はなまめいもにんにく

八ケ岳南麓で雪割草を育てています。

助けられた!

2021-10-20 | 野山

 

でっかい富士山を見たくて甘利山(韮崎市)へ行った。

 

富士山は見えたけど、二度と行かない!

怖かった!

 

本当はもう忘れたいので書きたくないけど、

命がけで撮った写真を捨てるのは悔しいので書いてみます。

 

 

昨日、富士山に雪が降ったようで寒い朝。

 

「そうだ、でっかい富士山を見に行こう」

なんて事を急に思い立ちナビ設定。

 

 

甘利山の入り口までは順調。

 

頂上に繋がる道は、

急勾配とヘアピンカーブが次々押し寄せてきて、

 

一度スピードを緩めたら、バックしてしまう?

停まったらアクセルを踏んでも前進できない?

 

 

踏むしかない状況が約1時間。

私の車は軽自動車。

四駆にしておけばよかった。。

 

Uターンすればいいものの道幅は狭く、

平坦な所もあって、このまま行けるかも!

なんて、思ってしまったり。。

 

途中、滝が見えた。

 

 

コンクリートで固められた人口の滝だった。

 

 

更に行くと、クマ出没注意の立て看板の後ろに池があった。

 

ここで、ちょっと心を落ち着かせようと池まで行ってみた。

 

 

小さいけれど、美しい池だった。

 

 

ここまで人とも車とも会っていない。

 

熊が気になる。

カウベルを持って来なかったので、池まで降りずにすぐ引き返した。

 

車4~5台停まれる余裕があり、ここで帰ろうと思えば帰れた。

 

でも、下りの道は登りよりもっと怖い。

 

イチかバチか登ってみよう。

強気の団塊魂が湧いてきた。

 

 

それにしても、四駆にしておけばよかった。。

 

箱根や日光のいろは坂よりキツイ道が続く。

 

頂上まで30キロとか、10キロとかの看板があっても、

生死が掛かっている私にはなんの気休めにもならない。

 

やっとの思いで甘利山の駐車場に到着。

 

人がいた。

しかも、4人も。

 

ここで、何やら工事をしている人らしい。

 

頑張ってニッコニコの笑顔を作って、話しかけてみた。

 

元青年の現役おじさんたちも笑顔で迎えてくれた。

 

「生きていてよかった!」といったら、

全てを飲み込んだらしく、みんな頷いていた。

 

1人のおじさんが呟いた。

「帰りが怖いよな。トラックが4台ぶっこんでいるから」

「4だい?」

な、なんと、真実味のある台数。

 

「踏み続けるとブレーキがスカスカになって効かなくなる」

「スカスカ?」

 

この時私の顔色はどんなだったんだろう?

 

「遠回りでいいなら緩い道があるよ」

「北杜の武川回りだけど・・」

 

「え!私の家北杜で、武川は近い」と言ったら、

みんなで寄ってたかって道を教えてくれた。

 

「大丈夫!大丈夫!ちゃんと帰れるから安心して」

 

良い人ばかりだった。

 

こんな時になって初めて膝ががくがく震えた。

 

駐車場から富士山は見えなかった。

 

 

「今日の富士山は綺麗だと思うから、

頂上に行ってゆっくりして」

 

嬉しくて涙が出そうになったが堪えた。

 

「いってらっしゃい!」の声に送られて、頂上をめざした。

 

 

駐車場から20分ほどで頂上に着いた。

 

 

頂上は晴れていたが、

富士山の周りは雲がしつこく纏わりついていた。

 

※上の白い部分は雪。線のようになったところが雪と雨の境目。

 

 

頂上についても、

 

 

綺麗な風景を見ても、

 

 

富士山を見ても、

 

心は落ち着かなかった。

 

 

 

今日が私の命日にならなくてよかった。

 

 

帰ったら、やり残したことをやろう。

悔いのないように今日やれることをやっておこう。

 

 

そんなたわいもない事を思った。

 

 

トリカブトがとても美しかった。

ノコンギクが可憐に咲いていた。

 

 

帰路は、砂利道あり、大穴あり、

路肩崩落危険。

山側落石注意。

 

 

なかなかの悪路だったが、

カーブも高低差も比べ物にならないくらい少なかった。

 

助かった!

 

ギアをローに入れ、

模範運転をしながら降りた。

 

 

帰宅後、サツマイモを掘った。

 

やり残したこと、今日出来る事をやった。

 

 

芋を掘りながら、おじさん達の笑顔を思い出した。

 

おじさん達に助けて貰った。

おじさん達のお陰で生き延びた。

 

感謝しかない!

