銀の匙かげん

後味よい 究極ハッピーエンドをめざす
これまで観た好みの映画のことなど 
ぼちぼちと 備忘メモとして

「たまゆらの女 」  コン・リー

2010-09-20 | 映画
大陸女の迫力といえばコン・リー。
さすがに最近は老けてきたけれど、まだまだ艶っぽい。
綺麗、情熱的、神秘的、儚なげ、ひたむき、芯の強いetc.・・・いろんな形容がうかぶ女優だ。
「おんな」を演じる男優といった風格でしょうか?
そんな彼女のお相手はなかなか辛い。いつの間にか引き立たせ役に~~~
忍耐と覚悟が必要だったり・・・?
チョウ・ユンファ トニー・レオンといった大物でさえも、タジタジ・・・っと
いい勝負に思えたのは、「愛の神、エロス 」でのチャン・チェン。二人の魅力を引き出すウォン・カーウァイ、さすがだなあ・・・

若さだけは、今の彼女には かなわない武器なのかもしれない。



「たまゆらの女」

監督・製作・脚本:スン・チョウ
原作・脚本:ベイ・チュン
脚本:チャン・メイ
編集:ウィリアム・チャン
美術:スン・リー
音楽:梅林茂
コン・リー
レオン・カーフェイ
スン・ホンレイ


Zhou Yu's Train (2002) HQ trailer


原題は『周漁的火車』
10時間列車に乗り、週に何度も恋人に会いに行く女.
ポーンと飛行機で飛ばないからこその 説得力と時間の重み。
遠距離? そんな時間の辛さなど ものともしない、体力と情熱の女性だから、振り回される?相手は大変・たいへん!!!
無名の詩人と包容力ある無骨な獣医、対照的な男の間でゆれる女を、コン・リーが情熱的に演じています。(結婚するなら断然後者?だけど・・・)
じっくり煮詰める恋愛、だからこそ簡単に次にすすめない、かな?
風景といい、ちょっと懐かしい大人の恋愛映画。
ここでも、レオン・カーフェイ、 スン・ホンレイを タジタジにさせているコン・リー。二役??、これまたややこしや・・・「たまゆらの女」でした。


NINE  ダニエル・デイ=ルイス

2010-03-29 | 映画
近くにワーナーマイカルができた。
流行物嫌いの新し物好きボンド氏 「いかナイン?」と誘ってみた。
「NINE・・・なんだそれ?」用意していたお答え。こちらの想いを伝えてもなあ???
(あなたより長~いおつきあい・・ナンジャモンジャ )
「ミュージカル。。。 新しい映画館だから音もいいかも?」 音響にうるさいとこ突いてみたが・・・スクリーンの映りに興味を示してきた。相変わらず素直でない反応っす。
着地が定まらないお年頃かしら?
スクリーンの君は才能あふれる伊達男だ!!! 切り替え、キリカエ 

監督・製作・振付
ロブ・マーシャル
脚本 アンソニー・ミンゲラ
   マイケル・トルキン
音楽 モーリー・イェストン
原案 アーサー・コピット

ダニエル・デイ=ルイス
マリオン・コティヤール
ペネロペ・クルス
ジュディ・デンチ
ケイト・ハドソン
ニコール・キッドマン
ソフィア・ローレン
ステイシー・ファーガソン

「ドリームガールズ」以来の映画館で観るミュージカルだ。
ダニエル・デイ=ルイスとミュージカル。こんな組み合わせってあるの???っと半信半疑だったが・・・
オープニングのチネチッタ撮影所、冒頭から歌ってる。グィドグィドグィド=ルイス、さすが『なりきりルイス』やはりハズレがない役者だ。
歌・語り・台詞と、甘くて乾いた声がたっぷり聞ける、となると、気分は・・・
新しい映画館の音響はいかがかしら?

モチーフとなった「8 1/2」
背伸びしていた頃、「お子ちゃまにはわからないかもねっ」とSに軽くあしらわれた因縁の映画。確かに、マルチェロ・マストロヤンニの魅力がわかる年頃でもなく・・・。あれから○○年、ちゃんと観たことはなく、でも断片的に映像が頭にある。なぜだ??? ユーチューブもない時代、京一会館?予告?名画座で? ずーっと気になる映画だった。きちんと観てすっきりしなければ。

それぞれの役割をもって登場する女たち、羨ましいかぎり。ダニエル・デイ=ルイスだと、マストロヤンニより、女たらし度がしつこくなくて、監督の才能のほうに気持ちが傾く。
旬の女優からベテラン、イタリア映画のオマージュには欠かせないソフィアローレン。みんな生き生き楽しんでいる。映画でも現実でも才能の周りには人が寄ってくる。役者冥利につきるというものだ。愛すべきダメ男グィドちゃん。ラストのハッピーエンドもすんなり納得しちゃったよ。

