野球のWBC。予想通り松井秀喜選手が辞退しました。
それに続くかのように、正捕手になりたいと言っていたはずの阿部捕手まで辞退すると言ったようです。
MLB組でも「出る」と言っていた井口選手がトーンダウン、大塚投手はチームが変わったことで出てくる余裕もなくなってきたでしょうし、日本代表が大分スケールダウンしてしまいそうです。
もっとも、日本だけに限らず、A・ロッドも出ないことにしたそうですし、キューバは国自体が出られないようですし、WBC自体が大きくスケールダウンしています。一体どんな船出を迎えるか、船出するのかすら怪しくなってきました。
まあ、結局のところは主導権を握っているMLBの意識にあるのでしょう。
彼らは野球が国際スポーツになろうとなるまいとどうでもいいと思っているんでしょうね。もちろん、普及できるに越したことはないでしょうけど、それはあくまで最終的にMLBの利益に還元されるという前提で、と考えているんだと思います。国威発揚の舞台としての野球は考えていないのだと思います。
ただ、実は本音としては私もそんなところ。
野球自体は好きですし、素晴らしい競技だとも思うのですが、この競技が国際的になるべきものかといわれると正直疑問と考えています。
何と言いますか、フィジカルコンタクトの類がなく、またプレー時に攻防の人数が不均衡であるため「国のために」という思いなどがプレーに垣間見にくいと思うんです。
魂を込めた一球はありますけど、魂をこめたスイングってあまり聞かないですし。技術的要素の大きい競技だけに、あまり愛国心などと絡めてどうこうというのは向かないと思うんですよね。伝統的にいい遊撃手が育つ国、とかそういうのもピンと来ないですしね。
おまけに用具とか競技場が特殊で、金がかかるのもポイント。むしろこちらの方が大きいですね。
以前、中央アジアのレスリングの選手が「自分はサッカーかレスリング、どちらをしようか悩んだが、サッカーはボールがいるけど、レスリングは地面があればいいのでレスリングに決めた」なんてことを言っていた番組を見たことがあります。こんな国で野球がスタンダードになることはありえないでしょう。
子供の時から野球ができるというのは、特別な環境が必要で、そうした特別な面々だけを集めて国の代表というのはちょっと違和感があるんですよね。
いきなりマンガの話になって恐縮ですけど、例えば「キャプテン翼」。
医者の子供の三杉君には野球はできたでしょうけど、貧しい家庭に育った日向君がグローブやバットを買って野球をするのは難しかったんじゃないでしょうか?
プレーする人を選ぶ競技で国の代表云々というのは難しい部分があると思います。
大抵の子供が野球のできる日本では中々分かりにくい話かもしれませんけどね。
追記:別の方のところで野球とサッカーとで国を背負うことの重みが違うことについて以下のようにコメントしました。
国を背負うことの重みが違うのは、アメリカ発祥の軍隊競技(野球・アメフット)と英国4協会発祥で元々国別対抗が予定されていた競技(サッカー・ラグビー)との違いがあるのかもしれませんね。
それに続くかのように、正捕手になりたいと言っていたはずの阿部捕手まで辞退すると言ったようです。
MLB組でも「出る」と言っていた井口選手がトーンダウン、大塚投手はチームが変わったことで出てくる余裕もなくなってきたでしょうし、日本代表が大分スケールダウンしてしまいそうです。
もっとも、日本だけに限らず、A・ロッドも出ないことにしたそうですし、キューバは国自体が出られないようですし、WBC自体が大きくスケールダウンしています。一体どんな船出を迎えるか、船出するのかすら怪しくなってきました。
まあ、結局のところは主導権を握っているMLBの意識にあるのでしょう。
彼らは野球が国際スポーツになろうとなるまいとどうでもいいと思っているんでしょうね。もちろん、普及できるに越したことはないでしょうけど、それはあくまで最終的にMLBの利益に還元されるという前提で、と考えているんだと思います。国威発揚の舞台としての野球は考えていないのだと思います。
ただ、実は本音としては私もそんなところ。
野球自体は好きですし、素晴らしい競技だとも思うのですが、この競技が国際的になるべきものかといわれると正直疑問と考えています。
何と言いますか、フィジカルコンタクトの類がなく、またプレー時に攻防の人数が不均衡であるため「国のために」という思いなどがプレーに垣間見にくいと思うんです。
魂を込めた一球はありますけど、魂をこめたスイングってあまり聞かないですし。技術的要素の大きい競技だけに、あまり愛国心などと絡めてどうこうというのは向かないと思うんですよね。伝統的にいい遊撃手が育つ国、とかそういうのもピンと来ないですしね。
おまけに用具とか競技場が特殊で、金がかかるのもポイント。むしろこちらの方が大きいですね。
以前、中央アジアのレスリングの選手が「自分はサッカーかレスリング、どちらをしようか悩んだが、サッカーはボールがいるけど、レスリングは地面があればいいのでレスリングに決めた」なんてことを言っていた番組を見たことがあります。こんな国で野球がスタンダードになることはありえないでしょう。
子供の時から野球ができるというのは、特別な環境が必要で、そうした特別な面々だけを集めて国の代表というのはちょっと違和感があるんですよね。
いきなりマンガの話になって恐縮ですけど、例えば「キャプテン翼」。
医者の子供の三杉君には野球はできたでしょうけど、貧しい家庭に育った日向君がグローブやバットを買って野球をするのは難しかったんじゃないでしょうか?
