龍山義弘の武道求道録

人生を通じて、様々な武道や出来事に挑戦する過程を綴っていきます。
「人生はチャレンジ!」 命尽きるまで全力投球!

西日本柔術選手権大会

2006年10月09日 | ブラジリアン柔術
10月8日(日)広島市で行われる西日本柔術選手権大会に出場するため前日にフェリーで松山観光港から広島へ渡った。緊張のため、身体が過敏になっているせいか、微熱とのどの痛み、鼻づまり、下痢と試合が近づくにつれてどんどん体調が悪くなっていった。

9時00分に会場につくと計量と受付をすませた。開会式が終わると少年の試合から始まり一般の試合に移る。絞め技で失神する選手が続出。相撲の大会ではあまり見られないシーンである。自分もひょっとしたらこうなるのかもと思い、「体調不良を理由に帰ろうかなぁ。」とか思いながら他人の試合をみていた。

しかし、自分の試合が近づくに従って集中力は高まってきた。
「相撲五段、極真空手初段、柔道初段、全日本学生相撲体重別2位、全日本社会人選抜相撲3位」と賑々しく経歴を書いていたためか、一回戦は私だけシードになっていたので、2回戦からの出場。相手は柔道ベースの選手だが潜り込んでくるところを押し倒してフロントネックロックで締め上げると相手はギブアップ。レフェリーに手を挙げてもらう「初体験」。何か良い気分である。子どもの頃、プロレスラーに成りたかった夢がよみがえってきた。

準決勝は、大阪の柔道三段110キロ、私より一回り身体が大きい選手。組み合い押し合う状態で1~2分硬直状態が続いたが、払い腰から袈裟固め、腕も極められ敗退。柔道のテクニックが私よりも一枚も二枚も上手であった。

気を取り直して、3位決定戦では、岡山県の柔道、少林寺拳法ベースの選手。試合前から私に向かってさかんにシャドーボクシングを繰り返し挑発してきた。せめて銅メダルぐらいは獲って帰りたい。そのためには負けられない。

試合が始まると相手が飛びついてきてクローズガードの体勢。私はクローズガードをパス(はずす)してマウントポジション(正面から馬乗り)から横四方に移行。腕を取ってストレートアームバーで相手の腕を逆方向に渾身の力でねじ曲げる。相手はギブアップ。

決勝戦は、私に勝った大阪の柔道家と修斗重量級の四国チャンピオンの対戦。柔道家の圧勝。

閉会式の前に優勝した柔道家が準優勝した選手に丁寧に頭を下げて何かを言っていた。
つぎに優勝者は私が更衣室で着替えていると近寄ってきて「今日はありがとうございました。勉強になりました。また機会があったらよろしくお願いいたします。」と丁寧に柔道式の腿の前で手を揃える立礼をしてきた。意外だったので「こちらこそ」と返すのが精一杯だった。柔術で一本取られ、試合後にも一本取られたという感じがした。

相撲や空手、柔道の大会で負けた相手に「試合をしたお礼」を言われた経験はない。
嫌みで言われたようにも聞こえなかった。敗れた相手への礼。「勝って勉強、負けて勉強、武道とはこういうものぞ。」と神様が、「武道求道録」と偉そうに講釈をたれる私に送り込んできた刺客だったのかも知れない。

今日のブラジリアン柔術のデビュー戦は、西日本柔術選手権大会(無差別級)3位。優勝目指して、また挑戦したい。

大変勉強になった。