かへる 東の国探訪記

何かと話題のぐんうま県在住の『かへる』の某国中心の旅行記&趣味のフィギュアスケートの話題など

美しき泉(7)丘を越えて

2015-07-24 20:29:07 | 旅行
11時40分、パノラマトレインが来る
トレインという名称だが、レールの上を走るわけではない。
先頭のSL形車両が客車を何両か引く形になっている。
動力源は、電気かガソリンだと思われる。


乗り込む際に切符を購入する。
園内どこでも乗り降り自由で、6ユーロ。
手の甲にクマの形の蛍光スタンプを押してもらい、乗り込む。
これは、切符を購入した際にもらったクーポン冊子である。

冊子には、動物園の割引券や、園内カフェや近くのレストランで使えるクーポンが入っている。
普段のわたしなら早速利用するところだが、暑くてそれほど食欲はない。

トレインは先ほどまで見学していた王宮の前を通って行く。
停留所は全部で9ヶ所あり、広大な宮殿の敷地を大きく一周する形で回る。
最初の停留所は『馬車博物館』。
ここはかつては冬の屋内馬場だったところだ

次に停まるのが『ヒーツィング門』。
シェーンブルンの北西の端になり、また地下鉄4号線ヒーツィング駅に近い。
地下鉄1区間分まるまるの幅があるのだから、やはりこの夏の宮殿は大きい。

そこから南下して『動物園』に向かう。
左手に温室が見える。
その先には『日本庭園』がある。
フランツ・フェルディナンド皇太子が造らせたそうだが(訪日で何かインスピレーションを得たのだろうか)、
その後の戦争→帝国崩壊→ドイツに併合→戦後、永世中立国にという激動の時代の中で
いつしか忘れられていた。
再発見されたのは、1990年代と、割と最近のことである。

『動物園』の停留所からは、『パビリオン』がよく見える。
ドーム型の建物で、ここでフランツ1世とテレジア様は朝食を楽しんだという
現在はカフェである
動物園は、現存する動物園では世界最古で、フランツ1世が現在の形に拡大させたそうだ。
パンダもコアラもいる(カンガルーは知らない)
再三書いてきたが、とんでもない暑さなので、動物園の見物はあきらめる。

動物園の周りをぐるりと回って東に曲がり、『チロル庭園』に着く。
ここは、チロル地方から移築した農家の建物がある。
また、現在でも畑で野菜を作ったり、蜂を飼ったりしている。
農家内の軽食コーナーでは、チロル産のチーズを食べることができるそうで、
このことを知っていたら寄っていたはずだ

次の停留所に着く前に、あまりの暑さのせいか、機関車が止まる。
オーバーヒートのようで、エンジン部分を水で冷やす。
なんとかエンジンがかかり、出発する。
35度を超える高温と、上り坂は機関車にもさぞかし負担だろうと思われる。

宮殿から見て小高い丘にあるものが、次の目的地である。




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