くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

功名が辻 第48話

2006-12-04 14:04:55 | 功名が辻

掛川六万石を治める器量しかない殿・・・・

こんな台詞が千代から飛び出して目ん玉が飛び出ちゃいました(爆)

長い間、思っていても口にはしないようなことをこの際に言っちゃう千代って。。

                         

反抗分子を力による弾圧ということでだまし討ちを行った一豊に千代は暇を貰いた

いと言い出しました。しかしこれで流血は無くなるという一豊に千代は言います。

   「これが上がりでございますか?」

   「すごろくをするように立身出世を楽しんでまいりました。」

一豊は珍しく反論します。

   「人生はすごろくではない」

しかし思い切って言う千代。

   旦那さまに土佐のような大国を治める力はありません。

   掛川六万石を切り盛りするだけの器量しかない旦那様が

   にわかに大国を任されておかしくなられたのでありましょう。

一豊の治世がこれなら一緒にやっていけないという千代です。千代の計画によると

京都から拾(湘南)を呼び、吸江庵というボロ寺で一領具足の長たちの菩提を弔い

たいというのです。一豊はそれはOKし、代わりに暇はなしにするということで協定

成立しました。16歳になった拾はりっぱに成長していました。


新一郎の亡骸の横に一同悲しみも新たにしていますが、六平太と新一郎の葬儀を

盛大にすることで犠牲者は一領具足だけではないことを民に知らしむることになる

という吟さんの言葉に顔を曇らせる千代です。それが政というものか・・・


吸江庵で拾と一緒に暮らし始めた千代です。種崎浜でお経を唱える二人。

死者の魂が安らかにとそれだけが共通した願いでしたが。


直正と家康は土佐の噂話。一豊に任せたのが案外適役だったという直正。

一豊にあげたのが20万石だと知ったら・・さ・・50万石あげても良かったと今頃になっ

て言っていました。島津は未だに上洛せず。そんな話の最中に「黒田如水」が

やってきました。黒田官兵衛として秀吉の参謀役だったころには感じなかった

腹黒さがそこはかとなく漂う雰囲気ですが一応はおとなしく。

関が原の闘いに乗じて九州の北を平らげたのは何のためだったかと問われた

如水は「内府様に差し上げるためだ」と言います。あの戦いで大坂城を乗っ取る

不逞のやからを退治したと自慢そうです。不逞のやからとは「如水」ではないかと

直接聞き出す家康ですがもちろん笑って否定する如水です。身一つで上洛したのが

紛れもない証拠。いきなり大の字になりひっくり返りました。どうにでもしろと?

笑いが不気味ですが皆狸に見えると笑い返す家康。それにしてもその後の家康は

自分の骸を西に向けろというほどに荒れて荒れて、剣幕には直正もびっくりでした。

千代のもとに吟さんが現れます。一豊が食事もよう取らずすっかり痩せてしまったと

いうのです。領民たちは生き生きと暮らし始め一豊のとった政策は間違いなかっ

たというのでしたが。吉兵衛の名を使ってみても千代はまだ戻りそうもないですね。


ある日、「寛猛自在」という習字をする湘南は母の寛容さばかりでは政は行えず

命を下してしまった一豊の方が自分の罪を嘆き苦しんでいるということを伝えるの

です。さすがに仏の道に入った湘南はちょっとだけ会った一豊の様子からそこまで

読み取ったようです。16歳でこれだけのことを思えるというのもすごいですね。

そんなところに康豊が「一豊が倒れた」と駆け込んできました。慌てて千代は帰り

ます。千代が一豊の手を握りたった今聞いたばかりの「寛猛自在」が政には必要だ

とそして自分が帰ったからには死なせはしないというのでした。さすがに良心が咎め

た一豊はむっくと起き上がり、仮病であったことを謝りました。しかしちゃんと話した

いという一豊は説明を始めています。千代から「寛猛」という言葉を聞いて勇気を出

したのですね。黒田如水は家康に話したのとは違うのですね。やはり島津や長宗我

部と組んで反乱を起こそうとしていたのです。ですからどうしても一豊は土佐を平定

して長宗我部の牙を抜き取らなければならなかった。それは急を要することだった

のですね。手段を選んではいられなかった。だから六平太が全部自分でかぶって

行ってくれたのです。今更ながら六平太の手腕を褒めています。じっと聞いている

千代も頷くことも多かったのでしょうか。今後は慈悲深い政を行うという一豊によう

やく千代も「もう一度一豊様の妻になります」と言いました。湘南と周りの家臣が二人

を結びつけてくれたようなもの。まずはめでたしでした。

 

