三会寺
三会寺は千本今出川交差点の北西にある。日蓮宗の寺院。創建等由緒についてはわからない。山門から細長い境内に入って少し広い場所に出る。境内全体がよく手入れされていて心地いい雰囲気だ。都会の住宅密集地の中にあって、比較的静か。
境内には次のような石碑が立っている。
『「享保の西陣大火焼死者供養塔」
今から二百七十六年前の享保十五年(千七三十年)六月二十日午後二時、上立売り室町西より出火、異常乾燥の強風で八ヶ所に広がった火の手は西陣の町々に延焼し、町数百三十四町の内、西陣は百八町で三千八百軒余り、機屋総数七千のうちの四十三%が焼失してしまい、 大打撃を蒙ったのです。 「西陣は焼け野原となりにけり、はたおり虫の声ばかりして」 と詠まれ、失業した職人達が職を求めて地方に 出て行きました。この災害で亡くなった人達の死を悼み、享保二十一年、当山七世、勇猛院日盛上人が、 七回忌に当たる、春の彼岸に焼亡諸霊魂の 供養の為に建立されています。
平成二十八年 廿七世 神田妙祥代』
京都の大火といえば、普通は「天明の大火」を言う。西陣の享保の大火というのは私も初めて聞いた。場所が西陣地区にほぼ限られているということで、別名西陣の大火となるので、歴史的にもさほど大きく扱われなかったんだろう。
しかし実際にはかなり大きな被害を出しており、亡くなった人ばかりではなく失職した人も多く、そういった意味では甚大な被害を出したと言える。碑文にもあるようにこのお寺の日盛上人が供養したことにより、このお寺との関わりができていると言うことになる。なおこの数十年後に天明の大火が起こる。
大辨財天
地下鉄東西線京都市役所前駅から南へ数百mのところに天性寺というお寺がある。その境内中にこの大弁財天がある。詳細についてはよくわからないが、奈良にある天河弁財天社から勧請され、この地に創建されたとのことだ。いつの時代かは分からないが、天性寺が戦国時代の頃の創建であるので、おそらくそれ以降の江戸時代の頃だと思われる。
弁財天はもともとインド発祥のもので、水の神様とされている。はるか日本まで伝わってきて、やはり水に関わる信仰と結びついている。同時に火災が起こった時には、水が必要だということで火除けの神様でもある。
祠は比較的小さなもので内部に大弁財天と書かれた提灯が下げられており、それ相応の構えがあって、これそのものが人を惹きつけるような雰囲気を持っている。
三会寺は千本今出川交差点の北西にある。日蓮宗の寺院。創建等由緒についてはわからない。山門から細長い境内に入って少し広い場所に出る。境内全体がよく手入れされていて心地いい雰囲気だ。都会の住宅密集地の中にあって、比較的静か。
境内には次のような石碑が立っている。
『「享保の西陣大火焼死者供養塔」
今から二百七十六年前の享保十五年(千七三十年)六月二十日午後二時、上立売り室町西より出火、異常乾燥の強風で八ヶ所に広がった火の手は西陣の町々に延焼し、町数百三十四町の内、西陣は百八町で三千八百軒余り、機屋総数七千のうちの四十三%が焼失してしまい、 大打撃を蒙ったのです。 「西陣は焼け野原となりにけり、はたおり虫の声ばかりして」 と詠まれ、失業した職人達が職を求めて地方に 出て行きました。この災害で亡くなった人達の死を悼み、享保二十一年、当山七世、勇猛院日盛上人が、 七回忌に当たる、春の彼岸に焼亡諸霊魂の 供養の為に建立されています。
平成二十八年 廿七世 神田妙祥代』
京都の大火といえば、普通は「天明の大火」を言う。西陣の享保の大火というのは私も初めて聞いた。場所が西陣地区にほぼ限られているということで、別名西陣の大火となるので、歴史的にもさほど大きく扱われなかったんだろう。
しかし実際にはかなり大きな被害を出しており、亡くなった人ばかりではなく失職した人も多く、そういった意味では甚大な被害を出したと言える。碑文にもあるようにこのお寺の日盛上人が供養したことにより、このお寺との関わりができていると言うことになる。なおこの数十年後に天明の大火が起こる。
大辨財天
地下鉄東西線京都市役所前駅から南へ数百mのところに天性寺というお寺がある。その境内中にこの大弁財天がある。詳細についてはよくわからないが、奈良にある天河弁財天社から勧請され、この地に創建されたとのことだ。いつの時代かは分からないが、天性寺が戦国時代の頃の創建であるので、おそらくそれ以降の江戸時代の頃だと思われる。
弁財天はもともとインド発祥のもので、水の神様とされている。はるか日本まで伝わってきて、やはり水に関わる信仰と結びついている。同時に火災が起こった時には、水が必要だということで火除けの神様でもある。
祠は比較的小さなもので内部に大弁財天と書かれた提灯が下げられており、それ相応の構えがあって、これそのものが人を惹きつけるような雰囲気を持っている。
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