カイゾーのブログ - Kaizo's Blog

くだものナイフを片手に一人悪の組織と戦いつづける少年の日記(嘘)

我輩は猫である  夏目漱石

2006-04-14 16:54:42 | 夏目漱石
 我輩は猫である。名前はまだ無い。

の書き出しで超有名な本作は、その古典的な語り口調とその本の意外な分厚さゆえに完読した方々は驚くほど少ないと思われる。
 さて内容はというと主人の胃弱の話、寒月君の結婚のうわさ、寒月君がヴァイオリンを買う話などなど思いのほかに下らない。迷亭先生なんてそれ以上に下らない。下らない割には漱石の有り余る知識と教養がそこかしこに散乱していてなかなかハードな内容なのである。最後は自殺論なんかで終わっているのだがそれが自殺の話の癖になんかさわやかなのである。これは見事といっていいだろう。
 最後は猫が酔っ払って甕に落っこちて死ぬ。冒頭は有名だが巻末はあまり知れていないだろう。

我輩は死ぬ。死んでこの太平を得る。太平は死ななければ得られぬ。南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏。有難い有難い。

最後まで名は知れない。これだけ読むのに費やした時間だけの満足は得られる本だと思う。ぜひ御一読を(読めればw
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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2011-06-12 03:37:11
通読しましたが、最後の最後まで
下らない本でした。
漱石の知識にしたって、当時としては
中くらいでしょう。
現代でも博覧強記で有名な人とくらべて
どうかな。
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