口蹄疫の発生が伝えられてから早3ヶ月。
国の特別措置法に基づき、種牛6頭が殺処分された。
口蹄疫とは
偶蹄類 ( 牛、豚、山羊など ) に感染するウイルスによる家畜伝染病で、このウイルスは口腔や気道の粘膜で増え5~8日で発病する。症状としては急に高熱が出て、口や蹄に小さな潰瘍ができるもので、2~3週間で快復する。このウイルスは人間に対しては無害である。
清浄国とは
過去2年間、口蹄疫 等の家畜伝染病の発生がない国。
日本の国産高級ブランド牛肉の主要輸出先は ベトナム、アメリカ、シンガポール、マレーシア、カナダ、アラブ首長国連邦 だがこれらの国々は、輸出国が 「 清浄国 」 であることを取引条件にしているため、現在、日本から牛肉の輸出がストップしている。最短でも今後2年間は、これらの国々への牛肉の輸出は、できない。
一方、種牛の所有者にとって、手塩にかけて育ててきた牛たちは家族の一員である。口蹄疫はいずれ快復する病気、国の特別措置法に基づく殺処分など理解出来るはずもない。牛は悲しいとき、大粒の涙を流して泣くのを私は知っている。種牛6頭も身に迫ってくる悲しい将来を予知して、大粒の涙を流したことだろう。
種牛の所有者は最後に牛たちに言った。
『 正しく法律が使われる世の中にしたい。そのために犠牲になるおまえたちを誇りに思う。』