Suさんの学球日誌

理科&日本語教師のSuさん(旧名SunQ)が、
国内・国外様々な学校を渡り歩き、
いろいろなチャレンジを試みます。

やったぞ

2008年04月27日 | 卓球
県大会の組合せ抽選会は4月30日,今県内の各地区では予選大会の真っ最中だ。sunQの地区も昨日まで激戦が繰り広げられていた。
26人の部員のうち,今回地区代表の権利を得られた選手は8名。これが最後のチャンスとなる3年生部員12人のうち,5人は残念ながら代表権を得ることができなかった。他のチームの選手も一生懸命やっているのだから仕方の無いことだが,やはり輝く場面を与えてあげられなかったことは残念である。そんな中,今回力を十二分に発揮してチャンスをものにできた子がいる。

入部当時彼は間違いなく12人の中の一番下にいた。多球練の時ウチでは部員同士で球出しをするのだが,そのボールが入らない。先輩や同輩から怒られる。仕方が無いので、まず壁やネットを相手に球出しの練習をやらせ,一年ほどかかりようやく球出しができるようになった。
ドライブマンだが,球威が無いため,粒高ラバーのショート型に転向させた。しかし相手にドライブを打たれると怖がって体が逃げてしまう。ボールへの恐怖心を克服するため,台を壁際に寄せ,逃げるスペースがないようにして,素手でボールをキャッチする練習を繰り返した。
そんなこんなの悪戦苦闘を2年間,なんとか普通にプレーをすることができるようにはなったものの,部内リーグでは下から何番のところをいったりきたり,この子が県大会に行けるとは,誰も思っていなかった(たぶん本人も)。

だが最後の春に奇跡は起きた。今大会彼が入ったトーナメントの山のシード選手が敗れたのだ。勝ったのは地区の有力校のレギュラー,粒高ショート型の選手だ。ウチの学校には粒高を使う選手が4人もいるため,粒高同士の戦いには慣れている!止める・押す・打つ,落ち着いた試合運びで勝利し,山の決定戦に進むこととなった。

山の決定戦,その後の順位決定リーグ,厳しい試合が続いたが,彼は一生懸命ボールにくらいつき,必死で声を出し,向かっていった。リーグが終わってみると1勝1敗。代表が確定した。ラケットを抱え彼は泣いていた。

競技のレベルとしては情けないくらいに低い。バタバタしてて格好悪い。でも,自分の持てる力をすべて駆使して頑張ろうとする姿はやっぱり感動的だ。「バカ,泣いてんじゃねえよ」と言いながらもらい泣きしてしまった。
中学時代環境に恵まれず,芽が出なかった子でも,頑張ればできる!
それを教えることわすれちゃいけないぞ,自分で自分の心を戒めた。



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1 コメント

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Unknown (蜂 吾郎)
2008-04-27 22:55:58
努力した者が報われたこと、お喜び申し上げます。

俗に「運も実力のうち‥」と云われていますが
努力しない者には決して『運』は訪れません。

『運』は努力すれば努力するほどより多く付いて
来ます。

そして努力の積み重ねが招いた『運』はいつしか
本物の実力に変って行くものと私は確信しています。
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