こんにちは
毎度お馴染みKボーイでございます
本日も過去記事の修正版になります。別の車両のお膳立てをする上で、修正を避けては通れなかったものでして…。
最近のNゲージは出来が良いですね。新製品が入線するたびに私は唸るばかりです
無論、完璧に実車を再現することはもちろん不可能ですが、できる限り実車のイメージを再現しようとするメーカー側の努力が見受けられます。「ここが従来品とは違う」とか、「ここの専用金型をおこした」などですね。どの程度実車に寄せるかはメーカー担当者の腕の見せ所です
でも、たまには「おやおや?」
という製品もあります。
今回取り上げる模型がそうですね
ということで、
KATO E231系3000番台 八高・川越線のお話です
2018年8月に発売された模型で、実車が営業運転を開始して半年ぐらいに発売されました。毎度のようにお話ししますが、いつもよりいささか感情的です。
◎模型の概要
実車E231系3000番台は、中央・総武線の0番台を改造した車ですが、KATOのNゲージとしては3000番台が先で、0番台中央・総武線が後から発売されました
〇模型の主な仕様
- プロトタイプは川越車両センターのカワ42編成
- ワンマン運転対応改造前の姿を再現
- スピーカー準備蓋の無いE231系通勤タイプの初期車ボディを新規製作
- 機器更新された床下を再現(モハE231形のみ)
- ライトユニットに電球色LEDを採用
〇商品名:品番10-14904「E231系3000番台 八高線・川越線」4両セット
〇付属品
●屋上機器(信号炎管・列車無線アンテナ)
●行先表示シール
収録されている行先は、
「1772E 拝島」、「1467H 八王子」、
「1369E 川越」、「1667H 高麗川」、「1671E 箱根ヶ崎」
になります。そのほか優先席表示が収録されています
実車は中央・総武線のE231系0番台を、八高線・川越線向けに転用改造した車両です。
改造内容は主に電装部品の機器更新と客用扉のドアスイッチ設置を伴う半自動扉化です。帯色も黄色から黄緑とオレンジの八高線カラーになり、前面の銀色マスクと半自動スイッチと相まって、色が薄くなった湘南色帯の近郊タイプにも見えてしまうのがなんとも…。
(実車 カワ42編成 北八王子駅にて)
概要は以上です
◎模型の細かい所
では、模型の細かいところを見ていきましょう。
まずはお顔から。
まあ、こんなものかな。
でも、実は前面窓ガラスが間違っております
実車は初期型で前面窓ガラスに黒色フィルムが貼られてないのですが、模型ではフィルム有りの後期型の窓ガラスとなっています。
実車でも一部後期型のガラスに交換された編成もいますが、カワ42編成としてはアウトです。
で、初期型のガラスにしたい場合は、209系500番台やE231系中央・総武線のものに交換すれば再現できます。製品によっては印刷済みの編成番号表記を落とす必要があります。
(手前が窓ガラス交換後です)
窓ガラス以外にも部品流用の関係で、
ホーム検知装置や胴受も実車と異なります。
でも、そこは仕方がないかな。
今回の3000番台八高線仕様では、
ライトユニットが従来の白色LEDから電球色LEDに変わりました。
光源の変更により、プリズムも従来の黄色から透明に変わっております
続いて側面です。
(クハE231形の側面)
側面のラインカラーや銀色の印刷は、KATOらしい仕上がりです
(クハE230形の運転部拡大)
でも、ボディは新規金型にも関わらず乗務員室扉下部の把手の形が違います
(実車の乗務員室扉)
多分、設計時に後期型・500番台のボディのCADを流用して、
単純にスピーカー準備蓋を取っただけなのかな?
(モハE231形の側面)
こちらは機器更新された床下を再現しています。
(VVVF部拡大)
(モハE230形の側面)
こちらも機器更新された床下を…
再現していない!
(実車 モハE230-3002)
なんということでしょう…。
モハE231形の機器更新は反映したけど、モハE230形は反映しないのか。
側面の次に屋根上です
先頭車のアンテナと、各車両にあるラジオアンテナ。
ラジオアンテナは模型では白ですが、実車は灰色ですかね。
クーラーは各車両多数派のAU725Aです。
細かい所は以上です
◎ちょっとエラー多すぎませんか、KATOさん
このE231系3000番台が発売されたときに、
KATO営業部がツイッター上で以下のような宣伝をしました。
『更新された電動車の床下機器、新設された客室扉のドアスイッチなどほかのE231系とのさまざま違いも
的確に再現しました!』
これを読んだ私の感想
中井駅から西武線乗って拝島に行こうぜ……
久しぶりに……
きれちまったよ……
模型の金型の流用、あるいは多少の解釈の相違は許されるべきです。
でも、この製品に関しては、
●黒色印刷有りの前面窓ガラス
●モハE230形の機器更新の未反映
●先頭車の乗務員室扉の表現
この3点は明らかな事実の誤認、実車の調査不足で、特にモハE230形機器更新の未反映は致命的です。
それに実車が現役で関水金属の工場の近くを走る電車でっせ。
なんで間違えるの?
西落合にしては珍しく手を抜いたな、と思いましたね。で、発売直後にKATOへ電話したけど、結局相手にされなかったもんな…。
◎まとめ
さて、今回のE231系3000番台八高・川越線ですが、率直に言って失望しました。線区を問わず、次にKATOがE231系更新車を出す際には、モハE230形の修正だけは絶対にしてもらいたいところ。さすれば、床下を正規にできるからね。
なお、実車は既にワンマン対応改造を受け、側面幕板にスピーカーと防犯カメラが設置されました。
(実車カワ42編成 金子駅にて)
お陰でボディが後期型と変わらなくなりました。
このように既に実車が変わっている以上は、この模型が単純再生産されることは多分ないかな。ワンマン仕様と称して新発売されることでしょう。
なので、八高・川越線の209系や205系と並べるなら、この製品を買った方が良いかと思われます。
修正記事なので、かなりマイルド表現に改めています。修正前は過激でした
まあ、なんか最近のKATOはなんか変、と思っていますが、振り返ってみればこの製品発売された2018年辺りからどうもおかしくなりましたね
以上です
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