人生っていったいなんなのでしょうか?
今日はいろいろ考えてしまうことがありました。実は、会社の人が病気のために辞めることになりました。その人はまだ20代前半です。
「人の一生の中で、唯一分かっていることがある。それは死ぬことだ」
池波正太郎さんが好んで書く言葉です。
限られた時間の中で、僕たちは悔いのないよう生きていかなければいけないですね。
そんな同僚のためにも、不幸を乗り越え、すばらしい人生を送ったジョン万次郎を題材にした「ジョン万次郎漂流記」(井伏鱒二)を紹介したいと思います。
<ジョン万>
幕末の人で、土佐の漁師です。この人のすごさは、その人間力だと思います。
彼は船が難破し、仲間と無人島へ上陸します。彼らを助けたのは、なんとアメリカの船。仲間はハワイで降りたのに、彼だけアメリカ本土へ。自ら望んで小学校で勉強したり、ゴールドラッシュになると、ひと山当てようと黄金探しを始める。そして日本に帰るために捕鯨船に乗り、人種差別がひどかった白人の船で、なんと副船長に選ばれる…。
この男すごい!!!
小学校や中学校の国語の教科書にぜったい載せるべきだと思います。若い人たちに、これほど進取の精神に満ちた日本人がいたことを知ってほしいです。もちろん、評価は☆☆☆☆☆の満点です。文句なしです。一気に読め、ジョン万の人となりが一気に伝わってきます。
<晩年>
ジョン万の日本での生活は不遇だったようです。坂本竜馬の見聞を広め、幕府の通訳にはなったようですが。海外で生き生きと人生を楽しんだ彼ですが、日本の封建社会には閉塞感を感じたようです。
<海洋もの>
司馬さんの高田屋嘉兵衛を題材にした「菜の花の沖」を読んでから、海外や海で活躍する人に興味を持つようになりました。かってに「海洋もの」と呼び、山田長政もの(白石一郎「風雲児」、山岡壮八「山田長政」、遠藤周作「王国への道」)の次に本作を読みました。今後、井上靖の「おろしや国酔夢譚」や遠藤周作の「侍」を読もうと思っています。
<最後に…>
けっこう、いろいろ書いていたのですが、今回は「投稿」ボタンを押したとたん、すべて消えてしまいました。なぜだ…。
もっと長かったのですが、もう一度書く気力がこの辺で尽きました。なので、ここで終わりたいと思います。また、明日からいろいろがんばりたいと思います。