ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

政治生活30年の経験と学識を活かし、ポリティカルセオリストの視点から政治の今を語ります。気軽にコメントして下さいね!

草加市長選挙を考える~Part 1

2009-06-01 16:30:24 | 市議会議員として
※これは昔ばなしではありません。来月、3選をめざす木下博信市長の今期(2期目)の事件でした。

2007.07.31 辞職勧告決議案賛成討論

※木下博信市長に対する「不信任決議」は、定数30名の議会で20名の賛成多数であったにも関わらず、可決に必要な特別多数議決四分の三に3票及ばす、否決。その後に提出された辞職勧告決議(上記の映像はその賛成討論を行ったときのものです。いつもは温厚なのですが・・・)は可決したものの、木下市長は辞職せず、その後、任期後半の2年余をかけて「予算」や「人事」などの市長専権の決裁権を駆使し、3選を目指して権力基盤を固めてきました。

■すべての市長候補に求められる2つのシンプルな問いかけ

「このまちのために何をしよう?」、
「このまちの人々のために何をしよう?」

市長たらんとする人物にとって、市長になる根源的な理念・理想・使命・ビジョンはこれらのシンプルな自問自答から始まるのではないかと思う。ただ市長になりたいという個人的な「夢」を達成するだけなら、このまちの発展も、このまちの人々の幸せも実現していくことは難しい。

■それでも毎日、平均約1億7000万円もの税金が使われているのだから・・・。

それでも一般会計だけで年間630億円にも及ぶ税金が使われる以上、草加市政は一日の停滞も許されず、今日もまた一日平均でおよそ1億7000万円の税金が支出され、その内、約4200万円の人件費が支払われたことになるのだから、市役所職員が毎日、市長のリーダーシップに関わらず、何らかの成果を創り出している。

※人件費は正規職員給与(人件費)と臨時採用職員給与(物件費)の合計額を日曜日等を除く年間開庁日数で除した概算額です。

■だれが実際に税金を使っているのか?

草加市役所が直接行う事業と、土木工事や建築工事、福祉事業をはじめとする民間企業や事業者が担う事業が実際に税金を財源として実施されているが、後者の事業の獲得競争をいかに公正に行うかが政治や行政の大きな課題であることは言うまでもない。

■「談合」と「利権」のメカニズム。

一部の人たちだけで分け合う談合体質や獲得した事業費の一部を政治家などに還流させる利権政治は長いこと日本の政治文化の根底に存在し続けてきたが、もはやこれらを断固として許してはならない。

■政治と金~企業・個人を問わず毅然たる態度が必要。

政治と金にまつわる問題については今後、たとえば市長選挙に際して、いかなる市長候補者も一切、いわゆる土建業者の金を企業、個人を問わず、受け取らないという毅然たる態度を表明し、実行すべきなのである。

■さいたま市長選挙では議員が一人50万円ずつ負担。

このことについて、先般のさいたま市長選挙において、さいたま市議会の民主党議員団所属議員が当選した清水候補支援のために一人あたり50万円の選挙資金を出し合っていたという事実は、言葉だけでないクリーン選挙を実践していたことを印象づけている。

■「利権政治」と「暴力団の関与・介入」に「ノー」といえる政治風土&政治文化。

「利権政治」に敢然と「ノー」といえる政治文化を草加市政に求めていきたい。

さらに、土木工事は江戸時代には普請方(ふしんかた)という役人を通して行われた伝統的な仕事で、草加市では平成8年に小澤博市長の下で「草加市が締結する契約からの暴力団排除措置要綱」(平成8年5月30日告示)がつくられる等、公共事業に対する「暴力団の関与・介入」にも「ノー」といえる政治風土への転換が草加市政には求められている。

■「贈収賄事件」と「恐喝事件」で草加市役所に2度の家宅捜索。

草加市長選挙を来月むかえるにあたり、市民の絶大な支持を集めて3選を果たそうとしている木下博信市長であるが、「利権政治」と「暴力団の関与・介入」といった日本政治の負の遺産とどう立ち向かうのかといった点について、木下市長2期目の今期4年間で起きた贈収賄事件による「助役逮捕」と暴力団による「公共工事における恐喝事件」で、2度も草加市役所に警察の家宅捜索が入ったことは重大事件であった。

■今、事件を振り返る・・・。

これらの事件について、当時の新聞各紙の報道記事を時系列に文字情報としてまとめたサイトが存在するので、そのリンクを公表しておくこととする。市民関係各位がどのようなご判断をされるかが、このまちの政治風土と政治文化、さらにはこのまちのデモクラシーのゆくえを決めることになるだろうと私は感じている。

議員情報ネットワーク埼玉:埼玉県内議員関連事件簿

木下博信市長に対する不信任決議の提案理由(提案者:浅井康雄議員)

さあ、みんなで考えよう!

