龍山義弘の武道求道録

人生を通じて、様々な武道や出来事に挑戦する過程を綴っていきます。
「人生はチャレンジ!」 命尽きるまで全力投球!

儚い命、無力な人間

2006年03月15日 | 春日館道場
3月12日(日)、春日館、野村高校、中央大学で学年が3つ先輩のムラナカ先輩(42才)がバイク事故で亡くなったとの知らせを電話で受けた。驚きよりも「またか。」といった感じである。私は、何かもう悲しい知らせに慣れてしまった。

私が中学3年生の時にムラナカ先輩の相撲をみて野村高校進学を決めた。ある意味、私の進路を決定づけたキーマンである。急に「亡くなった。」と言われても全然ピンとこない。

今日、東京の品川で行われる葬儀に出席するため、朝一番の飛行機で東京に飛んだ。現実として受け止められない私は、葬儀で棺の先輩のお顔をジッと見た。精悍なお顔は化粧をしているせいか武者人形のようだった。

「本当に先輩なのだろうか。人形じゃないのか?信じられない。」

泣いて悲しむご遺族をみて気の毒でいたたまれない気持ちになった。特にご両親は逆縁となり心中察するに余りある。

「先輩もぜひ一緒に」とムラナカ先輩の弟が言ってくれたのでご遺族に混じってご遺体を火葬後、お骨も拾わせて頂いた。

あんなに元気な人が一瞬のうちにこの世を去って、灰になってしまう。「人間というものはなんて儚くて、無力で、あっけないのだろう。」

ムラナカ先輩自身も「俺は他人より頑丈だから少々のことでは絶対に死なない!」と公言していたという。死んだことに気づいていないかもしれない。

先輩に限らず、人間はいつか必ず死んでしまう。みんな。あなたも。私も。
命の砂時計の砂は確実に落ちている。誰にも止められない。先輩のように急に人生の幕が引かれる可能性だってある。しかし、考えても仕方ない。

帰りの電車、空港も人、人、人。先輩が亡くなったのにみんな何事もないように過ごしている。時間はドンドン流れている。私も飛行機を降りてから家に帰り、柔道の稽古に向かった。来週は昇級試験(茶帯)に挑む。

限りある人生、悔いの残らないように真剣に精一杯生きるしかない。死んでいく時に「俺は精一杯頑張ったぞ!」と言えるように。


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