亀の啓示

18禁漫画イラスト小説多数、大人のラブコメです。

パラレルストーリー おじさんと女子高生③

2018-08-30 23:59:29 | 美月と亮 パラレルストーリー
愛しい。

美月は素直にまっすぐに、俺を好きで
いてくれていた。

相変わらず賞平とは仲良さげにつるんで
いるのだが、最近賞平が少し美月から
離れているように見える。

賞平も気持ちの整理が出来たのか。
まさか、俺とのことを知って
気を使って距離を取り始めたのか。

そんな憶測がすべて外れていたと
知るのは、それから数日後のことだ。








「知らなかったの?もう村瀬さんと
つき合ってるよ。」

美月は知っていたようだ。

賞平は部活の後輩の一年生と
つき合い始めたという。

美月とは正反対の、小柄で胸が大きく
さらさらの栗色の髪が背中まで
伸びている。色白の柔らかなほっぺに、
桜色のぽってりした魅力的な唇をした
娘だ。

告白されたという。
女子力も総合的に高い彼女は
あらゆる手練手管で賞平を口説き落とした。

「美雪ちゃんはすごいよ。
あたしにはとても真似できない。」

美月は、自分にはないものを持つ
やつを素直にリスペクトする。
まあ、自分が振った男を幸せに
してくれたのだから、有難いの一語に
尽きるんじゃないか。

「ああいう女の子が上手に恋を
するんだよね。」

つい数ヶ月前まで
好きとかつき合うとかわかんない
なんてすっとぼけていた美月にすれば
そんな風に羨ましく思うのかもしれない。

だけど。

俺はこの子供みたいな幼い女の子
いや、やんちゃ坊主の方が近いような
暴れん坊女子高生にあっけなく落とされた。
体を擦り寄せてきて、後から好きだと
囁いてきて。
35のおじさんをビンビンに刺激
してきたんだから大したタマだ。

それで、土壇場でセックスを怖がる。
なんて小悪魔なんだ!

「お前も大概だと思うが。」

美月はキョトンとして俺を見た。

「長内くんは。どうして好きになって
くれたの?」

「そっくりそのまま、お返しするよ。」

美月は、上目遣いに俺を見た。

「あたしをね。ちゃんと触ってくれた。」

俺は、こんなことを言うときの美月には
全面的に腹をみせて降伏だ。

「気持ちよかったの。ずっと触ってて
欲しくなった。」

美月はうっとりした。
俺を好きと言うとき。
お前はすごく色っぽいんだよ。
お前が許してくれないから
我慢しているけど、俺はもう
お前を抱きたくて仕方がなくなる。

女子力の高い女子というものは
計画的に女子力というものを男に
プレゼンしていくものだ。
そのプレゼン力も女子力そのものだ。
美月はすべてが天然で、そこに俺は
やられちまったのだ。

「今までこんな風に思わなかったの。
仕草が好きとか。声に感じちゃうとか。」

美月は俺の声をすごくセクシーだと
褒めてくれる。だがそんな風に思うのは
世間広しとはいえお前だけだよ。

「だから!長内くんは?!」

自分ばかりが語らせられたと気づいた
美月が、ずるいとばかり俺を攻める。

「肌が、鍵をあけた。」

「え?」

俺は正直に語っている。
これで機嫌を損ねられても
それは仕方がないだろう。

「俺は、男として気持ちよかった。
頬を擦り寄せてこられてドキドキしない
男なんかいないよ。」

美月はちょっと冷めたように
つまらなそうな顔をした。

「じゃあ、違う女の子でも頬っぺたから
来られたら好きになるの。」

随分と重箱の隅つつきにくるもんだ。
でも、哀しいほど女なんだ。その発想。

「俺にも選ぶ権利とか、恋愛感情とか
あるからな。誰でもいいわけじゃない。」

「あたし。許してないけど。いいの?」

美月はセックスを拒絶していることを
やはり、ちょっぴり気にしている。

「きっと。許さないようなところも
堪らないんだと思う。」

何いってるんだ俺は。
はぐらかされて、お預けを食わされる
唯一ままならないあたりも
どうやらこの恋を強くしている気がする。

たまに、その気にさせようと
体のあらゆるところを愛撫して
必死にチャレンジするんだけど
いくら濡れてても、多分感じすぎて
女性器が痛むほどになっても
美月はOKをくれない。

でも、あと少しだと思う。

一昨日、クンニまではさせてくれた。
逆に、クンニまでしてどうして
挿入しなかったのか。

まだ、いやあ。

涙目で訴える美月が。
すごく可愛くて、色っぽくて。
我慢できずに、果てたからだ。
俺はもう挿入れるつもりだった。
クンニまで漕ぎ着けて堪忍するわけが
ないではないか。
コンドームを装着しようとして
あんまりビンビンになってて。
出ちゃった。

美月は俺が射精するのを見ていて
はじめこそ目を丸くしていたが
ぐったりと果てた俺の髪を撫でて
かわいい、と抜かした。
俺は捕まえて犯そうとしたのだが
あっけなく逃げられて、さっさと
服を着て帰り支度をされてしまった。

「送っていって。」

「もちろんだ。」

俺も身支度をして、部屋を出た。




美月が俺のアパートに来るときには
軽く変装してくる。
美月は相変わらずボーイッシュな
ショートヘアなのだが、フリマで
買ってきたというロングのウィッグを
被ってくるのである。
俺が近所に迎えに行く時も
ウィッグを被るし、車から降りる時も
ウィッグを被る。

街ですれ違うくらいなら
ウィッグだけで美月の変装は完璧だ。
だが、美月には双子の弟がいて
家の近所でウィッグを装着したところ

「美月。何、仮装してんだ?」

と絡まれて少々苦労したらしい。

それから、待ち合わせ場所を
工夫したりしてやり過ごしているが
敵は身近にいるものである。




「恋をしたてのお前が。好きだ。」

17も年下の特別奥手の君が。
俺を選んでくれた。
それが俺には堪らない。