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鹿島とジーコの行き先は?

2005-12-30 17:52:42 | サッカー
鹿島アントラーズの新監督は世界クラブ選手権を制したばかりのアウトゥオリ氏で決まったそうです。
前任者のトニーニョ・セレーゾの長期政権の後ですから、ある程度の大物を連れてくるのかなと思っていましたが、まさか本当に来るとはというのが正直な気持ちです。サンパウロも慰留に努めているという記事も見ましたし、欧州からも興味を持たれているのではないかと思いましたが。
リベルタドーレスを制し、世界一の称号を得た監督の参戦は来年のJにまた大きな興味を提起してくれるものと思います。

また、鹿島は現日本代表監督のジーコをワールドカップ後にフロントに招きいれようとしているのだとか。ジーコは欧州で指揮をとりたいという欲を見せているようですけど、果たしてどうなりますかね。
監督としての力量評価は定まらない部分があるものの、カリスマ性として抜群なのは言うまでもありません。
仮に鹿島にジーコが帰ってきたら…
う~ん、戦力的には浦和レッズが一つ抜けた感がある来期のJ展望ですけど、鹿島も十分に絡んできそうですね。

ちなみに、ジーコが欧州のチームを率いて成功できるかについては、チームによっては成功できそうな気もします。放任主義・選手固定主義はチームによっては成功要素でもありますし、一時期鹿島で指揮をとっていたのを見る限り、クラブレベルでならそんなに指揮も酷くはない。一流監督かどうかは疑問ですが、ある程度の力量は持っている。ですから、欧州のクラブを率いても成功する可能性は普通にあると思います。

代表での指揮には鹿島偏重、固定しすぎなど、もちろん不満の方が大きいですけど、これについては、ジーコの日本代表就任当初から思っていることですけど、やはりほぼ経験のない人を代表監督にしようという発想自体がそもそも無理だったと思っています。
こういうことを言うと、同じく監督未経験ながらも斬新な起用法を示しているファン・バステンやクリンスマンはどうなのかという指摘を受けそうですけど、彼らは母国を率いているのに対して、ジーコが率いているのは外国です(おまけに言語体系も文化も全く異なる)。未経験なのに外国の指揮を任されている。これがどれだけ辛いことか(また、いかにナンセンスなことをJFAがさせているか)。
ワールドカップ参加32ヶ国の中において、ジーコが一番代表監督として不利な立場に置かれていることはとりあえず理解してあげないといけないでしょう。

ただ、1チーム偏重、固定主義についてはジーコ自身の経験もあるかもしれませんね。彼が活躍した82年のワールドカップを制したのはイタリア代表でしたが、その時のイタリア代表の面々は押しなべてユヴェントスの選手でした(シレア、カブリーニ、ゾフ、ロッシなど)。で、そのユヴェントスを指揮していたのがトラパットーニ。
私、今のジーコの采配が何となくトラップに似ている気がするときがあるのですけれど、結構82年の時に痛感した「とにかく結果だけは最低出す」というイタリア気質が強いのかもしれないという気がします。

結局、現状の日本だけ見てジーコの監督としての力量を決め付けるのは非常にアンフェアといえるでしょうし、最低限の結果を残したジーコには多分監督としての力もある程度はあるのだと思います。

まあ、私と同じようなことを考えてジーコを招聘するチームがあるか、あるいはジーコというネームブランドに頼って招聘するチームがあるか、あるいは意に沿うオファーがないまま鹿島に戻ってくることになるのか。
もちろん、このあたりは来年の本大会で日本がどういう結果を出すかによっても変わってくるのでしょうけれど。

来年夏以降の鹿島はどうなっているのか、柳沢、鈴木、小笠原選手の動向も含めて楽しみですね。


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