プレーする人を選ぶ競技で国の代表云々というのは難しい部分があると思います。
大抵の子供が野球のできる日本では中々分かりにくい話かもしれませんけどね。
追記:別の方のところで野球とサッカーとで国を背負うことの重みが違うことについて以下のようにコメントしました。
国を背負うことの重みが違うのは、アメリカ発祥の軍隊競技(野球・アメフット)と英国4協会発祥で元々国別対抗が予定されていた競技(サッカー・ラグビー)との違いがあるのかもしれませんね。
NPBにおいてもチームごとに対応が違い、あくまでも選手の自主性に任せるとは言いながらも、セリーグは非協力的です。こんな大会は無意味でしょう。
話は変わりますが、諸外国で日本で知っているサッカー選手の一番はキャプテン翼だそうです。日本のアニメは海外でも人気らしいですね。
野球が普及しない理由はやはり道具の問題ですね。サッカーはボール一つあれば出来ます。貧困な人たちには取り組みやすいスポーツですね。
日本は開国以来、アメリカの影響が大きかったということですかね。グローブも皮製ではなく布製でしていたそうですよ。
キャプテン翼は大人気らしいですね。イタリア代表のエースのトッティも大好きだそうです。
同じくイタリアの若手DFが「この物語は偉大なストライカーとゴールキーパーの話なんだよね。ディフェンダーはでてこないんだ」と真顔で言っていて笑ってしまいました。
サッカー、ラグビー、バスケも19世紀には日本に伝わっていたみたいですし。アメリカがことさら野球だけを広めようとしたとも思えないですし。
以前高校野球と甲子園に関する本を読んだのですが、その中に高校野球の発足当初、当時の朝日新聞は野球の人気定着のために軍隊スポーツの側面を利用したという話がありました。富国強兵の国策と野球を重ねようとしたらしいんですね。併殺とか憤死の用語はそうしたことに起因しているのだそうです。
そういう影響もあるのかもしれません。
もちろん、それ以前から六大学野球などは流行っていたようですから、それだけではないのでしょうけど。
なるほど、そのような見方もできるのですね。
大変勉強になりました。
やはり、野球とサッカーを対比してしまうところから、無理があるのかもしれませんね。
個人的には、年数をかけてでも、真の世界一を競い合う大会を育ててほしいなぁ。
ただ、サッカーとはまた違った形で世界一を争う面白い大会にできる途はあると思いますから、そういう方法を模索していってほしいとは思います。
私のブログにも書いたのですが、サッカーのW杯の場合、W杯という舞台で活躍すれば良い条件で契約ができたり、名門クラブからオファーを受けたりすることはよくあります。
しかし、WBCの場合はそのようなことはなさそうですし、逆にペナントレースに影響が出てしまうことも予想され、選手の参加意欲が上がってこないというのも一因としてあると思います。おっしゃるとおり、野球は国際的な大会には向いてないのかもしれません。
むむむむ~。
これは中々難しい視点という気がします。
といいますのも、ワールドカップがそういう大会になったのは結局、何回も続けて開催されたことで権威を得たものになったからです。まだ開催していないWBCに権威がないのはある意味仕方のないことでいきなり権威に関する部分から入るのは卵が先か鶏が先かという感じで答えるのが難しいです。
今でこそブイブイ言わせているワールドカップも最初のうちは英国4協会も不参加で結構苦しんでました。
スウェーデン代表もその昔、ワールドカップにはアマの選手しか出していなかった時代もあります。プロが代表にいたなら、54年のスイス大会でスウェーデンは優勝できたかもしれません(48年ロンドン五輪優勝の主力がプロ選手になってましたので)。でも、彼らは国より都合を選びました。
58年に地元で開催するとなって初めて、勝ちたいということでプロ解禁にしたという経緯もあります。
まあ、こういう観点から考えますと、最初はとにかく船出して続けていけばある程度権威がついてくるかもしれないという考え方も成り立ちます。
最初からいきなりワールドカップと比較するのはちょっと可哀相かと…
しかし、アメリカは「野球は国際的にならなくてもよい」というようなことを言っていたように、オリンピックのメジャー選手派遣も消極的でした。この点は阪神の星野SDも批判していました。野球大国のアメリカは世界に野球を普及させようという気はなさそうです。オリンピックで金メダル獲得したキューバも参加を拒否されたようですし。
おっしゃるとおり、最初から権威のある大会にすることは無理ですが、参加国を増やす努力をしない限りこの大会の権威は上がらないと思います。
アメリカは結局、最終的にMLBの利益になることを目的としており、国際化にあまり関心がないのは間違いないと思います。
となると、スタートラインに戻ってきてしまうわけですが…(苦笑)
権威つけという方法論も色々あると思いますが、ただ、いずれにしましても、一国の野球団体が主導権を握っているのでは難しい気がします。
FIFAがFA(英国)を排除するくらいの気概でワールドカップを主催したように、MLBを無視できるくらいの統括団体が必要なのではと思います。