カウンターの中から客をのぞくといろんなことが見えてくる

日本人が日本食を知らないでいる。利口に見せない賢い人、利口に見せたい馬鹿な人。日本人が日本人らしく生きるための提言です。

恋愛は、人から教えてもらうもの?

2012-07-11 | 人間観察
たまたま、昨日のブログで、僕が女子大で《恋愛論・結婚論》を講義していたということを書いた。

そして今日、テレビのニュースで、大学で《恋愛講座》を教えている、と報道していた。

早稲田大学の教授の提案らしいが、その講座内容の紹介を見て、僕は愕然としてしまった。

教授が教壇で、ナンパの方法を教えているのだ。

「とにかく気に入らなくてもメルアドは交換しよう」

「とにかく異性と仲良くなること」

こんなつまらなく低俗なことを大学で教えているのだ。

これは、《恋愛論》でもないし、《恋愛学》でもない。

ただの、《女を引っ掛ける方法論・男を引っ掛ける方法論》に過ぎない。

品のない人間が、街中で女性をナンパしていることを真似て恋人を作り、セックスをして、日本の人口減少に歯止めをかけようという、あまりにも短絡的で、下品な講座である。

町のチンピラがナンパするのは、みっともないことで、
大学生なら、必要なことだとでもいうのだろうか。

恋愛というものは、基本的に、心と心の繋がりなのだ。

結婚というのは、家と家との繋がりなのだ。

適当に声をかけ、交際を始めて子供をつくろうなどという、非常に馬鹿げたことを、なぜ大学でやらなければならないのだろう。

そういう本質をまったく考えず、男はホストになり、女は売春婦になれとでもいうのだろうか。

離婚率が毎年上がっている。

2004年の厚労省の調査では、40%近くが離婚していることになる。

特に《できちゃった婚》や《若年婚》は、60%を超えるという。

それは、心と心のつながりや、家と家とのつながりという、日本の文化に根ざした教育をせず、
子作りをすれば人口が増えるという実に馬鹿げた発想が浸透しているからに過ぎない。

不幸な子供で人口を増やすなんてのは、ダーウィンの進化論に逆らっていることになる。

第一、人を好きになること、恋愛することは、人に教わるものじゃない。

自分自身で悩み、克服していくものなのだ。

しかも、大学で教えるものでもないだろう。

大学という、日本の最高学府で、ナンパを教えるなんて、日本民族も地に落ちた。


たしかに、僕の店にも、恋愛のできない客が多くなっている。

しかし、それは人間としての弱者だと思う。

ダーウィンの《自然淘汰》説にあるように、恋愛できない人が恋愛の真似をしてもうまくいくわけはない。

弱肉強食は、恋愛にも通じるのだ。

そういうことを、きちんと教えてほしいものだ。

少なくとも、大学の学問のひとつとして。