生まれてこの方、色々なことを好きになってきたけど、その中で一番
好きなのは何なのかなぁと考えてみた。
子供の頃好きやったのはやっぱりスポーツ。小・中学生の頃は草野
球ばっかりしてて、高校時代はラグビーに夢中になった。大学時代
はちょっと頭を使って麻雀で反射神経を養い、社会人になってまた
ラグビーに夢中になった。
そんな中、芸術?関係に目覚めたのはいわゆる思春期の中学生
時代以降。ギターを知ったのは中学3年。読書に夢中になりだした
のは高校2年の頃やった。好きな女の子に夢中になりだしたのもこ
の頃やし、イケナイことを覚えたのもこの頃。
基本的に熱しやすく冷めやすいので、この中でずっと続いていること
が一番好きやということになると思うねんけど、スポーツは好きでもプ
レーすることはできなくなったし、残ってるのは音楽と読書だけやね
んな。まぁイケナイことも多少?残ってはいるけど。
その中でまた絞っていくと、読書は疲れていたりするとやる気になら
ない時もあるし、イケナイことはなんたってイケナイ。
そうすると最終的に残るのは音楽だけ。これだけはいついかなる時
にも嫌になったことが一度もない。
ラグビーの後遺症で足の手術をした時もギターを持って入院したし、
前の会社で1週間研修で缶詰になった時もギターを抱えて行った。
金を持てば楽器やオーディオ、録音機材につぎ込み、物として残っ
ているものも数多い。今でもテレビを見るときはギターを抱えながら
見てるし、昔は寝るときにギターを抱えたまま寝て、朝起きたらまだ
抱えてたなんてこともあった。ちなみに敬愛するCHARにも同じ経験
があるらしく、この「朝抱き」がCHARと一緒というのが俺の最もさみ
しい自慢だったりして。
ただ、この程度の「努力しない音楽好き」はどこにでもいて、プロの
ミュージシャンにになれるような腕がある訳やないから、好きな音楽
を仕事にはできなかったけど、50歳の足音が聞こえ始めてきたこの
頃になってなんかえらく、音楽漬けの毎日を送ってみたいと思うよう
になってきた。
世間では、定年になってからそれまでやりたくてもに出来なかったこ
とを始めるというのが通例で、それまではひたすら我慢するというの
が常識になっているけど、どうも俺はそれには納得できない。
定年の60歳になるまでまだ12年もある。その間に体力は間違いな
く落ちていくし、何があるか分からん訳でひょっとしたら命があるかど
うかも分からない。そんなことを考えたら、やりたいことをやるのはや
りたいと思った時以外にない。
でも理屈はそうでも、当然生活費を稼がなあかんし、「働いている」
というのは社会人として最も基本的な人のつながりなので、たとえ
ばバンド活動をするとして、バンドメンバーの中に一人だけ無職が
いるような状況やと、まずメンバーとしての後ろめたさみたいなものが
生まれてしまうことにもなるから、そういう面でも仕事をやめる訳には
いかない。
安倍新総理の政策課題のひとつに「再チャレンジ可能な社会の
構築」というのがあるけど、こういうことにも何か答えてもらえるもん
なんやろか。今ほど政治が気になることはないわけであります。