ストラバイトSOS!

愛犬・愛猫の尿の中にキラキラ光る粒々(ストラバイト)が見えたらSOSです。尿のpHチェックに特許pHスティックをどうぞ!

91 特許pHスティック

2007年04月06日 09時34分38秒 | 犬・猫

 特許、とっきょ、トッキョ。特許を見せびらかすようで我ながら気が引けてなりません。でも、そうせざるを得ない深刻な事情があるのです。
 7年ほど前、「pHスティック」と「ペーハースティック」の商標登録を特許庁に出願しました。事前に特許庁のコンピュータで調べ、これらの商品名が未出願・未登録であることを確認した上での出願です。ところが期待に反し、両方とも拒絶されてしまいました。pH+スティックは単なる普通名詞の結合にすぎないからダメなんだそうです。ポッキーをもじって「ボッキースティック」とか、シンデレラの魔法の杖にあやかって「シンデレラスティック」とかにしておけば、確実に商標登録ができたんだろうと思います。
 商標が取れなかったものだから、最初は「ペット用pHスティック」という平凡な商品名で通販を開始しました。すると間もなく、思いがけず痛風患者と痛風予備軍の高尿酸血症の方々からポツポツと発注が入るようになったのです。そうなると、いくらなんでも「ペット用」ではまずい。そこで、「汎用pHスティック」と改名しました。ところが、生き馬の目を抜くような素早さと申しましょうか、通販の世界にpH検査のマーケットがあると察知したらしく、pHスティックと称する変なものが次々に登場してきたのです。
 一番ナンセンスだったのは、検査機関のプロ向けに市販されているpH試験紙の小分け販売でした。「ブックタイプ」と呼ばれ、長さ70×幅7mmの濾紙にpH指示薬を染み込ませた20枚つづりの製品を1枚ずつバラし、それをpHスティックと称して通販で売り出したんです。また、関西のペットショップが私のpHスティックをマネて、細長い白紙の先にpH試験紙を貼ったものを発売してきました。外見はそっくりですが、pH試験紙をべったりと貼り付けているだけのものです(本物との違いは後述)。
 これらのニセモノ・マガイモノを振り落とすためには、模倣者が絶対に出来ないことをやるしかない。というわけで、あえて「特許pHスティック」を名乗るに至った次第です。特許されていないのに特許を名乗れば、立派な詐欺になります。模倣者を商標権で排除できなくても、これで勝てます。
 お蔭様で現在のところ、「pHスティック」で検索して出てくるライバルは、「メルクpHスティック」とチャイナ(大国)製「pH Stix」だけとなり、イカガワシイものは姿を消しました。目出度しメデタシ。
 そんな訳ですので、さぞや特許の文字が目障りでしょうが、何卒ご理解いただきたく伏してお願い申し上げます。敬具 Dr.中島健次