アサファ・パウエルの走り

　９日の日曜日夜、ＮＨＫスペシャルで男子陸上１００mの世界記録保持者アサファ・パウエルの走りを科学的に分析した番組を見ました。

　彼は陸上を始めて４年で世界のトップになったのには驚きましたが、それ以上に驚いたのは、番組の中で紹介していました大腰筋の太さです。恐らく先天的なものだと思いますが、日本の朝原選手と比べると２倍以上大きいのにはビックリしました。内臓が筋肉に圧迫されるように小さくなっています。

　大腰筋は腰椎から大腿骨前面に付く筋肉で、脚を引き上げる作用があります。（図参照）

　これが強いので前傾姿勢のスタートでバランスが良いのでしょう。

　また、それ以外の深層の筋肉（インナーマッスル）も朝原選手と比べると丸々としていて充実しています。

　陸上の短距離は技術的なことより先天的な体の特性がかなりのウェイトと占めます。大腰筋の大きさも恐らく先天的なものでしょう。もちろん坂道をダッシュするトレーニングの成果もあるでしょうが、日本人の筋肉とは桁がちがいます。それに腱の強さも桁違いであることを紹介していました。

　恐らく、大腰筋と拮抗する筋肉のハムストリングも桁外れに強いと思います。このように生まれつき恵まれた体を持った人でないと100メートルで１０秒は切れないのでしょう。まさに走るために生まれてきたような体です。

　その恵まれた体から生まれるパフォーマンスは美しく、迫力があります。ハイスピードカメラで捉えた映像は非常に綺麗でした。

　一流選手のパフォーマンスは勉強になりますし、楽しめます。これからあと３回シリーズでありますので今回見逃した方もお薦めです。お見逃しなく！

　今回はＮＨＫの宣伝になってしまいましたが、どんな分野のものでも一流のものを観ることは大切だと思います。

　　　　　杉並区西荻窪の整体・木村均整院