このように二人の溝も埋まり、次は後継者問題。まず千代が高台院から家康に話を

持っていくことの許可をとってしまいます。話によると家康は征夷大将軍になった

ということで「将軍様」なんですね。これで淀がどう騒いでも天下は家康のものだと

ほくそ笑む高台院。


淀はそれが面白くないようで、福島正則とともに次の戦の画策でしょうか。

福島は髭をはやして貫禄がついていました。第二の三成みたい・・あわわ・・

 

そして本番、一豊と康豊が家康のもとに出向きました。

康豊の息子に嫁さんを頼むと言いにきたのですね。家康もさすがに喜びます。

いい姫がいたら自分とこの養女にしてから山内家の嫁にするというのです。

そこまで言ってもらえた一豊は感激。あの大虐殺を行った褒美としては感無量です。

しかし、この案も千代の策略だと気付かれてましたねぇ。

素直にそうだという一豊もまた清清しいではないか。


新しい城に入り美しい海をながめ千代と一豊はしみじみしています。

たくさんの犠牲の上に成り立つことを忘れないようにと釘を刺す千代ですけど。

六平太、新一郎、吉兵衛に見せたかった・・・二人ともに同じ思い・・・

そんな微笑を交わしたあと一豊はバタンと倒れてしまいました・・・。

                       

今週はキリちゃんこと湘南(三浦春馬)が登場。

子供の拾との別れのシーンを思い出して涙にむせぶ一コマもありましたが、

それにしても立派に成長したものです。

あちらの頼りない中坊役より数段立派に見えるのは仏門の袈裟を着ているから

でしょうかね。難しい言葉を千代に教えてくれてそこから、二人が和解できました。

伊達に長い間、お経を唱え続けたわけではありませんね。この調子で向こうの中坊

役も立派なパパとなったらいいのですがどうなるでしょうかね。

 

それにしてもオープニングははらはらしました。

「殿様には掛川6万石が関の山」

「人生はすごろくではない」

珍しく一豊の方がしっかりと見通しているように感じました。


高知城も完成。これからは慈悲深い政策を行うと誓った一豊ですが、

身分制度(?)を導入したというブログさんが多数ありました。

それでは「慈悲」にはならないような気がするんですけど・・。

やはり、今回の圧力政策はずっと尾を引いたということなんでしょうかね?

 

一年続いたこのドラマも残すところ1話です。

皆さん、本当によく頑張って書いてこられました。

最後まで気力を振り絞っていきましょうね(笑)



18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
劇団たぬきさん♪ (かりん)
2006-12-07 21:56:33
こんばんは!

いよいよ1話を残すのみとなりました。本当長かったですね。私もけっこう抜け落ちた回はあったようなきがします。来年は日曜日に「華麗なる一族」があるので重なるため、大河は書かないと思います。
皆さんのを読ませていただきます。

>江戸時代は「封建社会」ですから

そうでした・・でも身分の違い=生活のしやすさの順位ではなかったのが賢いところでした。なので我慢できる面やプライドで補える部分もあったのですよね。

それが身分=生活の度合いになったとしたら、そのまま生きにくさの順位になってしまうのが明白。そういう政策では、人々の支持を得るのは難しいということではないでしょうか。
「運用」という言葉そのものだと思います。

最終回は詰め込みすぎないといいですね^^
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運用の問題 (劇団たぬき)
2006-12-06 23:06:41
こんばんは!

残すところあと1話ですね。。
僕は第7話からレビューしてるのですが、ドラマの記事って難しいですね。来年の大河はレビューをせずに、かりんさんをはじめとしたみなさんの記事を読ませていただきます。→というか、かりんさんは来年の「風林火山」は書かれるんでしょうか???

「慈悲」っていうのは、定義づけが難しい言葉なんだと思います。
江戸時代は「封建社会」ですから、身分制度があって国内が安定したという側面はあるんですね。
支配する側とされる側、っていうとちょっと冷めた表現ですけど、これは側面ですね。
別な側面で言えば、領主と領民。。

ひどい統治をした大名とかもあったんでしょうけど、善政をしいた殿様とかもいたので、「身分制度」イコール「無慈悲」ともいえないのかなァ~と。

要はどんな形でも「運用」が大事なんでしょうかね。
いま、僕らが享受している「民主主義」も運用次第でどのようなベクトルへ向かうかは分かりませんのでね。

いよいよ、次回は最終回ですね!
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くみさん♪ (かりん)
2006-12-06 21:58:03
こんばんは!

