龍山義弘の武道求道録

人生を通じて、様々な武道や出来事に挑戦する過程を綴っていきます。
「人生はチャレンジ!」 命尽きるまで全力投球!

最強への挑戦

2010年12月12日 | 相撲
先日、NHKで横綱白鵬の特集番組「最強への挑戦」という番組があった。tv

今までの大相撲の特集番組とは、ひと味違った切り口で、横綱白鵬関の身体能力を科学的に分析した非常に興味深い番組だった。

立ち合いの瞬間、剛体化(筋肉を硬くして)して相手の突進を受け止めているのではなく、上半身の筋電図の波形は「筋肉が活動していない状態」を示しているという。

「力が入っていない?」

上半身の力が抜けているのだ。

日馬富士との相撲の映像では、大関の日馬富士の立ち合いのぶちかましを受け止めた次の瞬間には、「力のベクトルを3分の1にしてしまっている」と専門家が分析していた。

日馬富士関のぶちかましは、まだ幕下だった頃(当時の四股名は安馬)乙亥大相撲でアマチュア相撲の最強軍団を、一発で吹っ飛ばし、後にアマチュア横綱になった栂木選手をして「強ぇ~~~!」と言わしめた強烈な当たりである。それを受け止めて吸収してしまうとは、想像を絶する強さである。

対戦相手が、口を揃えて「力を吸収されてしまう感じ」と白鵬関の印象を語る。

白鵬関の瞬発力を示す「全身反応時間」は、陸上競技・100m走の世界記録保持者ウサイン・ボルトに匹敵するという。

世界のトップアスリートと肩を並べる身体能力を持つ人間が相撲界の頂点に君臨しているという結果は、相撲をやっている人間として嬉しかった。clap

また、白鵬関の動きは「抜重成分」という身体を動かすときに反対方向に反動をつける動きが全くなく、予備動作がないので、相手に次の技や動きが予測できないそうだ。
比較対象として計測した龍皇関の動きと比較すれば、その差が歴然としていた。

相撲もブラジリアン柔術も「極意」は力を抜いて、相手の力と動きを利用することなのかも知れない。奥が深い。nose7

白鵬関の相撲は、見ていて実に美しい。

これからも角聖・双葉山関を目標に頑張ってほしい。

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