僕たちは一生子供だ

自分の中の子供は元気に遊んでいるのか知りたくなりました。
タイトルは僕が最も尊敬する友達の言葉です。

人情と新しい生活様式

2020-05-21 | Weblog
この記事は2019年9月のもの。



ギターはほとんどこのナカイ楽器で購入した。延べ10数本は買ったように思う。多分普通乗用車が1台買えるほどの金額になっていただろう。手放したものもかなりあるがそれでも今所有しているギター10本のうちの3本はこの店で購入したものだ。加えて友達も何人もこの店で買っている。バンドメンバーも5本近く買っているし知り合いを紹介したりでそれだけでも10本以上はあるように思う。
記事にもあるがこのお店はホントに人情があった。弦の好みが変わって、前に買った弦を好みの弦に代えて欲しいという頼みまでハイハイと聞いてくれた(もちろん新品で買ってそう時間も経っていないもの)。下取りで入ったギターを店頭に出す前に「こんなの入りましたよ」と教えてくれたりもした。知識も豊富で私の好みの音楽やギタースタイルを良く知ってくれていて、数本のギターを弾き比べてどれにするか悩んでいると「〇〇さんにはこっちのギターの方が合ってると思います」とアドバイスをくれた。もうギターは十分足りているし、定年になり契約社員となったのでここ数年は新しい(中古も含め)ギターを買うことはなかったが、仕事の帰り道にふらっと寄って小物を買ったり世間話をしたりさせてもらった。「もうギターはよう買わんでぇ」という私を嫌がらずいつも親切にしてくれた。閉店はホントに残念だったが何もできない私はただ受け入れるしかなかった。

閉店後は社長をはじめ、社員の皆さんはそれぞれ他の楽器店に無事に就職された。その各お店もナカイほどではないが数本買わせていただいているお店で、今後はお店は変われどお世話になった社員の方々とお付き合いが続くことになりとても嬉しく思っている。おかげで?「もうギターはよう買わんでぇ」と言っていた私が、新たなスタートへのご祝儀にとBさんが就職された店で早速1本購入してしまった。もうお一人のAさんがおられる店には会社から近いこともありもう何度も足を運んでいるもののまだ何も買わせていただけずにいたのだが、昨日、私が紹介してナカイ楽器のAさんからギターを買った後輩から「友達がギターを買いたいと言っているのでこの間のお店紹介してくれませんか」と電話があった。ナカイ楽器が閉店したことを伝えるとショックを受けていたが、その時のAさんがいてるお店を紹介するからということで喜んでくれていた。

私はもちろん、友達も後輩もみんなナカイ楽器というお店ではなくそこの皆さんの人柄から楽器を買ったのだ。
店は無くなっても人情は残り人は繋がる。音楽に限らず人が集まり触れ合わないと情は生まれない。コロナで新しい生活様式うんぬんと言われている。古きを訪ねて新しきを知る。どうか人情で商品を買うスタイルが新しい生活様式として戻ってくることを願うばかりである。



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