なちゅらる

自然に生きていきたい

ロートレック

2007-10-18 | 絵画


天保山サントリーミュージアムで開催されてる「ロートレック展」に行ってきました
お隣に海遊館、その前の広場では大観覧車がゆっくりと時を刻んでいます



会場に入って最初に目に飛び込んでくるのが、ロートレック本人の写真

南仏の名門貴族、伯爵家に生まれたロートレックは
生まれつきの虚弱体質もあり、少年時代に両足を骨折してから下半身の成長が止まってしまいます

元々絵を描くことが好きだったロートレックは最初動物(特に馬)を好んで描き
やがては、パリ・モンマルトルに住みつき、毎晩のようにステッキをついては
芝居小屋、酒場、キャバレー、娼家に出かけて行きます

そこで、踊り子や娼婦たちを描くのですが、彼の絵は華やかな表の世界ではなく
裏の日常の様子が多く描かれています


それに、彼の描く女性は皆お世辞にも綺麗とは言えず
ある踊り子が自分のポスターを依頼した時、ロートレックの描く下絵を見て
あまりの醜さに途中で断ったと言うお話もありました


今回、いくつかのポスターの横に本人の写真が小さく貼られていて
確かに、これでは可哀想だわ~と思ったのは私だけではないはずです
それでも惹かれてしまうのは、きっと絵の中でその人が生きてるからなのでしょう
・・・と一人納得したki-ri♪でした






今回のポスターは2種類あって、こちらは当時の「ムーランルージュ」
ロートレックが毎晩のように通った場所ですね





こちらは、女道化師が舞台裏で衣装を直している所
「彼ったら、何枚も私の絵を描いているのに、もっと綺麗な所を描いてほしいわ」
と彼女のコメントが添えられていました





ロートレックと言えば、このムーランルージュのポスターですね
たった4色しか使われていないとはとても思えません


37歳の若さで他界してしまうロートレックですが
晩年は若い頃に描いた馬の絵や、親しい人の肖像画を好んで描いたそうです

その中の1枚に椅子に座ってくつろいでいる女性がいました
ほとんどの女性は彼の描く自分の姿に驚いて途中でいなくなってしまうというのに
この女性は自分がどう描かれているかなんて気にもしていない様子です

一番綺麗だったあなたは、ロートレックの良き理解者だったのでしょうか






今でも沢山の画家の卵たちが、写生をしているモンマルトルの丘
もう一度、訪れてみたくなりました