ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

政治生活30年の経験と学識を活かし、ポリティカルセオリストの視点から政治の今を語ります。気軽にコメントして下さいね!

新指令システム@草加市消防本部

2009-04-10 23:36:26 | 市議会議員として
※草加市神明にある草加市消防本部の2階司令室に設置された新しい総合消防情報システム

草加市消防本部の新しい指令室が3月から稼動していますが、今日は草加市議会議員に対する内覧会が行われました。30名中24名の議員が出席し、私も久しぶりに消防本部を視察しました。

■通報者の携帯電話GPS情報から半径50mの精度で位置を特定

今回の新しい指令台の特徴は、通報者の携帯電話のGPS機能から通報者の位置情報を解析して、誤差半径50m以内という精度で通報者の位置を特定し、瞬時に詳細な地図情報に落として、指令台正面の大型スクリーンに映し出し、同様の地図情報が指令台に設置されたモニターと消防車や救急車に搭載された地図ディスプレイに表示されるという最新鋭の情報システムです。


※消防車に搭載された「車両運用端末装置」は火災現場を目的地に自動設定される最新ナビのようなもの。

■災害通報の受付から出動までの新しい流れ

新しいシステムによる災害通報の受付から出動までの流れは、①119番通報~②予告指令~③災害地点・災害種別の決定~④自動出動指定~⑤出動指令~⑥出動~⑦災害情報支援~⑧現場到着、という段階を確認していきます。

画期的なのは、通報が入った瞬間に発信地のおおよその位置が地図で表示され、その時点で予告指令が自動的に音声合成されて消防署内に放送され、通報者からの詳細な内容を聞き取りをしている間に、現場の正確な位置情報を半径50m以内まで絞りこんでしまうGPS機能がフルに活かされている点です。


※救急車にも同様の「車両運用端末装置」が搭載されてるので、救急現場への到着が早まり救命率の向上が期待されています。

■「車両動態位置管理装置」も搭載~消防車、救急車の位置も確認。

上の2点の写真はそれぞれ消防車と救急車などに搭載されている「車両運用端末装置」ですが、これらの装置にもGPS(測位衛星)を使いリアルタイムに車両の位置・活動状況の把握ができる「車両動態位置管理装置」がセットになっています。つまり、災害点が特定できた時点で、災害現場に最も近い位置の車両から選別して出動部隊を自動的に編成し、最短時間による現場到着を実現します。

■みなさんの携帯電話のGPS機能はONにして!

今日は2班に分かれて消防本部内での訓練を視察させて頂きましたが、携帯端末にGPS機能が付いていた場合の位置情報の精度はかなり高い水準であることが分かりました。ただし、GPS機能をONにしておかなければ意味がありません。

私の場合、GPSの位置情報提供機能をONにしておくと、電池の消耗が早いことが気になったので、この機能は通常OFFにしているので、いざと言う時のためには、これをONにしておく方がいいことが分かりました。

だれかが怪我や病気で苦しんでいたらり、目の前で火災や交通事故が発生したりした場合などは、どんな人でも動揺すると思いますが、GPS機能をONにしておけば、通報した後、指令室の担当者に通報内容を話している間に場所は新しいシステムが探し出してくれるので、安心です。

■今後の課題点は・・・?

しかし、問題は、市境で119番通報をすると、必ずしも草加市の指令台につながらず、近隣市の消防本部に入電する可能性もあり、その場合は、従来どおり、落ち着いて場所を説明しなければならないという点です。さらに、現場到着が飛躍的に早くなることは、心配停止状態などの場合の救命率の向上には役立ちますが、搬送先の病院が決まらずに到着した救急車が現場に長時間停車していることがありますから、搬送可能な病院の受入れ体制のリアルタイムの情報が今回の指令システムにリンクするといいと感じました。

草加市消防本部の指令台が最新鋭のシステムに生まれ変わったことで、私たち市民の安心が一歩、前進したことになります。

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor





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