ええ~ドラマは見ておられないのですか?記事だけですと私の一方的な反感的(?)なものですから(滝汗
やや、心配でもあり。

そうですよね。ストレスはたまりますよね。あの性格からしても強硬策というのは似合いませんもの。
かわいそうな役目だったと思います。

身分制度は康豊、国松の代でしょうか。
そうですよね・・今のところはまず街づくりが大事でしょうか。初めての土地で受け入れられないというのは本当にきつかったでしょう。千代がもう少し一豊の支えになっていたら違ったのかもしれませんね。

いよいよ来週を残すのみです。
最後までよろしくお願いします。
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くうさん♪ (かりん)
2006-12-06 21:51:44
こんばんは!

やっぱり「すごろく」ですよね~。
原作でも言ってるのでしょうかね?

意外に一豊が冷静に返していたのが印象的でした。
今回は千代の方が子供じみていた気がします。

仮病で千代を戻しにかかったくらいですからやはり千代にはいてほしかったでしょう。

あと1話です!
頑張りましょうね。
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ikasama4さま♪ (かりん)
2006-12-06 21:48:20
こんばんは!

黒田如水と会ってからの家康がめっちゃ荒れてたんですよね~~。確か秀吉の時は二人は相対してなかったかな~~どうもよく覚えてません。
でもこうやって、腹の底では裏切るはずだった相手が一豊のせいでどうにもいかなくなりぬけぬけとやって来たというのはある意味、敗北宣言のようでもあり、家康にとってはますますの腹立ちでもあったのでしょう。とりあえず一豊の手柄ですよね。

>不穏な国内をまとめるために
身分制度をつくります。
今回のドラマでは郷士と上士という

結局自分よりももっと下がいるということが一つの政策だったわけですね。秀吉が国外にそれを求めたのに一豊は自分の領地でやっちゃったということですよね。
でも事実上一番下にされた者はたまったもんじゃないと思うわ。かわいそうですよ。
問題はよくわかりませんが根強く恨みを残しているならやはり問題でしょうね。
人々の意識ってなかなか消えないですしね。
こういう世の中が少しでも是正されるといいですね。

残り1話です。
ふ~~長かったですね。
最後まで頑張りましょう!!
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感動創造さん♪ (かりん)
2006-12-06 21:35:58
こんばんは!

千代の「すごろく」はなんだか変でしたよね。
出世を楽しむというのもわかるようであまりいい感じがしません。一豊が相手にしないのは偉かったですね。

長い一年でしたが振り返ると本当によく頑張ったと思います。あと1回。よろしくお願いします!
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もちきちさん♪ (かりん)
2006-12-06 21:33:17
こんばんは!

いよいよ最終回を残すのみとなりました。
最後までくるなんて本当がんばりましたね!

>土佐を治める器量はない
ここでびっくら腰抜かした視聴者は多いでしょうね。
千代らしくもなかったですし。
でも一豊は相手にせず、逆に冷静に返していたのがまたびっくらでした。
一豊も大人になったものだと。

>あそこが最期ではないようですね
とりあえずあれはアレで、持ち直すのですか。
よかった。最後に尼さん風で歩いてる千代がいたので
結局は一豊が終わりになるのだと思いますが、二人の年齢差もありますしね。
どういう終わり方をするのか楽しみです。

そういえば大阪の陣だったか入れるとか?
詰め込みにならないでほしいですね~~。
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ミチさん♪ (かりん)
2006-12-06 21:23:25
こんばんは!

やっぱり今週の千代にはびっくり仰天ですね。

千代らしくなかったもんね。
でも一豊の方が冷静に返していたので一豊も大人になったものだとしみじみしました。

倒れたとウソをついて千代を戻したものの、本当に倒れてしまうとは・・上川さんの倒れ方が凄くて本当にびっくり・・まさか怪我はしてないでしょうね。

残り1話ですね。一年間がんばりましたね!
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りっきーさん♪ (かりん)
2006-12-06 21:20:09
こんばんは!

来週で最終回。頑張りましたね~~。
ラストまで気力ですよ^^

土佐は一豊の命を縮めたのですね。
確かにあれほど反抗されては、力で制圧するしかないですもんね。千代がもう少し理解してくれて一豊の気持ちを汲んでくれたらそれだけでも救われたかもしれませんね。かわいそうな一豊でした。

でも、絶対に裏切らない人を配置するしかなかった土佐には一豊しか人材がないのも確かなようです。
う~ん、難しいわ。

せめて千代が・・と再び思ってしまいますね(苦笑
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bluestar1719さん♪ (かりん)
2006-12-06 21:09:06
こんばんは!

いよいよ来週が最終回ですね。
一年間お世話になりました。

オープニングの千代は今までになくずけずけ言ってましたね~。
確かに一豊だからアレで済んだのね。
おお・・・家康だったら斬られてた!!
言えてる・・(笑)

こんな二人ですが最後に本当に倒れたのがびっくり。
どうなるんでしょうね。
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こんばんは! (くみ)
2006-12-05 21:12:07
私「14才の母」は見ていないんですが、かりんさんの記事は読んでいますよ。
ええ、あちらの中坊もね、避妊さえしてくれていれば・・・・・・。

一豊が倒れたのは絶対ストレスだと思います。
人間、ふてぶてしいほうが長生きするのですよね。
家康みたいに!!