それにしても、引き立たせてくれてありがとうと言いたくなる、女優たち。
ケイト・ハドソン とファーギーの歌声が、耳から離れない。くちゅくちゅとペネロペ・クルス。ピアフの時よりきれいに見えたマリオン・コティヤール。
もう「イタリアーノ」が体から抜けないのだ。活力をもらえた、久々に引きずる映画だった。また出かけよう、イタリアーノ

映画『NINE』予告編


「アクション・・・」アンソニー・ミンゲラ の最後の台詞だとしたら、なんてすばらしい人生。家に帰りさっそく、「こわれゆく世界の中で」と「ひまわり」を観た。残せるものがあるってなんて幸せなこと。

 「フィッシャー・キング 」 三匹の中年

2010-02-02 | 映画
「クレイジー・ハート」ジェフ・ブリッジス
ゴールデン・グローブ賞・最優秀主演男優賞 受賞のニュース。
今更?・・・ようやくご褒美がもらえたようです。
ここのところ、コリン・ファース、ロバート・ダウニー・Jr ダニエルデイルイスと、気になるおじ様たちの活躍が際立ち、うれしい限り。息長~くお付き合い楽しみたい。
今でも惜しいヒース・レジャー  遺作となった「Dr.パルナサスの鏡」 なので・・・

ヒース・レジャー  テリー・ギリアム  ジェフ・ブリッジス で 
「フィッシャー・キング 」 久しぶりに鑑賞

監督:テリー・ギリアム
脚本:リチャード・ラグラベニーズ
撮影:ロジャー・プラット
音楽:ジョージ・フェントン

ロビン・ウィリアムズ
ジェフ・ブリッジス
アマンダ・プラマー
マーセデス・ルール

「フィッシャー・キング 」 といっても、荒くれ漁師も海も出てこない。
中世の聖杯伝説をモチーフにした、大人の寓話のような・・・
ホームレス(ロビン・ウィリアムズ)と元人気DJ(ジェフ・ブリッジス)の、互いに繋がる過去。傷ついた二人の男の出会いと友情・再生のストーリー。
怖おもしろいテリー・ギリアムの世界。柔軟さとひだの少ない脳の持ち主には すぐに味わえなかったりで?頭の中覗いてみたい人。
これは比較的わかりやすい現代話。それぞれのロマンスもあるが、主役二人の絡みが印象に残る。
ラストの全裸の二人
聖杯伝説の王様とうつけ者とは・・・ジェフ・ブリッジス? 救い救われる・人のつながりなのでしょうか。
いつも、固まりかけたいろんな基準を、緩めてくれるテリー・ギリアム。ロビン・ウィリアムズの大げさな演技と無垢な笑顔、ジェフ・ブリッジスの過激なDJ、大人子供のような、無邪気な雰囲気が似ている三人。愛すべき中年?たちなのですよ。

ジェフ・ブリッジス 「クレイジー・ハート」 持ち味発揮で楽しみだ。

CRAZY HEART - Official Trailer



日の名残り   ジェームズ・アイヴォリー

2010-01-18 | 映画
古本屋で見つけた カズオ・イシグロの原作本。久しぶりに、ジェームズ・アイヴォリーの「日の名残り」。 英国名門屋敷の主人に仕えた、執事の恋、人生を描いた作品。
たまには、落ち着いた大人の恋愛映画鑑賞です。

   
1993年
原題 : Remains of the Day
監督:ジェームズ・.アイヴォリー
脚本:ルース・プラヴァー・ジャブヴァーラ
原作:カズオ・イシグロ
音楽:リチャード・トンプソン、ジャームズ・フォックス
アンソニー・ホプキンス
エマ・トンプソン
ジェームズ・フォックス
クリストファー・リーブ
ヒュー・グラント
ベン・チャップリン

まるで屋敷の一部のような執事・アンソニー・ホプキンスと、彼に仄かに恋心を寄せるメイドのエマ・トンプソン。滑稽でじれったい二人の絡み、切ない恋。子供っぽい大人の純愛なのでしょうか?
本の題を探り部屋の隅で向き合う二人、父の死を告げるシルエット、格調ある愛情シーンで、読書しているような不思議な間を感じる。
事が起こったわけでもない、中途半端な気持ちも、役者(脇役も)の素晴らしい演技によって、余韻のある深みのある恋愛として残るからすごい。決して美男美女でない主役の二人。「アンソニー・ホプキンスが老け過ぎてる?」と言いたい文句も遮断させる位の、演技のお手本のような作品。

