陽炎本舗

助産師えりつぃんの徒然日記。

ささいなことをつらつらとお祭り娘がつづります☆

シカク。

2010年09月07日 00時31分45秒 | Weblog
2週間、割り切ろうとどんなに頑張ってみても、割りきれなかった出来事があります。


2週間前、具合の悪い赤ちゃんが生まれました。


それぞれの助産師のお産の進行中・分娩時の判断、産科医の判断と行動と説明、生まれてからの蘇生処置、小児科医の処置と説明。

ママのお産に対しての思いと赤ちゃんへの思い、パパの思い、家族の思い。



皆、自分は悪くないと思いたくて

誰もが誰かのせいにして逃げてきたことです。


誰もが少しずつ力不足だったことが重なって

今の状況になったんだと思います。


私も、あの人がこうしてくれなかったからと人のせいにしようとしたけど、
それだけが本当じゃないからずっとずっとつっかえていたものがありました。

もっと私に判断力や状況判断能力があって、冷静でいられたら
自分はこれをして、あの人にこれをあっちの人にはこれをしてと指示をだせて円滑に動くことができていたら、
一秒でも早くに赤ちゃんを苦しい状況から救ってあげることができたんじゃないかなと思います。

もっと上手く赤ちゃんの蘇生が上手くいっていたら、家族はこんなにも不安感や不信感を募らせることなくもっともっとすっと赤ちゃんとのこれからの生活になじめたんじゃないかと思います。

でも、私ひとりができてたらいいわけじゃなくて、緊急時にみんなが効果的に動けるようにしておくべきだった。

そんなことを思い、そうゆうふうにしていきたいと思います。



私は助産師として、ママと赤ちゃん2人の命を預かり、お産を取り上げさせてもらいます。

ひとりひとり、ひとつひとつに大事に向き合ってきたつもり。

でも、まだまだ力不足で、何かあったときに、何ひとつママや赤ちゃんの生涯を保障することができない。

ちっぽけな私には人の人生の保障なんて一生かかったってできない。

次に生かせばいいなんて言葉でかたづけられない、一生がかかっている仕事。


幸い、赤ちゃんは元気に退院したけれど。


こんな自分が助産師として働いてていいのか、
お産取り上げさせてもらっていいのか、
未熟児勤務させてもらってていいのか、

自分には助産師として働く資格がないんじゃないか。と、考えていました。




辞めることは簡単だけど、それで物事が解決するわけじゃない。責任をとったことにはならない。

だからこれからの準備をしっかりして、けして忘れずに向き合っていくことしかできないと思いました。