ストラバイトSOS!

愛犬・愛猫の尿の中にキラキラ光る粒々(ストラバイト)が見えたらSOSです。尿のpHチェックに特許pHスティックをどうぞ!

排尿中の新鮮な尿の尿線カット(8)

2008年10月15日 07時29分29秒 | 犬・猫

 

 せっかく取ったアメリカ特許を捨て、日本の特許庁へ新たに特許を出願したのが上図のアイデアです。
 空気の乾燥している冬、寒風吹きすさぶ公園で排尿中の犬の尿線にpH試験紙を接触させると、尿に濡れて発色したpH試験紙はアッと言う間に乾燥し始め、みるみる色が変わって比色判定ができなくなる。
 このような致命的な欠点を解決するためには、どうしたら良いだろう?
 ピカッ! 頭の中に水溜りの光景が浮かび、上図のような屁理屈が閃きました。風に吹かれて空に舞い上がった紙が池など水たまりに落ちて、水面に漂い浮かんでいる光景です。水に濡れた紙を空中に干せば、ヒラヒラと風に吹かれて急速に乾燥します。それに対し、水面に浮かぶ紙は絶対に乾燥しっこない。これだっ、 と閃きました。
 でも、ただの水溜りではいけません。pH試験紙を水溜りの水面に浮かべたら、たちまち濾紙に染み込ませたpH指示薬が溶け出してしまい、pH試験紙は白っぽくなって発色しなくなります。これでは紙の乾燥を防げても何にもなりません。
 そこで思いついたアイデアは、溶出したpH指示薬が拡散しないように、水溜りをウンと小さくすることでした。具体的な手段はかくの如し。すなわち、
 上図1は、水を弾く撥水性で中性の白紙です。2は糊代(のりしろ)で、2の上にpH試験紙3を部分的に貼り付けています。この部分的というところが特許になったアイデアで、pH試験紙全体をベタッと貼るのとは訳が違います。
 こうすることにより、排尿中の尿線をpHスティックの先端部でカット(横切る)したとき、尿4は撥水性中性白紙1とpH試験紙3との隙間に溜まり、小さな水溜りを形成します。
 溜まった尿の中にpH指示薬が溶け出しますが、他に行き場がないので尿が鮮やかに呈色します。ということは、pH試験紙全体が染斑(むら)なくきれいに発色したことになるわけです。
 その結果、液体が浸みたpH試験紙は急激に乾燥して色が褪めてしまうのに対し、pH試験紙の下に形成された尿の水溜り4は、なかなか干上がりません。
 私が自宅で実験したところ、無風の室内では1時間以上も褪色開始を遅延させられることが確認されています。しかし、湿度の低い乾燥した寒風が吹きすさぶ屋外で犬の尿pHをチェックなさるときは、なるべく数分間以内に比色判定を済ませるようにしてください。
 こんなささいなアイデアですが、乾燥遅延を特徴とするpHスティックは2001/10/10に特許庁への出願が受理され、世界で最初の独創的な技術思想であると審査官が認定してくれて、2002/09/20に特許されました(特許3351518号)。
 特許出願後20年間、すなわち2021/10/09まで特許権の独占が国家によって保証されたのです。乾燥遅延型pHスティックの製造販売をマネする者は、特許侵害の犯罪者として警察力が発動されます。また、抜け目なく要所要所の著作権を登録し、2021年の特許切れに備えてあります。<続>