The Remains of the Day (1993) Trailer


脇役としての執事が話の主人公なら、映画の脇役陣がこの作品の執事だ。
この映画の匂いを最初に嗅いだような、屋敷の主人ジェームズ・フォックスが登場する、きつね狩りシーン。この人いいなあ!!!門構えのよい映画に入る観客になったようです。
この主人の人間性が、ただの忠実な執事だけに終わらせていない。
この話の底にある、伝統、生き方、民族、階級、ナチスに利用される貴族・・

スーパーマン・クリストファー・リーヴの圧倒する姿。顔が怖くて駄目だったが、太ーい芯の入った精神と肉体、こんなに気品のある人だったのかと・・・
つるつる肌のヒュー・グラント、ベン・チャップリンの若さと色っぽさ、ピーター・ボーガンの背中の表情。
脇役の存在感がこの映画を、格調高く成功させている。

かつては、自分の感情を遮断することで終わらせた関係。それが二人向き合った時、現実を受け入れるという形を選んだ事。郷愁でない、決して後ろ向きではない結末がいい。

丁寧なつくりが、じっくり鑑賞するに値するのだと・・・

「モーリス」のDVDが再販されるらしい。レンタルではとんでもない人数待ち、しかも中古品も3万とかの驚きの値段だったので、あきらめていた。傍に置いてきちんと日本語字幕で観たかったから嬉しい情報だ。


カンバセーションズ

2009-12-21 | 映画

2005年
監督: ハンス・カノーザ
脚本: ガブリエル・ゼヴィン

ヘレナ・ボナム=カーター
アーロン・エッカート

冒頭の、何かありそうな予感がする・カーラ・ブルーニの歌。この雰囲気肌にあうなあ・・・
で、完成前のクシャおばさんみたいで苦手だった、ヘレナ・ボナム=カーターもOK。ゲテ物でない役での彼女、嫌じゃないかも? 勿論アーロン・エッカート 目当てですが、終始、彼女に押されっぱなし。そういえばこの二人、役名ってあったかな?

「男はズルいロマンチスト、女は罪なリアリスト」
気持を残して別れた二人、男の妹の結婚式での再会。お互い夫とガールフレンドがいるが・・・
パーティが終わり、ホテルの女の部屋で朝まで一緒に過ごす二人。はたして覆水盆に返るか?

Conversations With Other Women trailer


舞台劇のような会話での謎解き。この手の物、大好きです。
画面を左右に二等分し、異なった映像を映し出す「デュアル・フレーム」とかいう手法での映画。最初は戸惑ったが、頭をフル回転させて鑑賞。慣れるとこれが面白く感じてくる。
説明するような過去の画面、深層心理を見せるかのような時間をずらしてのシーン、スリリングな探り合うようなひねった会話、深読み・先読み・裏読み。大写しで観れるアーロンの野生ちっくな顔。美形の若物アーロン。(9年ぶりの再会の設定、どうみても20代前半にしか見えない若者二人。まっいいか?)

落ち着いて、またもう一度観たい、楽しみのある映画です。

エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事

2009-12-02 | 映画
ハズレのないダニエル・デイ=ルイス。
今回も評判がよい「NINE」。マーティン・スコセッシの「沈黙」も気になるところだ。なので、若かりし頃の、美しい立ち姿を見ながら待つことに・・・



監督 マーティン・スコセッシ
製作 バーバラ・デ・フィーナ
脚本 ジェイ・コックス
マーティン・スコセッシ

ダニエル・デイ=ルイス
ミシェル・ファイファー
ウィノナ・ライダー

19世紀末のニューヨークの社交界が舞台。当時のアメリカはヨーロッパ貴族を真似る、そんな時代だったようだ。
弁護士のニューランド(ダニエル・デイ=ルイス)と婚約者メイ(ウィノナ・ライダー)、伯爵夫人エレン(ミシェル・ファイファー)との許されない恋の話。抑圧された世界(上流階級)の掟、その中での葛藤と駆け引き、人間関係などなど。いろんな角度から楽しめる映画になっている。美術・芸術に興味があればもっと楽しめるのに・・・

The Age Of Innocence - Trailer - HQ



初々しく可愛いい、その実芯の強い女性を、ウィノナ・ライダーが好演。そんな彼女の毒の台詞。「当たったわ」 超怖い!!!ずーっと気になるのはミシェル・ファイファー、当たってない。どうもイメージが違うのだ。そして、変なやつともとれるニューランド。微妙な難しい個性、ダニエル・デイ=ルイスの品の良さでカバーしている。

