龍山義弘の武道求道録

人生を通じて、様々な武道や出来事に挑戦する過程を綴っていきます。
「人生はチャレンジ!」 命尽きるまで全力投球!

力士の美とは

2010年02月28日 | 相撲
NHKの大相撲放送解説者として活躍されている元横綱の北の富士勝昭さんが執筆された「土俵愛・国技大相撲復興のための四十八手『緊褌一番』という本を購入して読みました。

テレビの解説では、舞の海さんとのやりとりが絶妙でおもしろいのですが、力士をバッサリ斬り捨てるダメ出しは、少し厳しすぎるのではないかと思うこともあります。

しかし、本を読むと相撲への愛情とこだわりがあるからこその辛口批評だというのがわかります。

大相撲の力士は、もっとプロ意識を持てと言うことではないかと思います。

私の子どもの頃の大相撲放送の解説者といえば、玉の海さんと神風さんでした。

解説者つながりで、25年前に出版された玉の海さんの著書も何十年かぶりに、本棚から取り出して読んでみました。小学校の時に買った大相撲の本もいまだに持っていて読み返すことがあります。

書いてあることは変わらないのですが、人生経験を積むことによって感じ方が変わってきます。同じ本を、同じ人間が読んでも、10代、20代、30代、40代と感想が変わります。

あの時、気づかなかったことが、今ならわかるということが多々あります。



「競技の前後に交わされる土俵上での礼儀、作法はより厳しくなくてはいけないし、フェアな、お互い認め合っての上でのスタートでなくてはいけない。いかに豪華な化粧まわしで身を飾ってみたところで、それは真の相撲とはいえない。土俵にある力士の美というものは、厳しく決められたものを守り、純粋に、ひたむきに、精一杯自分の限界と対決する姿であろう」と本の中で述べています。

玉の海さんは、もうこの世にいませんが、玉の海さんのお考えは本を読んでいると伝わってきます。

課題山積の大相撲ですが、何を残し、伝えていかなければならないか、何を変えていかなければならないか、難しい問題です。



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