今夜のNHKニュースでは、今年の春闘でベースアップが相次いでいると報じている。
<報道要旨>
・経団連会長「賃金の改善が必要という認識が共有されたものであり、労使で懸命に話し合って成果を生み出したと考えている」
・連合事務局長「大変よいスタート。大手の回答を土台にして、非正規雇用などすべての働く人の底上げにつなげていきたい」「地域や業種によって業績回復は一律ではなく、予断を許さない。中小企業での賃上げは人材確保の面からも必要」
・官房長官「近年にない賃上げが実現しつつあることは、素直に評価。中小企業や小規模事業者も含め賃金上昇が広く実現することを期待」
・経済再生担当大臣「近年にはない賃上げが実施されつつあり、期待以上に経営側が応えてくれた」「業績がそれほどよくない企業でも、内部留保をはたいて、政府の要請に応えたという話も聞いている」
こうした好調子が経団連傘下の大企業の一部だけの話で終わらないことを祈念したいところだが、実際には今回急にベア・賃上げの動きが大きく広がるとは思えない。全体が底上げされることは、経済構造上からも考えられないし、中小企業や非正規雇用にまで波及するためには好況が相当期間継続していく必要がある。
いつ頃からか、春闘は、一部の大企業についてしか関心の対象にならなくなってきたのかもしれない。もちろん、大企業の一部だけのことであっても、ベアや賃上げが大事なことに決まっている。
現実味のある経済見通しを考えると、どんなに頑張ってもせいぜい『緩やかな成長』しか見越せない。それに見合った政策転換を目指すことが必要となる。そうでないと、“成長戦略資料づくり”という自己満足的なムダを定期的に行い続けることになる。マクロ労働市場の構造は、下の資料1~3のように推移し、変化している。正規比率を高める“是正”に努めるのではなく、この実態に合った社会保障や労使交渉に係る制度改革を行っていくしかない。
<資料1:正規・非正規の推移>
(出所:厚生労働省HP)
<資料2:雇用形態別の状況>
(出所:厚生労働省HP)
<資料3:非正規雇用労働者の全体像>
(出所:厚生労働省HP)
<報道要旨>
・経団連会長「賃金の改善が必要という認識が共有されたものであり、労使で懸命に話し合って成果を生み出したと考えている」
・連合事務局長「大変よいスタート。大手の回答を土台にして、非正規雇用などすべての働く人の底上げにつなげていきたい」「地域や業種によって業績回復は一律ではなく、予断を許さない。中小企業での賃上げは人材確保の面からも必要」
・官房長官「近年にない賃上げが実現しつつあることは、素直に評価。中小企業や小規模事業者も含め賃金上昇が広く実現することを期待」
・経済再生担当大臣「近年にはない賃上げが実施されつつあり、期待以上に経営側が応えてくれた」「業績がそれほどよくない企業でも、内部留保をはたいて、政府の要請に応えたという話も聞いている」
こうした好調子が経団連傘下の大企業の一部だけの話で終わらないことを祈念したいところだが、実際には今回急にベア・賃上げの動きが大きく広がるとは思えない。全体が底上げされることは、経済構造上からも考えられないし、中小企業や非正規雇用にまで波及するためには好況が相当期間継続していく必要がある。
いつ頃からか、春闘は、一部の大企業についてしか関心の対象にならなくなってきたのかもしれない。もちろん、大企業の一部だけのことであっても、ベアや賃上げが大事なことに決まっている。
現実味のある経済見通しを考えると、どんなに頑張ってもせいぜい『緩やかな成長』しか見越せない。それに見合った政策転換を目指すことが必要となる。そうでないと、“成長戦略資料づくり”という自己満足的なムダを定期的に行い続けることになる。マクロ労働市場の構造は、下の資料1~3のように推移し、変化している。正規比率を高める“是正”に努めるのではなく、この実態に合った社会保障や労使交渉に係る制度改革を行っていくしかない。
<資料1:正規・非正規の推移>
(出所:厚生労働省HP)
<資料2:雇用形態別の状況>
(出所:厚生労働省HP)
<資料3:非正規雇用労働者の全体像>
(出所:厚生労働省HP)