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『『ジャーロ』傑作短編アンソロジー3 夜明けのフロスト クリスマス・ストーリー』 木村仁良(編)

2021年01月14日 22時08分00秒 | ■読書
「木村仁良」編集によるクリスマスをテーマにした海外ミステリのアンソロジー作品『『ジャーロ』傑作短編アンソロジー3 夜明けのフロスト クリスマス・ストーリー(原題:Seven Stories of Christmas)』を読みました。


久しぶりに短篇もイイなぁ… と思ったし、大好きな「R・D・ウィングフィールド」「ナンシー・ピカード」「エドワード・D・ホック」の作品が含まれているので、本書を選択しました。

-----story-------------
─平穏無事で和やかなクリスマスであってほしいと願う「フロスト」だったが、期待はむなしく裏切られた。
早朝、商店の戸口に赤ん坊が捨てられていて、その着衣には血痕が付着していた。
少女失踪事件も発生し、また一方で、百貨店の事務所の金庫が荒らされ大金が盗難に遭っていた。
署内はてんやわんやの大騒ぎ。
しぶしぶながら「フロスト」が捜査に乗り出し……(表題作)。
『ジャーロ』収録作品のなかから7編を厳選した傑作クリスマス・アンソロジー!
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クリスマスをテーマにした、以下の7篇が収録されています。

 ■1 クリスマスツリー殺人事件(エドワード・D・ホック/中井京子・訳)
   (The Christmas Tree Killer)
 ■2 Dr.カウチ、大統領を救う(ナンシー・ピカード/宇佐川晶子・訳)
   (Dr. Couch Saves a President)
 ■3 あの子は誰なの?(ダグ・アリン/中井京子・訳)
   (What Child Is This?)
 ■4 お宝の猿(レジナルド・ヒル/宮脇孝雄・訳)
   (Brass Monkey)
 ■5 わかちあう季節(マーシャ・マラー&ビル・プロンジーニ/宇佐川晶子・訳)
   (Season of Sharing)
 ■6 殺しのくちづけ(ピーター・ラヴゼイ/山本やよい・訳)
   (The Kiss of Death)
 ■7 夜明けのフロスト(R・D・ウィングフィールド/芹澤恵・訳)
   (Early Morning Frost)
 ■解説 「クリスマスにハートウォーミングなミステリーをお贈りスマス」 木村仁良(ミステリー研究家)


短篇集なのですが… 全篇約300ページのうち100ページを占め、大好きな「ジャック・フロスト警部」シリーズの短篇(というより中篇か…)『夜明けのフロスト』が最も印象に残りましたね。

「フロスト警部」が、クリスマス・イブのパーティから早朝にデントン署で休もうと顔を出す途端に事件発生… デントン百貨店の前に赤ん坊が捨てられていたり、少女失踪事件が発生したり、百貨店の事務所の金庫が荒らされ大金が盗難に遭い警備員が行方不明になったり と相変わらずデントン署はてんやわんやの大騒ぎ、、、

同時多発的に発生する事件… 一見、無関係に思えた事件が微妙にリンクし、連鎖することで、一気に解決するというシリーズ独特の面白さをぎゅっと凝縮した感じの作品でした。

品のないジョークや悪態も相変わらず… 「スタンレー・マレット署長」が喜ぶ展開になったのは意外でしたが、、、

これは「フロスト警部」からのクリスマスプレゼントだったのかもしれませんね… 愉しめました。


あとは、『クリスマスツリー殺人事件』『あの子は誰なの?』あたりが愉しめましたが… 『夜明けのフロスト』のインパクトがあまりにも強く、他の作品の印象は薄かったですねー

久しぶりに「ジャック・フロスト警部」シリーズを読みたくなりました。


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