞれの研究者ローランド(アーロン・エッカート)とモード(グウィネス・パルトロウ)。
ローランドは 偶然アッシュ直筆の手紙を発見する。その恋文を手がかりに 過去の秘められた切ない恋愛を解き明かしていく。足取りを追っていく内に 二人の情熱的なロマンスに影響され しだいに恋に落ちていく、恋愛に慎重な現代のローランドとモード。

鷲のような、古典とは縁遠い顔のアーロン・エッカート。二枚目ではないが、他にない顔で注目していた。ニール・ラビュートとコンビだが、アクが強くなく、結構引き立て上手が邪魔をして、なかなか目立たなかった。この作品では グウィネス・パルトロウとウキウキしてやっている。画面に出てるなあ。この後、「カンバセーションズ」 「ダークナイト」とお気に入りの作品に登場し楽しませてくれている。「ダークナイト」ではヒースの陰に隠れたが、幅を広げる転機となる役だったのでは?

自分の嗜好にもよるが、同性愛物は 話に奥行が出て 傑作が多いように思える。ブエノスアイレス ブロークバックマウンテン 蜘蛛女のキス マイ・ビューティフル・ランドレット ミルク さらばわが愛~覇王別姫~ アナザーカントリー モーリス オスカー・ワイルド 思いつくだけでも次々出てくる。役者も演技で評価が上がり 実力俳優と呼ばれることが多い。いつかアーロン・エッカートにもチャンスがあるかな?イメージ違うかな?ひっかかる人です。

ミステリーとラブロマンス。過去と現代、二組のバランスもよく、安心して楽しめる。
コスチュームものと繋がる恋愛、2本合わせて観たようで、お得な映画でありました。抱擁です。