だれもが幸せなまちに!~草加を変える。ために・・・

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor


(以下、ご参考まで)

  不信任決議案に反対した議員:
    ・浅井昌志(現職・平成クラブ議員団所属)
    ・小澤敏明(現職・平成クラブ議員団所属)
    ・石村次郎(現職・平成クラブ議員団所属)
    ・小川利八(現職・平成クラブ議員団所属)
    ・鈴木由和(現職・平成クラブ議員団所属)
    ・飯田弘之(現職・自由民主議員団所属)
    ・吉沢哲夫(現職・無所属)
    ・切敷光雄(落選・獲得票同数くじ引き)
    ・斉藤幸子(引退・県議会議員選挙落選)
    ・中村丈夫(引退)     以上10名
   ※( )内は現在の消息。

※なお、民主党、公明党、共産党の3党会派所属議員は全員、不信任決議案および辞職勧告決議案に賛成しているので、木下博信市長の3期目にあたる来月の選挙においては、公党として公認、推薦、支持は出さない見通しです。
※自民党草加支部も木下博信市長を公認、推薦、支持しないことを確認している模様です。
※瀬戸健一郎は8年前の市長選挙以来、自民党籍を離脱しており、いずれの政党にも所属していませんが、木下博信市長については不信任を表明しています。
※現在、草加市PTA連合会の福田誠一会長が次期・草加市長に立候補の意向を一部に表明しており、今後の動向が注目されています。
※福田誠一氏は旧谷塚町時代からの地元の名士、福田紋蔵(ふくだ・もんぞう)氏のお孫さんで、地元青年経営者による、社団法人草加青年会議所の第32代理事長として、草加市のまちづくりに市民の目線から長年、取り組んできた人物です。特に障がい児を持つ親の立場から福祉施策にかける情熱は高く、瀬戸健一郎とは20年以上の親交があります。



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45 コメント

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信じられません (草加市民)
2009-06-05 18:45:51
草加市にこんなことが起きていたなんて信じられません。
まったく恥ずかしい話です。
このまま木下市長の3選が通ってしまうとしたら、草加市民が暴力の支配する町を認めたことになってしまいます。

氷川町の治安の悪さを見るにつけ、まず暴力反対をしっかり主張できる人に市長になってもらいたいと思います。
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ハリオテックの土地売買 (中根町民)
2009-06-08 18:46:52
中根町にあるハリオテック敷地内の水路、道路を地域にも議会にも相談せず市長は払い下げをし、3倍の値段で、マンション業者に転売されました、マンションができることは反対です、ひどい市長だと思います、市長を変えてください。
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Unknown (Unknown)
2009-06-09 23:31:46
自分もマンション建設に反対です。あれほどの絶好の立地をなぜ市は保全しなかったのか。水路については、市長は差額を自腹で支払うべき。

市長の行った数々の悪事を、チラシにして全戸配布できないんですか?市議が発行するのではなく、市民の有志がやるならカンパします!
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Unknown (悲しいねぇ。)
2009-06-12 18:48:22
市長選挙が近づくと決まって出てくるネガティブキャンペーン。そんなに言いたいことがあるのなら貴殿が市長選挙にお出になられて正々堂々市民に訴えれば宜しいのではないかと思います。

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別な所で能力発揮を (しみん)
2009-06-13 14:29:31
上記のご意見と全くの同感です。
貴殿の品位を著しく下げる内容で極めて往生際の悪いイメージを持ってしまいます。
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ではこういう事でしょうか? (悲しいねぇ)
2009-06-13 21:35:31
木下市長は今までの実績を訴える(上田県知事と一部の保守系が応援予定。)
福田候補は、教育の充実と市長給与の削減を訴える(自民党が推薦の構え。)
一部市議と挨拶周りを始めているので立候補は間違いないでしょう。
押切候補と共産党系が出馬の意志を固めると思うので現状4名の出馬が予定されているのですね。
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まずはともかく (一市民)
2009-06-14 16:05:53
この二期八年の木下市政が、本当に市民のためになることをしてきたのかどうか。冷静に検証を始める議論をスタートさせるべきでしょう。

共産党は独自候補を出すのですか。市長と距離を置く保守系市議が、市長選に関して共産党側に接触しているとも噂では耳にしています。
確かに外から見ていても、市役所や市議会はどうなっているのかと思うことが多い八年でした。収入役はおろか部長の経験のない児玉一氏の助役就任と収賄による逮捕、暴力団がらみの不祥事による不信任決議案提出と否決、それに伴う保守系会派の分裂。そしてうるさ型の市議がいつの間にか与党化…。
あとひと月半ほどで、結果は出ます。しかしそれはさらなる四年のスタートでもある訳です。
今回は候補者の主張を吟味して、私もよく考えて投票するつもりです。
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ご親交がおありなら (一市民)
2009-06-15 22:33:59
瀬戸さんは市長の対立候補に、よくレクチャーすべきです。「民間の感覚を市政に活かす」程度では、現職には勝てません。現職との明確な差異、自分が市長になったら市政はこう変わるという強い主張がなければ、暴力団の影が消えない市政がさらに続くでしょう。共産党の独自候補擁立を断念させ、保守革新を超えた良識派が対立候補を勝利させない限り、クロに近い灰色の市政は、最低でも四年延長となる訳ですから。
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汗している人はしっかり評価してあげよう (老婆心)
2009-06-17 10:51:44
真面目にがんばっておられる木下市長に何かにつけてダーティな
イメージを植えつけようとしている市議会の皆さん(特に瀬戸さん)
の行動に、市民の私たちは眉をひそめ、疑問に感じています。
がんばっている人を正しく評価してあげなければ誰ががんばるのでしょうか。
選挙の時だけ良く見せようとしても市民はしっかりと政治家を見ているものです。
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事実ではない? (草加市民)
2009-06-17 15:06:31
瀬戸さんが書かれていることは事実ではないのでしょうか?
あらためて過去の新聞記事などを調べてみると、すべて本当のことを書かれていると思います。

汗をかいて一生懸命がんばるのは大事なことですが、問題は誰のために汗をかいているかだと思います。市長が市民のために汗をかくのであれば、もっと違った汗のかきかたがあると思います。
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