カイゾーのブログ - Kaizo's Blog

くだものナイフを片手に一人悪の組織と戦いつづける少年の日記(嘘)

我輩は猫である  夏目漱石

2006-04-14 16:54:42 | 夏目漱石
 我輩は猫である。名前はまだ無い。 の書き出しで超有名な本作は、その古典的な語り口調とその本の意外な分厚さゆえに完読した方々は驚くほど少ないと思われる。  さて内容はというと主人の胃弱の話、寒月君の結婚のうわさ、寒月君がヴァイオリンを買う話などなど思いのほかに下らない。迷亭先生なんてそれ以上に下らない。下らない割には漱石の有り余る知識と教養がそこかしこに散乱していてなかなかハードな内容なのである . . . 本文を読む

門  夏目漱石

2005-07-04 23:52:49 | 夏目漱石
 感情を深く語らず出来事を淡々と書き連ねる漱石の小説好きです。テーマは些細なことでも面白い。この作品は特にその傾向が強く話の内容は夫婦の生活ですから。親友の安井を裏切った夫婦らしいのですがその裏切り方の描写はほとんどありません。その辺の日記みたいな出来事に読み手を引き付けさせる漱石の表現力に脱帽です。でも不倫とか離婚とかってこの時代の人にとっては大事なんですかね? . . . 本文を読む