ところで「山内家」は「嫁」の話になると、はりきるような気がします。

身分制度ですが、一豊は土佐を治めたのは実際は5年ほどなので、確立したのは二代目、三代目あたりか?と思います。
江戸幕府も落ち着いたのは三代目でしたし。
城と城下町のつくりが先だったみたいですよ。
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こんばんわ~ (くう)
2006-12-05 21:11:38
「すごろく」発言にはビックリしちゃいましたね。。。
一豊が否定したのには、スッキリしましたが、
それ以上は強く言えず。
やはり一豊は千代が大好きなんですね。
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こんばんは (ikasama4)
2006-12-04 23:31:44
家康は自分が亡くなった後、
自分の躯は西に向けろと荒れてましたね。
まぁ西に向けてってのは事実ですけど、こういうのはちょっとあざとい演出に感じてしまいますね。

なんか後の世、後の世って事を繰り返すような演出が
歴史を振り返るとたしかにその通りになってしまうんだよって言ってる感じがしてもうて。
(明治維新を主導したのが薩摩と長州だったから)

>身分制度(?)を導入したというブログさんが多数ありました。
>それでは「慈悲」にはならないような気がするんですけど・・。
>やはり、今回の圧力政策はずっと尾を引いたということなんでしょうかね?
秀吉は国をまとめるために明国に敵を求めました。
そうやって敵を作る事で国内をまとめようとしたというのは
ドラマの中でもありましたが
藩が出来た今、不穏な国内をまとめるために
身分制度をつくります。

今回のドラマでは郷士と上士という身分の差でしたが
これは土佐に限った事ではないようです。

また、江戸の身分制度といえば「士農工商」が有名ですが
その下の身分―――えた・というのがあります。

貴方達よりも下の身分がいるのだから。

そうやって民の不満のハケ口が下の身分に向かうようで。

このえた・は未だに消えてはいないです。
今は「」という名に変わっています。

ここまで描くのは難しいかもしれんですがね。
とりあえず、この記事に関しては問題があれば削除して下さい。


まぁここまで来ましたので最後までもうひとふんばりです。
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Unknown (「感動創造」)
2006-12-04 23:22:58
こんばんは!

いつもお世話になります!

あのすごろく発言は衝撃的でしたね・・・

あれはあきらかに言いすぎですよね~!!

まぁそんなこんなでいよいよ最終回ですね。
本当に今までお世話になりました!

どうぞ最後までお付き合いの程
宜しくお願いします!!!
返信する
あと1回ですね。 (もちきち)
2006-12-04 21:55:39
かりんさん、こんばんは。
今週の千代はマジ切れしてましたねー。
大事な旦那様に「土佐を治める器量はない」なんて。
そこで一豊がキレ返さなくてほんとよかったです。

ラストで一豊がバターンと倒れたのでどきりと
しましたが、あそこが最期ではないようですね。
来週、あまり詰め込みすぎずに夫婦の最後をじっくり
やってほしいのですが。。。
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こんにちは♪ (ミチ)
2006-12-04 16:43:38
千代の口から出た言葉にビックリしました。
心の中で思っていても、あれは口に出して言ってはお終いですよ~。
一豊のほうが落ち着いていたのでホッとしましたけど・・・。
この夫婦を最後まで見届けましょうね~。
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こんちは! (りっきー)
2006-12-04 15:04:14
かりんさん、こんちは!
最後まで気力を振り絞って(??)いきましょう(笑)!

今回の一豊は、言われたい放題のかなり辛い回になってましたね~。。。
一豊の心労は相当なものだったと思われるのですが、お千代さんにまで、あそこまで言われるともう当に『立つ瀬が無い』状態ですよね。。。

とは言え・・・一豊が土佐ではなく、他の治めやすい土地の大名になっていたら、もっと長生きできていたかもしれませんね。。。

そんな気がする、土佐へ移ってからの『功名が辻』ですね。

いよいよ次回でラストですね!
気合入れていきましょー(笑)
返信する
来週がラスト! (bluestar1719)
2006-12-04 14:49:47
cocktail-lightのbluestar1719です。
いつもありがとうございます。

千代さんも言うなぁと思ったけど
一豊さんだからあれで済んだかな。
信長あたりなら斬られてるよね。

来週がラスト。最後までよろしゅーに!

http://tb.plaza.rakuten.co.jp/bluestar1719/diary/200612030001/4cd20/
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