やっと。
3ミリのモルヒネは身体にも心にも穏やかな時間を与えてくれている。
身体が馴染んできているのか、寝ている時間よりも起きている時間の方が多い。
起きている時はハッキリしている。
記憶も意識もトークも、数ヶ月前のようにシッカリしていて、
本当に退院できるんじゃないかと思うほど。
痛みが無い、悪い所の自覚症状が無い。
「食欲さえ戻れば退院できるんじゃないか?」
と言う父。
本当にそう思っているんだろうか…。
それが叶わない事は知っている気がする。
緩和治療で、と言われていたのに激痛との闘いばかりだった。
いつになったら本当の「緩和」をして貰えるんだろうと思っていた。
でもやっとその時。
ごく普通に会話が出来て、眠くなったら安心してスッと寝て、
時々襲われる朦朧とした時間にも幻覚を見てニコニコ笑っている。
現世での想い出なのか、いろんな情景が見えるらしくとても楽しそうにしている。
今まで苦痛に耐えてきたご褒美。
人生を一生懸命に生き抜いたご褒美は、穏やかに過ごす最期の時間。
年末年始を目前に、最悪の事態を想定して準備をすすめているけれど。
なんだかまだまだ笑っていてくれそうな気がする。
3ミリのモルヒネは身体にも心にも穏やかな時間を与えてくれている。
身体が馴染んできているのか、寝ている時間よりも起きている時間の方が多い。
起きている時はハッキリしている。
記憶も意識もトークも、数ヶ月前のようにシッカリしていて、
本当に退院できるんじゃないかと思うほど。
痛みが無い、悪い所の自覚症状が無い。
「食欲さえ戻れば退院できるんじゃないか?」
と言う父。
本当にそう思っているんだろうか…。
それが叶わない事は知っている気がする。
緩和治療で、と言われていたのに激痛との闘いばかりだった。
いつになったら本当の「緩和」をして貰えるんだろうと思っていた。
でもやっとその時。
ごく普通に会話が出来て、眠くなったら安心してスッと寝て、
時々襲われる朦朧とした時間にも幻覚を見てニコニコ笑っている。
現世での想い出なのか、いろんな情景が見えるらしくとても楽しそうにしている。
今まで苦痛に耐えてきたご褒美。
人生を一生懸命に生き抜いたご褒美は、穏やかに過ごす最期の時間。
年末年始を目前に、最悪の事態を想定して準備をすすめているけれど。
なんだかまだまだ笑っていてくれそうな気がする。