 

 

 

 

長文を最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

 

 

 

 

コメント (9)    この記事についてブログを書く
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9 コメント

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Unknown (ikuchan)
2021-10-24 20:57:53
ご無事で本当に良かったですね‼︎
大迫力の文と写真でした、そのおじ様方がいらして本当に命拾いでしたね〜
護って下さるどなたか〜ご先祖様とか⁇もきっといらしたのかも知れませんね💕
貴重なお話をありがとうございました、命懸けの富士山、綺麗でした∩^ω^∩
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ありがとうございます! (たぶん)
2021-10-25 07:41:36
ikuchanさん、コメントありがとうございます。
今、思い出してもドキドキします。
「人生最後に食べたのがトーストで、最後に飲んだのが麦茶になるのか?」
なんて事をずっと考えていました。
おじさま達に何かお礼をと思ったのですが、バッグに入っていたのは飴ちゃんが3つだけ。1つ足りませんで、何にも出来ませんでした。(悔)

私を守ってくれる者がいたとしたら、虹の橋にいる犬たちとご先祖様と・・・
素敵なおじ様たちですね(大泣)
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まりめずすさんへ (たぶん)
2021-10-25 07:51:14
ikuchanさんは まりめずすさん だったのですね。
ごめんなさい🙇
大変失礼いたしました
あまりお邪魔できなくて申し訳ありません。

私が言うのも何ですが…
東京を宜しくお願いします!
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Unknown (ikuchan)
2021-10-25 08:47:12
おはようございます、こうしてご挨拶出来るのも確かにどちらも生かされているからなのですね😍トーストと麦茶…命が差し迫るとそう言う事を考えるのですね、一瞬一瞬を大切に過ごさなければと気がつかされます(o^^o)

私も実家は栃木の山の中〜半世紀昔と全く変わらない場所😉留守宅で時々風を入れに行きますがコロナで価値観が逆に〜この2年間も何も変わらず人生を楽しく過ごされているご近所さんと、密度高い都会では1日のやる事が増えて💦除菌・毎日の過剰な洗濯等等〜電車に乗ったら帰宅直後に全身&服を全洗いもあるし😅と、こういう事に時間がかなり取られる様になりました(人にもよると思いますが笑)なので実家で数日過ごすと東京に帰りたくなくなりますヨ😉、写真のカゲにそんな苦労も写っているかもです笑

それにしてもあの迫力∩^ω^∩生きるって素晴らしい事なのですね💕

命にカンパイ‼︎ ご生還に㊗️‼︎
そして益々より良き素敵な人生を💕㊗️🎉
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反省もしています^^; (たぶん)
2021-10-25 19:28:26
私も東京にいたら今頃どんな生き方をしているのだろうと思う時があります。

富士山を見に行こうなんて事を考えることもなかったでしょうし、
サツマイモやニンニクを植えることもなかったはず。

御苑とか昭和記念公園とか自然教育園とか林試の森とか毎日出掛けていたと思います。

そして、まりめずすさんと何処かですれ違っていたかもしれません。

私も、生きているという事は素晴らしい事だと思いました。

東京は自然がいっぱい。
これからもブログを楽しみにしています。
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Unknown (ikuchan)
2021-10-25 23:40:05
サツマイモ掘る時って楽しいですよね、大きいのや〜🎵 富士山は確かに試練⁈でしたね、でも命あって本当に良かった‼︎
落ち着いてから後で思い出せば、良き思い出になるのでは、人生の武勇伝になりますよ。しかも(四駆もあるのですね!)軽自動車でお一人でそこまで無事に上られた〜運転とてもお上手なのですね😍

確かにこちらにずっとお住まいだったら
はなまめさんとすれ違ってたかもですね
夢💖を持って実現されての移住、実行力が素晴らしいなぁと思います😍

…急に寒くなりましたからどうぞご自愛下さい、私もはなまめさんのblog楽しみにしています(╹◡╹)💕
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Unknown (みゆ)
2021-10-31 17:38:52
ハラハラドキドキ^^;
ひとりで行ったんですか?
無事帰って来れて良かったです( ˊᵕˋ ;)
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まりめずすさんへ (たぶん)
2021-11-01 08:17:39
まだ見てくれてますかねぇ?
この間、川崎に行ったついでに東照宮のぼたん苑に行って大好きなダリヤを見たかったのですが、時間がなくて叶いませんでした。
バラと比べても遜色ないダリアの多様性をしっかり届けてくださってありがとうございました。
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みゆちゃんへ (たぶん)
2021-11-01 08:23:14
そうなの!
オッサンを仕事場に送って行った帰りに急に思いついて、1人で行ったんですよぉ。
同乗者がいたら何が何でも引き返していました。
まだ、ダメです。
思い出すとドキドキします。
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