kamacci映画日記 VB-III

広島の映画館で観た映画ブログです。傾向としてイジワル型。美術展も観ています。

寄生獣 完結編

2015年05月08日 | 邦画
日時:5月6日
映画館:イオンシネマ広島

前作の記事はこちら
の後編。

予想どおり薄幸の同級生「加奈」のエピソードはざっくり割愛されているが、あまり気にはならない。

映画序盤はゆっくり目のペースで進むが、完結編では探偵「倉森」「田宮良子と子ども」「市役所」「後藤」の4つのストーリーを語らなくてはならない。どうするんだと心配していると、途中から一気に同時進行で話が進む。

前作同様、うまいやり方だと思う反面、原作に思い入れのある者としては、このまとめ方にいささか強引さを感じたりもするのだが、まあ映画なのだから仕方ないだろう。

見せ場として期待は「市役所」の大殺戮だったのだが・・・あれれ、これで終わり?好きだったパラサイト殲滅の研究と準備段階もほぼカットされ、「市役所」攻防戦全体に唐突感が残ってしまった。

大量殺人者「浦上」も期待したほどの描写ではなく残念。異常さを前面に出すぎて、悪ふざけ感が弱まってしまい、平板なキャラクターに終わってしまっている。連行していた刑事をショットガンで射殺するシーンにも期待してたんだけどなあ・・・。(残酷シーンばかりを期待しているように思われそうだが、岩明均のマンガの売りの1つがそれなのだから、仕方ない。)

気になるのは、そこから。
「市役所」からクライマックスまで一気に話を進めるのだが、いやいや大雨の中、女子高生が山中のゴミ処理工場に一人で来るなんて、話として無理がありすぎるでしょう。ここで興ざめする上、「後藤」との対決はかなり映画的で現実離れしたシチュエーション。

それはそれで楽しく、煉獄をモチーフにした点は買うのだが、それでもあの規模はデカすぎ。それまでの小都市の描写とのバランスが悪い。

まあ、原作を変にいじくりまわして原型を無くした作品に比べると、雰囲気はよく出ていたと思うが、原作どおりのコマ割りだと一番感心したのは、あの時の村野里美の表情でしたよ。(笑)

ところで、何ですか、意味不明のあのエンドクレジットは?






題名:寄生獣完結編
監督:山崎 貴
出演:染谷将太、深津絵里、橋本愛、阿部サダヲ

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