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ケダ類 Go! Go!

生存表明用ブログ

「美味しいもの好き倶楽部が行く!!」

2005年09月05日 | 森奈津子
 美味しいもの好き倶楽部発行の掲題を森奈津子さまよりご恵贈いただきました。きゃ~♪ ありがとうございます~!

 アニマソラリス森奈津子先生インタビューにご一緒させていただいたとき、わたしの好物二品を森さんもお好きとうかがって嬉しくなり、ついつい「こういう食べ方が好きなんです~」と申し上げたのですが、それを題材にしてくださったそうで、それだけでも光栄ですのに、ご本まで頂戴して、恐悦にござります(うっとり)。

 いやー、それにしても、普段自分の食べているものと同じ料理とはとても思えない上品なお写真が載っていてびっくりしました。

 森さんは、この巻頭エッセーの他にも、東京におけるホエール・イーティング事情も書いておられます。クジラは哺乳類だったんだなあ、と再確認する食材(というか部位)が、俎板どころかお皿の上に……まあ、タマげた!
 森奈津子ファン必読にして必見でございましょう。

 美味しいもの好き倶楽部のサイトでは、本文は読めないかわりに妄想を刺激するカラー写真が見られます(冊子では写真は白黒です)。さんざん刺激されてから、本文とつきあわせて答え合わせして、自らの暴走ぶりを恥じ入るのもまた楽しいかもしれません。どんなプレイだ、それ。

 さあて、今日の晩ご飯は何にしようかしらん。

アニマソラリス著者インタビュー

2004年12月08日 | 森奈津子
 アニマソラリス12月号に森奈津子さんの著者インタビューが掲載されています。素人インタビュワーの無駄口が多いのは読み飛ばして、森奈津子さんのSF観などをお楽しみください。

 なお、『地下室の幽霊』(学研エンタティーン倶楽部)には性愛描写は出てきませんので(笑)、安心してお読みください。学校生活があまり得意でなかった、親友幻想(あるいは憧れやコンプレックス)をいまだに抱いている――そんな大人の方にこそ、実はお勧めしたい一冊です……ってあんまりいなかったりして>わたしに似た人(寂し)。

【過去ログ救済】 森奈津子論 (2001.6.1初稿/2004.11.25一部修正)

2004年11月25日 | 森奈津子
 突然ですが森奈津子論。

 森奈津子さんの白百合城に当時書かれていたのだが、『不思議惑星キン・ザ・ザ』の試写会にいらっしゃった森さんは、キン・ザ・ザ式挨拶「クー」を練習してしまわれたそうである。

 そのお話を拝読して、気づいてしまった。
 そう、作家・森奈津子を語る上ではずせない重要なポイントは、森さんが他惑星の挨拶にまで敬意を表して練習してしまうほどに礼儀正しい方であるということに。

 いずれ短編集に収録されるのではないか、いや、されてほしいと思う短編「実験台のエレベーター」(〈青春と読書〉2001年5月号/集英社所収)は、同性愛者のカミングアウトという問題に正面から光を当てた社会派の佳作であると同時に、カミングアウトにも作法があるという、礼を重んじる森さんならではの啓蒙的な一面も備えている。怪作『西城秀樹のおかげです』(イースト・プレス)【amazon】【bk1】(ハヤカワ文庫)【amazon】【bk1】に収められている作品たちも、人として人を愛する上で、無視してはならない作法、礼の精神を高らかに謳っている。「エロチカ79」で締め上げられ、否、締め括られていることからも、作家・森奈津子の礼儀正しさが理解できよう。「山」といえば「川」、「あ」といえば「うん」、「あなた」と呼べば「あなた」と応える、「後生ですから」と言われれば即○○!――笑いながら作法を尊ぶ心をはぐくみ、社会人としての常識が自然に身につく、睡眠学習枕もびっくりの名作(R18)である。

 SMプレイなどをスパイスとして効かせている性愛小説が多いが、「ふしだら」とは全く異質。プレイには従うべきルールというものがあることを、ときには「調教」のデモンストレーションつきで教えてくれる。礼儀正しいうえに、懇切丁寧である。

 森奈津子小説は、性愛小説やギャグ小説といった既存ジャンルには当てはまらない、エッチとエチケットの共存を成し遂げた独自の「ジャンル森奈津子」の域に達しているのではないだろうか。

 人に会ったら挨拶をする。当然のことだ。郷に入っては郷に従え。キン・ザ・ザを愛する者に会ったら、「クー」と仁義を切る。礼を知り礼を実践できてこそ真の大人である。大人の遊びをしてもいいのである。これぞ仁義礼知。そうか、森さんは雅俗折衷の読本作家、曲亭馬琴の流れを汲むエンターテイナーなのか! さあ、君も歌おう! ♪仁義礼知羞恥肯定!

 でも、わたしは「クー」ってやりませんけどね。どんな粗尻……いや、誹りを受けようと。