賢太郎の物書き修行

IT系と政治関連の事件を中心にコラム風に書いています。趣味は舞台、だけど最近は殆ど観てないな~。

失敗しないプロジェクトマネジメント

2007-03-01 15:44:03 | プロジェクト管理
「失敗しないプロジェクトマネジメント――Appleやはてな、Googleに学ぶ3つのヒント」
http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0702/28/news062.html
<参考>管理を完璧にしようとすればするほど、プロジェクトは失敗する http://www.itmedia.co.jp/bizid/articles/0702/21/news029.html

筆者はNTT出身のコンサルタント。

んで、この人の主張はプロジェクト失敗の要因は殆どの場合、「計画」「やる気」「変化」に関わるといっています。計画を死守したり、メンバーのモチベーション(やる気)を管理したり、変化を排除しようとするとそれだけプロジェクトは失敗に向かうっていうことだ。

この記事を読んでいて、3年前の議論を色々と思い出した。3年前、ある異業種交流会で「システム開発におけるプロジェクトマネジメント」というテーマで10数名のメンバーと議論をした。

プロジェクトが「ある期間内に、何か新しいもの、この世に存在しない何かを造り出すことを目的として実施される一連の活動のこと」であればあるほど、計画時点で完璧を期すことは難しい。だから、事前のフィージビリティ・スタディとともにコンティンジェンシー・プランを用意して不明確な部分に対応できるようにしておけば、完璧にする必要はないということだ。そうしておけば、変化も受容できる。だけど、結局はメンバーのやる気を殺がないようにプロジェクトを運営するという点が最後の議論になった。この記事にもあるように、やたら口出しをして雰囲気が悪くなるっていうことも議論に上った。

「はてな」の「あしか」というのは僕も本で読んだことがある。要は何が「終了」し、何が「残されていて」、その中でも「重要で、直ぐやらなきゃいけないこと」「重要だが、いつかやればいいこと」「重要ではないが、直ぐやらないといけないこと」「重要でもなく、いつかやればいいこと」が分かるようになっていなくてはいけないということだ。それに加えて、それらのアイテムを常に見直す仕組みが必要。

この見直しというのは意外に仕組み化できない。下手にエクセルなんかで管理表を作ると、結局それを開くまで情報共有できないから、忘れ去られてしまう。プロジェクトの規模が、ある程度目の届く範囲のものであれば、下手に電子化するよりも「あしか」の様にアナログで情報共有したほうが見落としが無く、常に気に出来るという点で効果的だろう。

アリエル・プロジェクトA

2007-02-19 11:20:10 | プロジェクト管理

Googleカレンダーに対応したPtoP型プロジェクト管理ソフト

システム開発のプロジェクトマネージャを長くやってきたので、プロジェクト管理ツールには常に興味を持っている。最近では様々な形態のツールがあるが、MicrosoftProjectなどの大型ソフトは実際には使いづらい。結局はエクセルで管理する方が都合が良かったりするものだ。

プロジェクトの要諦は如何に管理しやすい単位に分割して、それぞれの連動ポイントを監視しつつも、それぞれの単位が自律的に動いていく構造が作れるか?というところにあると思う。逆に言えば、プロジェクト全体を管理するツールというものを使っているうちは、誰もが全体像も部分像も把握していないと言えるかもしれない。

そういう点でいうと、このアリエル・プロジェクトAはPtoPで軽快に利用できるという点が良い。使いづらさの多くの部分はネットワークの接続にかかる時間に対する不満だったりするので、軽快なソフトこそがそれらの不満を解消するキーだろう。