不倫? 悲劇的な結末を連想させる三人の関係が、最後に登場する息子との会話により、完璧なかたちで成就するのがいい。
息子役でのロバート・ショーン・レナード が美味しいどころで現れるのが嬉しい。

エイジ・オブ・イノセンスとは?当時のアメリカのこと? メイの存在? だとすると真の主役はメイなのでしょうか。
話を支配していたのは・・・と考えると・・・かしら。


リトルダンサー   スティーヴン・ダルドリー

2009-11-24 | 映画


「愛を読む人」のスティーヴン・ダルドリー の最初の監督作品。
悪い人が出てこない、好みのイギリス映画、家族ものです。

原題 BILLY ELLIOT           
監督 スティーヴン・ダルドリー
脚本 リー・ホール
音楽 スティーヴン・ウォーベック
振付 ピーター・ダーリング
ジェイミー・ベル
ジェリー・ウォルターズ
ゲイリー・ルイス
ジェイミー・ドレイヴン
アダム・クーパー

英国の炭坑町で暮らす母を亡くしたばかりのビリー家族。
炭坑労働者の父と兄、少しボケ気味の祖母。そんな祖母の面倒を見る優しいビリー。偶然クラシック・バレエのレッスンに参加したビリーは、踊る楽しさを知る。が・・・
ストライキ中で一家の生活は苦しく、家族の心もカサついている。
ビリー少年の夢は実現するか・・・?

Billy Elliot Trailer


少年の出世物語ではあるけれど、炭鉱の時代背景を映しながら、父と息子 兄弟 祖母と孫 土地の人達 友人 いろいろ泣ける要素をとり混ぜ、感動させてくれる。とりわけ、その時々のビリーの感情を、ステップ(タップダンス)にかえた表現は、観ている側の体に効きます。
男性バレエへの偏見がまだある中、バレエ教室の先生だけは、ビリーの素質を見抜き、応援する。母親代わりにもなっているような先生との会話。手紙のエピソード、まず泣けてくるのですが、この先生の扱いが冷たいのが残念。
最後のシーンで出してほしかったなあ。そうすればこの話は完璧なんだけれど。

お父さんの走ってる姿、お祖母ちゃんの突き放す別れ、友達との謎の関係、イギリスの田舎の風景、レンガの建物、落語的笑いがいい。

ラスト、全員男性で構成された「白鳥の湖」 (オチ!?)
成長したビリー役でのアダムクーパーのジャンプ姿。後姿の肉体美を堪能 
瞬間での出演で、この映画を本物にしてしまう、迫力・魅力があるカット。


アダムクーパーの舞台映像をすぐに探したくなる、踊れなくても、クラシックバレエの魅力に導かれるラストシーンです。


扉をたたく人

2009-11-13 | 映画
 

原題:The Visitor
監督・脚本:トム・マッカーシー
製作:アリー・ジェーン・スカルスキ、マイケル・ロンドン

リチャード・ジェンキンス
ヒアム・アッバス
ハーズ・スレイマン
ダナイ・グリラ
マリアン・セルデス

とても評判がいいので、早く観たかった作品。
社会派の問題作で、堅苦しいのかと構えていたら、ほどほどユーモアもあり、楽しめる作品だった。よく比較されてる「グラントリノ」の西部劇のような結末とは違って、断然こちらの方が私の心に響いた。 
好きな映画だっだ。

扉をたたく人:The Visitor 日本版予告篇


ほとんど予告編で語りつくされてる内容。
妻に先立たれた大学教授ウォルター(リチャード・ジェンキンス)と ジャンべ奏者の移民青年・タレク(ハーズ・スレイマン)と その母親との心の交流を描いた作品。
9.11以降のアメリカ、変わる政府の方針で強制送還される移民たち。
前半は主人公と同じように、ジャンべの音の魅力で、こちらも体が動いてしまう。観る側の扉もたたかれ開かれます。ダイレクトに響く音と、人なつこく明るい笑顔のタレクの印象。この人はテロリストでないという確信が、後半の展開と地下鉄のシャンぺの音に向かわせます。



客寄せスターがいない映画なので、話の内容に集中できる。
主役のリチャード・ジェンキンスの存在は勿論、母親役のヒアム・アッバスの凛とした美しさ。役柄での決断の速さと潔さ、そしてこの人の女性らしさに、カッコいいと叫びたくなる。この二人の熟練俳優の存在、抑えたロマンス、顔の皺までもが、話に深みをもたらせ、シンプルでいい映画になっていた。久しぶりに静かな語り口のドラマを観たような・・・

