(今日の日記はちょっとグロかもしれないので、お嫌いな方は読まないようにお気をつけください)
あれは2月18日のことだった。日本人のタブーのひとつ、「敷居を踏む」を侵した途端、ささくれだっていた部分が右の踵に突き立った。皮膚から突き出ていた先端は折れてしまい、その後、皮膚の中に残ったものを針で穿り出そうとしたがうまくいかず、「ほっといたらどうなるかなあ」というやけっぱちな好奇心もあって、放置してしまった。
右足だけ爪先立ち歩きをする日々が続いた。
一時的に痛みが和らいだように感じたのだが、ここ数日、また痛みが強くなった。
それでなくても左右の脚の長さが違うような気がしているのに、これ以上からだが歪んでも困るし、これから暖かくなるのに、ソールの分厚いスニーカーしか履けないのも不自由である。
今日、散髪から戻り、すっきりした頭で決意した。
「なんとかしよう」と。
踵をまじまじと見てみれば、直径2ミリぐらいのほくろのような黒ずみができている。さわると痛い。やはり木片は皮膚の中で勝手に消化されたり微生物分解はされないのだった。だが、どこにトゲが残っているのかはわからない。
他のところと違って踵は角質が分厚いので、たぶん大丈夫だろうと、あいかわらずなんの医学的根拠もないまま、本来の用途で使ったことのない眉毛カット用はさみで、黒ずんで盛り上がっている患部表面の皮膚を切るというより削るようにカットしはじめた。
うん、まだ大丈夫。もうちょっと切ろう。ちょきちょき。
垢の塊のようなものが2度ほどこそげ取れた後、ちょっと大きく皮膚の塊っぽいものが切り取れた。
悪い風邪をひいたときの鼻水のような液体が溢れ出てきた。
「おお~、膿んでたのか~♪」
喜んでいる場合ではないのだが、人体の異変を確認できて、なんだか面白い。もしかして痛かったのは膿んでたからで、トゲはもうなくなってたりしないかなあ、なーんて思いながら周囲を押して膿みをある程度絞り出した次の瞬間、それは起こった。
ぴゅーん!
なにかが飛び出してきた。
というか、トゲだよ!
トゲが
飛び出したよ! ぴゅーん、て!
我が踵がフロリダのケネディ宇宙センターに見えてちょっと誇らしかった(嘘)。
飛び出してきたトゲというか木片は、特に腐食した様子もなく(当然?)、なんと全長8ミリもあった。←あまりにでかかったので、ちゃんと定規ではかった。
そりゃ痛いわ。
しつこく消毒して、バンドエイドを貼って、とりあえず様子見。まあ、悪いものは出せたので、そのうち治るでありましょう。でも、今日は湯船にはつかれないな……。
これ以上放置したらどうなるのか、今となってはもう確認できない(する気もない)が、
全長8ミリ程度のトゲがささった場合、早急にご近所の皮膚科へ行って取ってもらうほうが賢明かと思われますので、皆様におかれましてはぜひ妙な気を起こさず、そうなさってくださいませ。