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アユタヤで昼寝

アユタヤ在住。海外転出しての、アメージングなタイ王国での暮らしの日々を‥‥‥

オーストラリアのカップルが‥‥

2014-08-23 23:59:38 | 日記

8月19日、バンコクで代理母問題に巻き込まれる形で空港で足止めをされていたオーストラリア人同性カップルが代理母によって生まれた子どもを連れて出国し、オーストラリアに帰国した。カップルはメディアのインタビューに答える形でその心境を語った。
このカップルは、他にも資金的な事情などから混乱しているオーストラリア人カップルが多数いることを訴え、事態の早急な沈静化のためにインタビューに応じたという。

「今の状態はかなりヒステリックになりすぎている。タイ政府はもっと冷静になって事態の収拾を図るべきだ。」
メルボルンの同性カップル、スティーブとジェームスはそう語り始めた。

「私たちは、何をするべきか、何度も検討を重ねたし、解決の努力を惜しまなかった。それは、自分たちが何も法的に違反するところがなく、人道的にも恥じるところもなかったからだ。世間は、こんな自分たちのような人間の窮状を楽しんでいるかのように見える。そこには、私たち自身の人権も子供たちの人権も考慮されていない。」

「現在業務停止命令を受けて閉鎖されている医院には、未だに多くのカップルの子どもが妊娠中の代理母も含めて多数いるという。このために多くのカップルが代理母との連絡ができない状態にある。この件が原因で、妊婦に動揺を与え精神的なストレスが増大すれば、生まれて来る子どもにも影響が及ぶだろう。」

「また、現在でもオーストラリアでは、親になりたいと望むカップルたちは、通常でも子どもの出産と代理母の補償のためには、タイに3か月から半年以上も滞在しなければならない。しかし、この問題のために更に数か月分にも及ぶ費用が増え、それはそのまま彼らの負債になっている。
タイ政府には、早急に事態を収拾して子供たちが一日も早く、両親の元へ届けられるようにして欲しい。」と語った。

オーストラリア人ゲイカップルは、タイ代理出産で女の子を得た。
「2人の代理母と契約した。自分たちがそれぞれ遺伝的つながりのある子供を持てるよう、同時にIVFを行なったが、片方の代理母しか妊娠しなかった。妊娠した方の代理母は双子を妊娠していたが、早い段階で胎児の一人を流産した。」「代理母については、病歴から性格まで全て教えてもらえた。事前に2人の代理母に会ったが、貴重な体験だった。素晴しかった。」

タイ代理出産は、家族を作るための理想的な解決方法であるかのように宣伝されるが、それほど簡単なことではない。これは野放し状態の産業であり、搾取につながりやすい。
「タイ政府と人身売買防止法は、商業的代理出産を人身売買の一形態とみなしている。」と社会開発・人間安全保障省の関係者は言う。「現時点では、商業的代理出産は違法な搾取である。」

2012会計年度(2011-2012)には、タイで生まれた子供のオーストラリア国籍申請件数は459件に増えた。ゲイ代理出産のホットスポットがインドからタイに移って来ている。
オーストラリアの州の中には、海外代理出産によって子供を連れ帰った場合に最大2年懲役を科すという法律を定めているところもある。しかし、国内では海外代理出産を合法化すべきとの圧力も高まっており、実際にそうした刑事罰が適用される可能性は低い。しかし、これまで以上にルールの徹底が求められることになるかもしれない。
タイのゲイ代理出産ツーリズムが今後どのような方向に向かうのか、法律面からも倫理面からも、関心が高まっている。

これまで、代理出産の法律が無かったタイでは、表向きは商業目的の代理出産は禁止されていたが、罰則規定もなかったため、人工授精・代理出産のライセンスを持っているクリニックでは、代理出産コーディネーター仲介会社と業務提携して、多くの外国人カップルの需要に応えてきた。
代理出産での誕生を待っているカップルは、1000組程度はいるのではないかと思われる。
今、一部の代理出産仲介会社(団体を含む)に、事務所閉鎖命令や、クリニックの営業禁止処分が出されている。さらに、摘発を恐れた医師がバンコクから離れてしまい連絡がつかなくなるケースも有るという。仲介会社によっては、将来のトラブルを避けるために、代理母と代理出産を依頼するカップルを直接会わせないことも多い。連絡が取れなくなり出産に支障が出るのではと心配しているカップルも多い。
また、新生児を連れてタイを出国しようとしたカップルが、空港で出国を止められ、追加の証明書を求められるケースも増えている。
タイ当局の出国審査が、今回の日本のパスポートを持つ男性の異常な代理出産騒動で、急に厳しくなった。今後は代理出産で誕生した子供がタイを出国するには、家庭裁判所の承認が必要になる見通しで、承認には、6カ月以上かかるとの見方も出ている。
タイでの代理出産は、医療水準が高い割に、費用が安く、ホスピタリティー的な部分での安心感もあり、人気になっていた。これから、代理出産を希望するカップルは、タイを避け他国に向かうかもしれない。


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