話の中でも、実に多くの扉をたたく人たち。開けなければ開かない扉、かな


これからの韓流

2009-10-26 | 映画
観たい韓国映画
・ホン・サンス 「アバンチュールはパリで」
・ホ・ジノ 「きみに微笑む雨」
・ポン・ジュノ 「母なる証明」
・パク・チャヌク「コウモリ」など。



「NIGHT AND DAY」
邦題は「アバンチュールはパリで」。カップルの集客狙いみえみえ? 
ブームのお陰なのか?、好きな『ホン・サンス』=地味目情報も、最近は賑やかで嬉しい。これは、ぜひ劇場で笑いたい 楽しみな一本です。
この地域は11月まで待たされるのですが・・・

きみに微笑む雨


ホ・ジノの「きみに微笑む雨」、「八月のクリスマス」以来ずーっと続くロマンスもの。その時々の、観客受けするカップルをキャスティングしてるから、いつも話題になっている。が、シム・ウナ、ハン・ソッキュを超える、作品もカップルもまだ無いように思える。
ブームに乗った「四月の雪」にいたっては、テーマが悪すぎの上、ホ・ジノの作風(日常の何気なさを映す)に逆行した、一生懸命な演技が、返って不自然でしらけてしまい、残念な結果だった。ランダムハーツのパクリ?とも思え、同じW不倫の話でも「花様年華」とはあまりにも格が違いすぎ。
でも、今回は期待できそうな予感が・・・
いつも成立しないカップルの話ばかりだが、今回はハッピーエンドなのでしょうか?一皮むけた印象の予告、二人の相性も新鮮で映りがいいし・・・映画館での鑑賞、チョン・ウソン・・・違う熱気がありそうだなあ。煩わされずに静かに鑑賞したいのですが。

「八月のクリスマス」DVDでは肝心なところで切れるハン・ソッキュの歌声、いつもフラストレーションが溜まります。どうして最後まで流さないかなあ、これが韓国物。どこか仕上げが悪かったり、雑なところが理解できない。

なのでいつもお世話になってる動画を紹介

八月のクリスマス


「母なる証明」「コウモリ」
作品的にはこちらだけれど、内容が重そうだからなあ、DVDが出るのを待つかな?
帰路は気持ちよくが原則だから。

Love Letter   『さよならイツキ』

2009-10-17 | 映画
「Love Letter ラブレター 」

    
              映画を観る前にと思い、スタバで斜め読み。
監督・脚本 岩井俊二
音楽 REMEDIOS

中山美穂
豊川悦司
酒井美紀 
柏原崇

少女マンガを読んでるような気分にさせてくれる岩井作品。「サヨナライツカ」を読んでて、久々に観てみたくなった。レンタルでは見当たらない映画で、DVDを買おうかと迷う一本なのです。で、画像の粗い動画で観ることに。ついでに中国語の字幕も我慢です。

「拝啓、藤井樹様。お元気ですか?私は元気です。」
雪山で死んだ婚約者に宛てた、届くはずのない手紙。どころが同姓同名の樹からの返事が・・・そこから始まる二人の手紙のやりとり。
いまだ恋人との別れを乗り越えられないでいる博子(中山美穂)の恋と、中学時代に同級生だった二人の樹(中山美穂・柏原崇)の、思い出の中に閉じ込められてた物語が明かされていく。

とにかく柏原崇が、透明感があって美しい。少しすねたやんちゃな青年、ゆれるカーテン越しのカッシー君、台詞は少なくとも存在感充分です。そして、この頃の酒井美紀の瑞々しいこと。(中山美穂とは似てないが)出演者が皆、旬だった?やっぱり眺めがいいと時間はあっという間です。
図書カード、自転車、卒業アルバムの住所表記、宮崎美子の落書き、今では危ない薬入りの手紙などなど、アナログ時代の、気持の伝わりが心地よい映画です。
文字のあるラブレターと文字のないラブレター。切なく胸あつい。

嗚呼我『図書室』 遠い道程をめざしていたあの頃の、失われた時を求めて・・・
Love Letter Trailer


(老婆心ですが、自転車置き場での名シーン、後輪をまわしてる様に見えるけど、ライトってつくのかしら?運転免許証のコピーが送られてきた時点で、女で別人だと解らない?神戸って設定であんなに雪?あの時期に、・・・なんてね)

「サヨナライツカ」監督も代わり、主演も大沢たかお?から西島秀俊に。はてさてどんな? 「私の中のあなた」結末は賛否ありそう・・・