Suさんの学球日誌

理科&日本語教師のSuさん(旧名SunQ)が、
国内・国外様々な学校を渡り歩き、
いろいろなチャレンジを試みます。

より道・まわり道

2008年06月17日 | ノンジャンル
 sunQの朝はあわただしい。家族の朝食と弁当をつくり,場合によっては洗濯物を干したりした後,急いで飛び出していく。たまにはゆっくりと朝を過ごしたい,今日は授業が空いたので2時間年休を取った。

 学生時分の私は,遅刻常習だった。予備校生や大学生の頃,よく朝1の授業をサボってはフラフラと出歩いた。いつもの通学路から一本横の路地に入ってみたり,わざわざ遠回りしてみたり・・・日常の景色の裏側に全然知らない世界が有ることが新鮮だった。なかなか定まらない自分の人生の行方などに思い悩みながら,当てもなくさまよい歩いたものだ。

 職に就き,家庭を持ち,いつの間にかそんな習慣も無くなってしまった。今日はまだ時間に余裕がある。久しぶりにぶらぶらしてみるか。

 寄り道したのは市内の公園,子供達が小学生の頃には時々連れて来て遊ばせていた場所だ。



ついこの間までここで猿の子のようにはしゃいでいた子供達も中・高生,もう遊具では遊ばない。



芝生の広場では年配の人々がグラウンドゴルフに興じていた。定年まであと10年ちょっと,自分もこの年代に着々と近づいているのだなあ。



公園の中,遊具と反対側の道は歩いたことが無かったので,しばらく歩いてみる。するともう一つ別の芝生広場があった。こんな場所があるなんて今まで知らなかった。

 ベンチに座って空を見上げてみる。濃い雲と青空が入り交じった不思議な色合い・・・そういえばボーッと空を見るなんてこと,いつ以来だろう?最近心にゆとりが無かったかもしれない。自分と同じ目の高さにあるものしか目に入らなかったし,ちょとしたことですぐイライラしたり,捨て鉢な言動をしたりしていたような気がする。



今度は足元を見る。ニワゼキショウの可愛らしい花々が風に揺れている。これも心が和む。

 外部からのクレーム対応とか進学実績の向上とかインターハイとか,血生臭い世界のことだけ考えすぎたのかもしれない。ちょっと一息いれてみて,スタンスを変える・目線を変える・・・時にはそんなことも必要なのだ,きっと。
(明日も年休とっちゃおうかなsymbol7)






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夢のしっぽ

2008年06月15日 | 卓球
 インハイ予選が終わった。千葉県男子の場合予選を含めた「参加数分の代表数」は,団体-約150分の1,ダブルス約800分の3,シングルス約1800分の6・・・あらためて眺めてみるとやっぱり厳しい数字だ。

 団体とダブルスを終えた時点で代表権を獲得している学校はわずか2校。sunQと教え子たちもシングルスに最後の望みをかけ最終日を迎えた。ベスト32の残れた選手はわずかに2人,関東予選で3位になったエース君に期待がかかる。もう一人残った選手は3年生で,団体戦ではいつもチームの「要」として働いてくれた。

 二人の対戦相手はいずれも公立校の選手,春の公立大会では優勝・準優勝の強敵だ。しかも練習試合等過去の対戦では大きく負け越している。 ドキドキしつつも平静を装い「普段通り楽しくやろうよ」と選手に声をかける。いよいよ試合が始まった。

 監督の心配をよそに二人の選手は伸び伸び動いている。攻めと守りのバランスが良い,1セット先取!そして次も!なんとストレートで勝利してしまった。

 8決定は私立強豪校の1・2年生,エース君の相手は緊張しているのか凡ミスが目立ち簡単に2ゲーム奪取,いけるぞ!一方「要」君の相手は緩急のあるドライブを使い分け卓球をやらせてくれない,こちらは無理か?「角度さえあえば大丈夫だから,最後まであきらめるなよ」と声をかける。

 ここからの展開は対照的だった。腹をくくったエース君の相手は落ち着いてボールをよく引きつけて処理し始めた。バックハンドのミスが無くなり,強烈なファアハンドが入り始める。エース君劣勢だ。かたや「要」君の方は徐々に相手のドライブに角度が合い始め,ブロックやハーフボレーで相手を大きく動かすという有利な形になってきた。

 選手によく言うことがある。「1・2セットを落としたらチャンスだと思え。簡単に2-0になると,相手の心に必ずスキができる。そこを突けば一気に挽回することができるんだ」と。皮肉にもエース君はその真逆をやられ,要君は見事にそれを実践した。フルセットの勝負の末にエース君は敗れ,8人で争われる代表決定リーグには要君が勝ち上がった。

 関東予選のベスト8以上の試合は,代表が決定しているので極楽のようにとても気持ちよく試合ができる。これに対してインハイ予選は2人を代表から蹴落とす地獄のリーグ戦だ。これまで県大会で上位に残った経験の無い要君だがよく頑張り1勝をあげた,あと1勝できれば代表だ!

 しかしここからが苦しかった。1セットを先取するのだが,2セット以降相手のペースになってしまう。結局8人中7位,インターハイの夢はあと一歩のところで費えた。

 高校卓球に関わる限り,選手にとっても監督にとってもインターハイ出場は一つの夢だ。1800人の中で6人だけがつかむことができる夢・・・・今回はその夢に手がかかったかな?と思ったのだけれど,するりと逃げられてしまった。

 ああ,あの時こんな練習をさせておけば良かった。あそこでもっと良いアドバイスが出来たのではないか?悔いはつきない。手の中には夢のしっぽをつかんだ感覚がまだ残っている。ホントに悔しい!

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