空手道へっぽこ稽古日誌 An ordinary person's karate practice diary

いい歳こいて空手を学ぶおっさんの備忘録。
23年7月2日に二段になりました。
まだ続けるのこれ?

武術を語る―身体を通しての「学び」の原点 (徳間文庫)

2010年04月18日 | 【紹介】書籍
武術を語る―身体を通しての「学び」の原点 (徳間文庫)
甲野 善紀 (著)
文庫: 381ページ
出版社: 徳間書店 (2003/05)
ISBN-10: 4198918864
ISBN-13: 978-4198918866
発売日: 2003/05

武術による新たな身体操法で注目を集めている著者が、はじめて武術への思いを語った、初期の著作です。
1987年に壮神社から出版されたもので、2003年に文庫化されたました。
当時の精神世界や身体回帰ブーム等の時代状況の中で書かれ、ルービックキューブと古武術(!)、合気道との出会い、青木師範の新体道、国井善哉師範の鹿島神流との出会い、等など様々なトピックスが語られ、甲野氏の思考・思想の草創期がうかがえてとても興味深いものがあります。まだ著作では、武術稽古研究会松聲館を主宰されているころ(2003年に解散)で、それにまつわるエピソードも多く、なにをもって活動を立ち上げたのかもわかります。

本書などを読むと分かるのですが、氏が研究しているのは「超人は実在するのか、映画や剣豪小説の人物は本当に凄まじい技を持っていたのか? 」という、武術の復刻研究や、武術と近代スポーツ・格闘技との比較であって、武術での制敵面にこだわっていないことが明らかです。「深夜に槍術の稽古をしていて"おまえは人殺しの稽古をしているのか"」と悩んだり、「元来、私にはファイター的な素質が全くない」と明言しています。

そういう甲野氏だからこそ、その後「身体操作」ブームの泰斗として活動できたのだと思います。

甲野氏の著作など過去の記事はこちら。あわせて再度ご紹介。

古武術の発見―日本人にとって「身体」とは何か (カッパ・サイエンス)
2009年11月13日 | 【紹介】書籍など

「古(いにしえ)の武術」に学ぶ 身体は工夫次第で生まれ変わる (単行本)
2009年08月24日 | 【紹介】書籍など

NHK人間講座『古の武術に学ぶ』~甲野善紀氏
2009年05月28日 | 【紹介】映画・TV番組

「唸る豪剣、閃く秘剣-日本剣豪列伝」/歴史読本増刊
2009年05月27日 | 【紹介】書籍など

古の武術を知れば動きが変わるカラダが変わる(MC mook)
2009年02月06日 | 【紹介】書籍など