テーマは「時間」である。さまざまな時間の「ありかた」がある。終わりが分かっている時間、逆転する時間、エントロピーが減少する時間などなど。星新一や筒井康隆の短編にも似た読後感があった。
自分の身の回りの「時間」だけでなく、色んな物事をあらゆる角度から見つめるヒントになると思う。
早川書房
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感性を刺激する詩的な側面よりも、科学的な疑問が勝ってしまいました。
ドラマ化されたら見てみたい
発想をオープンに
詩的で不思議な小説世界
経
済的発展がその都市や地域の3つのT(技術(Technology)才能(Talent)寛容(Tolerance)
)によって支えられると主張している。更に、大前研一の主張を取り上げて国家という単位ではなく国境を越えた「地域」という単位でクリエイティブに従事す
る人材をひきつけないといけないと言っている。
僕は福岡の出身だが、この地域はクリエイティブクラスを惹きつける魅力を出せると思う。
1)学術機関:九州大学をはじめとする学術機関が集まる
北九州には九州工業大学という理工系大学もあり、
1時間で行き来できる。
2)住環境:郊外に開発余地があるため住宅地の確保も容易
3)芸術:福岡市は九州各地から若い才能が集まるところと
して知られており、創造性が刺激される街になっている
4)交通の便:日本で唯一市街地に30分でアクセスできる
空港があり、域外との交流も容易
5)寛容さ:古くから商人の町として栄えたため、部外者の
流入に対しては寛容。商人の祭りである山笠でさえ、
適当な商人の後ろ盾があれば参加できるシステムがある
制度的には、流入してくる才能への優遇(税制や住居、ビザなど)を強化することが必要である。また、学術機関への助成などは地域が後ろ盾となってとっていけば、若い才能の定着にもつながるだろう。何よりも、街が凝縮していて生活しやすい。
などということを刺激されて考えさせられた良書だ。
ライブドアが行ったM&Aには賛否両論があるが、絶対に正解だったものが少なくとも一つある。
弥生の買収、だ。
なぜそれが正解だったか?
平松庚三その人がいたからである。
ソニー退社後、経営者を歴任してきたこの人なくしてライブドアが未だに会社として機能することは難しかっただろう。有能なスポークスマンであり、優秀な組織管理者であることが必要な段階に至っていたライブドアは必要な時期に必要な人を得たということで幸せだった。小飼氏が以前テレビで言っていたが、ままごとみたいな会社だったオンザエッジを会社としての体裁を整えることが彼の仕事だったといっている。そうすると、彼の去った後に上場企業にまで拡大した会社をマネージすることが新たに求められていて、それが平松氏だったんだろう。