世界最優秀ソムリエのセルジュ・ディプス氏が、二月二十七日に来松しワインセミナー(アサヒビール四国統括本部主催)が開催された。
そのセミナーの挨拶で、ディプス氏は通訳を介し「ワインは団欒を愉しむためのもの」と話していた。世界的に有名なソムリエは、ワインを、そう解釈している。
デュプス氏は、セミナーで語った様々なテーマ・内容のなかで、テイスティングの考え方や方法を説明していたので、その一部を紹介します。
「テイスティングとは、ワインからの言葉を聞き取ること。過去を知り、そして未来を想像することで、そのワインの骨組みを知らなければならない」。
「先ず、グラスに注がれたワインを目の高さまで持って来て透明度をみる。そして色のニュアンス。今日のワインは白です。単なる黄色ではなく、緑も含まれています。そして香り。アロマのバランスやハーモニーを感じます。口に含む。酸、苦味、ワインによっては塩も含まれます。それらのバランスがとれているか。後味はどうか」。
「それらの結論を言葉で表現しなければなりません。これは難しいですが、少し言葉を覚えておけばよいのです。色なら、きらきら輝いているとか若いなど。香りは、アロマが正しい形になっているとか優しいブームの香り、活き活きとしているなど。味は、ドライ、若い、将来性を感じるなど」。
「これらの記憶を、頭の引き出しに残すのです。できればメモを取ってください。こうして積み重ねていくことで、より深くワインを楽しむことができるようになります」。
そして質問の「多くの日本人は和食には日本酒やスーパードライが一番だと思っているが、和食とワインの相性について、どう感じているか」に「和食は日本の文化だが、ワインの種類は幅広い。和食に合うワインは必ずある」と答えた。