
"The Producers"
2005年アメリカ
監督)スーザン・ストローマン
出演)ネイサン・レイン マシュー・ブロデリック ユマ・サーマン ウィル・フェレル ゲイリー・ビーチ ロジャー・バート
満足度)★★☆ (満点は★5つです)
日劇PLEXにて
1959年のニュー・ヨーク。ブロードウェイの落ち目のプロデューサー・マックス(ネイサン・レイン)の作品は酷評続きで長続きせず、日々の生活にも困る有様。
そんなところに会計事務所から派遣されてきた会計士・ブルーム(マシュー・ブロデリック)の「最初から大コケ間違い無しの作品を作れば出資者に配当を出さなくて良いから儲かる!」という一言に閃いたマックスは、史上最低のミュージカルを作ることを思いつく。
もともとブロードウェイのプロデューサーを夢見ていたブルームも迷った末にその企画に参加、かくして最低のミュージカル製作が始まる。
原作はブロードウェイで大ヒットになったメル・ブルックスのミュージカル作品。
ハリウッド黄金時代のミュージカルの名場面ばかりを集めた『ザッツ・エンタテイメント』という作品があります。あれ、すごく楽しいんですよね。アステアだのジーン・ケリーだのエスター・ウィリアムズだのの豪華で優雅で、まあ脳天気なミュージカル・シーン満載で。ケネディ暗殺やベトナム戦争を経験する前の健全なアメリカのイメージがとてもまぶしい。
僕がこの映画を何故観に行ったのかと言えば、ひとえにその往年のハリウッド作品の雰囲気を求めて、ということにつきます。何しろ舞台版オリジナルでも監督を務めたスーザン・ストローマンが、あのMGMミュージカルの最高峰『雨に唄えば』のイメージを目指して作った、という訳ですからね。これはワクワクします。
ということで結構期待して観に行ったのですが・・・うーむ、どうもあまりノレませんでした。この作品、結構お下品なんです。いや、下品な映画が嫌いな訳では無いんですけど、この作品にはそれを求めていなかったというか。
なにしろ、主人公マックスは糊口をしのぐために老嬢たちのセックス・パートナーになって小切手をせびり取ってたりします。どうもそういうちょっとグロテスクな設定がピンと来なかったんです。
まあ、グロテスクって言ったって現代の劇映画と比べたら全然ショッキングなわけでは無いのですが、やっぱり夢のミュージカル作品ですからね。僕はもう、時代錯誤って言われても良い位の徹底して口当たりのまろやか~な作品にしてほしかったんです。うーん、潔癖症!
役者陣もそれほどピンと来なかったのですが、中ではゲイの演出家のアシスタント役を務めたロジャー・バートは良かったですね。あの「イエースススススス・・・」ってすごくないですか、無意味に(笑)。
>「イエースススススス・・・」
あのゲイ・コンビはお気に入りなんですよ。女子の間では結構人気高しです。彼らが棲む(住むではなく棲む)『ゲイの館』も相当インパクトありましたよね。
あと、「ハイル・ヒトラー」するハトとか、妙にツボでしたよ。
自称『潔癖症』なんですか?机の中とかやたらにキレイなタイプ?潔癖症と言うか、ブログのやり取りで几帳面そうな印象はありますよ。
なんかちょっとガサツな感じが・・・。
ミュージカルだったらもうちょっと健全なほうが好みであります。それこそ『雨に唄えば』みたいなやつ。
そうそう、自分の性格はかなり几帳面ではありますね。会社の机なんかもキチンと整頓されていないと仕事に集中できないところがあります(その割に「机がキレイ」といわれた試しがない・・・)。
そういえば『V~』へのコメントで隣の評論家さんが書かれていた浦安の温泉、知らなかったです。でっかい温泉リゾートみたいなやつなのかな?
kenさんはのれませんでしたかー
私は、あのおバカでチープなとこが気に入りました(笑)
いらっしゃったよ~!
これにノレなかった方が・・・密かに嬉しい悠雅です。
なんだかね、わたしは潔癖症でもミュージカル嫌いでもないのに(好きなのですけど)、
どうしてもこれは笑えず乗れず、しんどかったです。
ガサツな感じ、よくわかります。
どうせなら、もうちょっと綺麗な夢を見せてくれても…という感じでした(>_<)
僕も最近バタバタしていて更新がままならず・・・です。
この作品、嵌る人は嵌るだろうなあ、という気がします。実際笑っている人多かったもんなあ。
うん、僕はちょっとこの映画に違ったもの(優雅さ)を求めてしまったからダメだったんだと思います。
この作品、「面白かった」派が多いようで寂しかったのですが、悠雅同志、うれしいでありますよ。
僕は、映画のはじめのほうで老婦人がマックスのところを訪れるところからもうダメでした・・・。
笑えるシーンも多かったし、コメディー映画としてはまあまあ面白かったんですが、仰るようにもっとキラキラした映画にして欲しかったなあ、と思いました。