晴旅雨旅

爺の前に道は無し。爺の後にも道は消えかけて…枯れた中年爺の独り言

有害な“官製株式相場”

2016-09-30 10:20:27 | 経済
日経新聞(2016、9、28)「官製株式相場の賞味期限は4営業日 」
上記は一昨日の日経新聞の記事だが、本日はドイツ銀行の経営不振のニュースをきっかけとして世界同時株安の傾向を高め、日本もこれに付き合うかのように株は暴落しつつある。
日銀や政府は短期的な対処療法を繰り返すが、消費者物価はじり安でアベノミクスの目標達成は遠く及ばない。
《憲法改正に費やす時間、エネルギーが“もったいない”》
財政破綻まで残り数年の猶予しかないと言った論が目立つようになってきた。経済は人々のこうした意識に大きく左右される。単なる杞憂に過ぎないのならやがて治まるだろうが、今はそれを裏付ける数字が悪化の一途を辿っている。
マーケットは人々の揺れ動く心を反映するかのように、上下のブレが激しくなってきた。世界経済が一発大逆転なプラスイベントよりも、マイナス“イオン”が増え続けることを人々は予感し始めた。
しかし、幸いにして官製相場で支えなければならないほどマーケットは重篤ではない。今ならまだ打つ手はある。但し、即効薬ではない。何世代にも渡るかもしれない。為政者の覚醒を祈る。

節約、エコを訴えて、アジア大会をクールなスポーツイベントに!

2016-09-26 09:33:30 | 経済
【10年後の財政は厳しい…愛知県も名古屋市も、節約、エコを訴えて、クールなスポーツイベントにしては?】
各地方自治体の赤字地方債「臨時財政対策債」(臨財債)の発行額が増加に転じそうなのに、愛知県や名古屋市はいつまでも大丈夫、なんて言っていられるかな?やはりここは少し慎重に考えないと、どんどん経費が膨らんで、住民の暮らしを圧迫するのは目に見えている。どうせやるなら、名古屋の「ケチっぷり」「もったいない」スピリットを世界にアッピールする場にしたほうがクールだと思うけど…
国の借金肩代わり「赤字地方債」増勢(日経新聞2016.9.26)
アジア大会、名古屋の選手は歓迎 公費負担で重い公約(朝日新聞2016.9.26)

女性はアタマ、男性はチカラ

2016-09-25 05:38:13 | 政治
小池東京都知事がばっさばっさと男性の議員、マスコミ記者、官僚を言葉で切り倒す様は爽快だ。男性である自分は「女」性に嫉妬する。
彼女の大活躍が示す女性の言語能力の高さは、男性よりもリーダーに相応しいということを世に知らしめた。

男は元来が一匹狼。群れることは好まず、よって言語力も必要最低限で良し、とする。「男は黙って◯◯ビール」というTVコマーシャルが昔流行ったが、男の美学は無口だ。対して、女性のそれは愛嬌。愛嬌は基本的におしゃべりが不可欠だ。男性は戦国の世で生き生きとし、女性は平和な世界で開花する。
女性の地位が高まってきたのは、世の大勢が民主主義を支持し、戦闘行為が相対的に否定的な評価を受けるようになってきたことと関係があるのかもしれない。基本的に、男の性は「競争」であり、女の性は「協働」だ。
しばらく、こうした勢いは止まらないだろう、人々が平和を志向する限り(ただし、小池氏は自民党タカ派であり好戦的な論を隠さないので、その意味ではまだまだ男性的な面も色濃いことは忘れてはならない)。

<以下の朝日新聞の記事は科学的にも女性言語のパワーを解き明かしている>
■女性は言葉で、男性は戦で 脳科学者・中野信子さん(朝日新聞2016.9.25)

 女性は脳の「言語野」の容量が男性より大きく、言語能力が高い。男性が1日あたり7千の単語を話すのに対して、女性は2万を超えるという研究結果があります。女性は言語的存在であり、言葉を使って大衆を束ねるリーダーに向いていると言えます。

 ただ、過去の指導者には言葉よりも戦(いくさ)での能力が求められる傾向がありました。その点では男性が有利です。男性は脳の「頭頂連合野」が女性より発達していて空間認知能力が高いので、戦場での陣形や地形を把握するのが得意だからです。これは地図を逆から読めるかなどを検証する実験結果からも男女の差が明らかになっています。

 今後、女性の得意な言語能力がより求められる世界になれば、日本にも女性トップが現れる可能性があります。実際、海外で女性首相が増え、外交の場で女性同士が議論する場が増えています。

日銀の「総括検証」は何の意味も持たない

2016-09-21 21:02:50 | 経済
日銀の「総括検証」は何の意味も持たない
なぜ黒田日銀総裁はいつまでも間違い続けるのか(東洋経済オンライン2016.9.21)
日本の「愚かな為政者」による「浅はかな経済実験」にコロッと騙されている私たち。
考えるまでもなく、確かにそうだ。実質的に増税と同じようにインフレは私たちから富を奪う。つまり、円高は企業の受け取る円を増やすが、円安は使えるお金が減るということだ。
私たちはこうした黒田総裁や安倍首相の経済ミスリードをわざわざ庇護しなくても良い。何故なら言うまでもなく、彼らはその責任に見合った収入なり地位を獲得しているのだから。その収入や地位はミスリードに対して責任を負いますよ、というアナウンスなのだ。

書店は現実空間とネットの接点で新しい領域を拡げては?

2016-09-21 10:33:44 | 経済
「書店撤退、大型店でも ネットに押され、売り上げ減 賃料重荷に」
朝日新聞2016年9月21日

私たち以上の年齢の子ども時代、私たちは天国に暮らしていた。
時代は貧しく、大人は食べることで頭がいっぱいだから子どもなんぞにかまっていられない。よって子どもはフリーだった。大人に悪いことをやってぶん殴られても、彼らは子どもの世界には立ち入ってこなかった。「学校など義務教育で十分、さっさと終えて早く稼げ!おもちゃが欲しかったら自分でどうにかしろ」だった。よって、万引きなんて、今よりずっと多かった気がする。

街の本屋さんも、今のような大型書店は無い時代だったから、店の数も客も、おそらく売り上げもずっと多かっただろう。しかし、時代は変わるもの。
金の無いやんちゃ坊主である我々は、本屋というのは立ち読みする所と決まっていた。単行本なら2、3時間で読み終えないと、さすがにトイレも行きたくなるし、お腹も空いてくるから、必然的に速読の技を身につけた。でも、いつまでもお小遣い無しで雨風の心配なく過ごせる貴重な空間だった。書店員による追い出しや嫌がらせなんて、当時のやんちゃ坊主が従うはずもない。

しかし、先月、大阪駅近くの大型書店に立ち寄って驚いた。本棚がフロアいっぱいに円形に置かれ、その空間の一部ではワークショップが催され、他では香り高いコーヒーのカフェで老若男女が談笑し、さらには電子本を取り扱う電気店まで同居している。
本は現在、Amazonなどを使えば、どんなに希少な本でも早ければ当日、大体は翌日配達される。読み終えれば、ブックオフなどの中古本取扱業者がメールや電話ひとつで回収し、現金が直ぐに振り込まれる。
しかし、私たちはそんな本だけを求めて本屋さんをうろつくのではない。本に書かれている内容など、調べればあふれんばかりにネット空間を漂っている。私たちが求めているのは、一冊一冊の本に込められた著者やそこに登場する現実、架空の人々の体温だ。
新しい空間、すなわち現代の広場はほどよく孤独でほどよく温かい、そんな空間に私たちは人生のいっときを委ねたいのだろう。