
大東亜戦争時代のバンコクでの、帝国軍人(海軍大尉)コボリとタイ女性(チュラロンコン大学学生)アンスマリン(コボリにより日出子と命名)との悲恋物語。
これが何故か結構タイではブレイクしていて、既にテレビドラマ化が、1970、72、78、90、2004、2013年と6回。映画化が、1973、88、95、2013年と4回もされているのです。
しかも、1990年のテレビドラマ化(7チャンネル)の時には、空前の大ヒットをして、放送時間には道路が空いたり、店番がいなくなったりしたそうです。ちなみに、その時のアンスマリン役はカモンチャノック・コーモンティティ。コボリ役はトンチャイ・メークインタイ。
この本は、大同生命国際文化基金から1987年に「メナムの残照」(アジアの現代文芸4)として翻訳出版されています。これが完訳本です。そして、角川文庫で「メナムの残照」として1978年に初版が出ています。文庫本と完訳本では、ラストシーンが異なるとのこと。
以前に大同生命‥‥‥の本を市立図書館で読んだのですが、そして文庫本は最近バンコクの古本屋で見つけて、読んだのですが、以前の細かい所をもう覚えていなくて、違いが判りませんでした。




2013年テレビ↓

そして、クーカム2(続編)も書かれています。こちらは翻訳されてないと思いますが‥‥‥。
二人の子供が主人公で、1970年代初頭の反政府活動が盛んだった頃のタマサート大学が舞台で、ヨウイチ(タマサート大学講師)とサラワンニー(学生運動のリーダー)の悲恋物語になっているようです。1973年10月14日の「血の政変」とかの歴史の一コマが舞台ともなるようですね。
そして、このクーカム2も1996年に映画化、2004年にテレビドラマ化されています。
