『絆』日記

~ありがとう~

Identity

2010-02-01 00:41:16 | プチ哲学
週末、アメリカ人の友人Nessからクリスマスに彼女の子供達に送ったプレゼントへの礼状が届きました4人の子供達が皆でくっついてお風呂に入っている写真に思わずこちらもニンマリ最後に会ったのが私がKKを出産して6ヶ月後、出産祝いを伝えるために遠くアメリカから小さな長女、Indiaを連れて会いに来てくれた時なのでにあれから6年が経過しているのですねその6年の間にNessは4人の子を持つ母になり、とある大きな団体のDirector職につきその活躍ぶりはまさにスーパーママあのパワーはどこからやってきているのか・・・未だにいつもビックリさせられますきっとその活力の源は彼女の『Identity』にあるのだと思っています。

彼女と出会ったのはアメリカのとある人権擁護団体で一緒にインターンをしていた時でした『HiMy name is Ness, what is your name』と気さくに話し掛けてくれて、それから付き合いが始まりました。彼女の家に何度も何度も泊まりこんで、朝まで夢のこと、家族のこと、彼氏のこと等ありとあらゆることを話しましたその中で特に印象に残っていることがあります。それは『Diversity』の社会を自分の目線で受け入れていくこと。そして常に『Identity』、『自分は誰なのか』と自分と向き合う視線外見は白人ですが、Native Americanとイタリア人の両親の血を受け継いでいる彼女。幼少の頃はインディアン居留区に住み、様々な経験をし色んなことを考えたといいます。インディアン居留区とは、アメリカ政府が先住民族Native Americanに対し、医療費、税遇処置等様々な優遇を与え、彼らを保護するという目的で与えた一定の場所です。一見これらのアメリカ政府の彼らへの対応は温厚な政策であるようにみえますしかし、その居留区の多くは実際には作物も育ちにくいような場所であったり、居留区の内での数少ない限られた教育機関では、伝統文化を守るためのNative Americanの教育が行われているのではなく白人社会の歴史、考え方等についての教育を学ぶ場所となってます加えて、彼らの就学率が低いため就職先もみつかりにくいのも現状です自分達の伝統を重んじるNative Americanですが、結局のところ仕事をしたくても職が見つからず、でも、職に就いていなくても政府からはサポートとしてお金をいただく。それにより他のMinorityから、逆に快く思われないというこということもあるのかもしれません。この様な彼らを取り巻く環境の中、彼ら自身も白人文化とNative Americanである自分との狭間で、自分がいったい誰であるのか自分を見失い、アルコール依存に溺れていく人がかなりいます日本は単一民族なので、毎日の生活の中で『日本人』を特段意識することはないのですが、広い世界に飛び込んだ時『自分は誰』なのか、『自分の核には何かあるのか』。その原点に戻ることは『自分』の意味を見つめなおし、そして『自分』を奮い立たせる何にも変えられないパワーになるんだと思います彼女の家の真ん中に堂々と飾られているドリームキャッチャーそれが彼女の想い全てですそのような彼女のバックグラウンドもありますが、彼女は色々な人と話をし、時間をすごすことを望みました。ルームメイトはカンボジア系アメリカ人とドミニカ系アメリカ人。インターン終了後は南米の大学の仕事をし・・・まさにDiversityを自分で受け入れ、1つのことについて多角度からも分析しようとする彼女・・感心、尊敬してしまいます

KKが産まれてまだ首が座らない頃、じいちゃんがKKを抱いて2階の窓を開けて言いました。『KKのこれから生きる世界はどこまでも広くて、楽しいことがたくさん待っているよ』っと。その言葉をふと今思い返すと涙が出てきます去年、タティの国の国籍もとり、日本人であるのと同時にタティの国の人にもなったKKとゆうちゃん。彼らのこれからの未来、国境を越えてどこまでもどこまでもこの広い世界に羽ばたいて欲しいと思います『自分が誰であるのか』それを心にちゃんと留めながら皆さんにとっても素敵な人生が広がりますようにおやすみなさい