テレビ…に踊らされる日々

映えぬ平凡日常雑記

笑いの才能

2006年09月07日 | お笑い
女性の間での
女性ファッションモデルの知名度=男性の間での、AV女優の知名度

劇場に通う女子の間での
若手芸人の知名度=男性の間での、レスラーの知名度
という自説のもと。


お笑い芸人の方々を語る時
多く言われる文句

「日本中のクラスや学校の人気者・おもろいヤツが集まるので
自分のおもんなさに自信をなくす」

売れるお笑い芸人になるためには
おもしろいネタをつくる力。おもしろい動きをする力
おもしろい文章を書く力。おもしろいトークをする力
おもしろいフリをする力。ツッコミをする力
まわす力。盛り上げる力
偉い人に気に入られる力…
たくさんの力が必要となる。

おもしろい話・動き・ツッコミ・物まね
ができれば、クラスのおもしろ人気者になれる。


そして、クラスのおもろいヤツとお笑い芸人
一番違うのは
誰を対象として笑わせるか、
という点だと思う。


クラスのおもろいヤツが普段笑わせている相手は
だいたい、同じクラスや同じ学校の同世代。
共通点も多い。同じ話題が通じる。

それが、一度お笑い芸人を目指してしまったら。
オーディション組のネタ見せ相手は社員など。

たとえ同世代であっても、一流大学出身でマジメに働いている社員。
人を笑わせる才能なんか1ナノも持っていないような
学生時代にクラスメートを笑わせることはしなかったであろう社員に
ネタ・キャラクターのダメ出し
オーディションに落ちた理由を聞かされなくてはならない。

コヤブ座長と笑い飯が言っていた。
「オーディション組の超若手芸人達が
社員に、熱心にネタのダメ出しや落選理由を聞いて頷いているが
あんなのは社員によって変わる。
オーディション自体
たった一人の社員の判断で合否が決まる。
人を笑わせる能力は、社員にはないのに
マジメに聞いている若手芸人がかわいそう」

劇場で舞台に立つ芸人が
相手にしなくてはならないのは
主に女子学生~若い女の人。

多くが、十代後半~三十代前半の男性である
舞台に立つ若手お笑い芸人と
多くが、十代後半~の女性の客席


両者にどんな共通点があるというのか。
年下の異性を笑わせるために披露するネタと
若手お笑い芸人自身がおもしろいと感じるネタは
重ならない部分も多いだろう。

確かに若手お笑い芸人は、おもしろい
同世代・同性・同じコミュニティ…
今までの相手を笑わせ続けていた。

しかし、若手芸人が劇場の舞台で必要なのは
年下の異性である女子高校生~を笑わせる力。

まず、女子高校生~のお客さまにネタを見てもらわなくてはならない。
だから、イケメン・カワイイ・オサレ
という理由でも人気を得ることができる。

楽屋王芸人や、芸人のイベントでゲストに引っ張りだこの芸人、
舞台袖で笑いをとる芸人…
どんなに同じ若手芸人からの評価が高くても
若手芸人が立つ舞台を熱心に評価して
劇場アンケートも提出するようなお客さまには
若い女性が多い。

ファンに人気のある芸人と
芸人仲間の評価が高い芸人は違う名前があがる
捻れ現象が起きる。


演者の芸人と客席では
見るもの・食べるもの・生活…が違う。
日常が違えば、おもしろいと思うことも違う。


芸人達が
おもしろいネタを披露しているのに
マンキンで楽しんでくれるような客は、客席にはいない。

以前見た、ポテト少年団のネタの最中に
ドラマ『野ブタ。をプロデュース』のネタがあった。
客席は女子高生を中心に、大盛り上がり拍手大爆笑だったが
どうしてもポテ少が
「野ブタ。ネタを入れときゃ
笑いがとれるだろう」
女子中高生に寄せた
と感じるばかりだった。