空手道へっぽこ稽古日誌 An ordinary person's karate practice diary

いい歳こいて空手を学ぶおっさんの備忘録。
23年7月2日に二段になりました。
まだ続けるのこれ?

古武術の発見―日本人にとって「身体」とは何か (カッパ・サイエンス)

2009年11月13日 | 【紹介】書籍
古武術の発見―日本人にとって「身体」とは何か (カッパ・サイエンス)
養老 孟司 甲野 善紀 共著 (新書 - 1993/1)
新書: 224ページ
出版社: 光文社 (1993/01)
言語 日本語
ISBN-10: 4334060714
ISBN-13: 978-4334060718
発売日: 1993/01

解剖学者 養老 孟司 氏と古武術研究家 甲野 善紀 氏の共著。いまのこの”武術ムーブメント”のはしりがこの1冊ではないかと。
一般の人がイメージしている武道・武術、という問答からはじまって、社会の情報化が進むことによって人のからだに対する認識が観念的になり、実際にはからだを上手には使えていない…日本の身体の歴史、現在の武術への諫言。いまだにいわゆる「体育会系」として行われている”根性”や”ノルマ的習得方法への警鐘。
武道の”型についても、もちろん重要だが、それが数をこなす教条主義となると逆に身体の硬直にしかならないなど、含蓄の多い書籍です。

この書籍で、「ヒンジ運動とそれに対する井桁くずし」の説明を始めて読みました。最近、ちえの森文庫でも復刊されましたね。

甲野 善紀 氏に対して、「お座敷芸」「実践の場では弱い」云々と聞きますが、こういった著作を読むかぎり、甲野氏本人が強い・弱いという比較よりも、その技ができる・できない、あるいは使える・使えないといったより高いレベルの身体操作とそのための身体作りに取り組んでいるのがわかります。