気の向くままに junne

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その様な人生を追及しています

'12. 「美翔女」迫田さおり 孤軍奮闘も vs ドイツ 1-3

2012年06月23日 | スポーツ

 オリンピック出場選手選考の最終となる三連戦の初戦、これ迄3-3の日本、もう後が無い最後の舞台。決勝ラウンドへ進めるかどうかが略決まってしまう一戦でした。が、結果は敗北。ちょっと暗雲が垂れ込めて来た感じになってしまいました。

 この試合は負けたとはいえ、日本の戦力を見た時、必ずしも悲観ばかりが残ったわけでは有りませんでした。取り敢えず出場したのは、①栗原恵、②中道、③竹下佳江、⑧座安琴希、⑨石田、⑫木村沙織、⑮狩野舞子、⑯迫田さおり、⑪荒木絵里香、⑰平井、⑦山口舞でした。この中で特に目立ったのは「美翔女」迫田さおりでしょう。この日のアタックはこれ迄にない数字を残したのです。一人気を吐いていた様に見えました。いえ、事実そうでした。自らリズムを作り、とにかく『迫田にボールを預ければ大丈夫』といったムードを作り出していました。そしてそれが見事に決まっていたのです。迫田さおりの代名詞とも言えるジャンプ・アタックが気持ちいいくらいドイツのコートに吸い込まれていました。「美翔女」の面目躍如といったところです。今迄それ程目立つ機会に恵まれてはいませんでしたが、この対ドイツ戦で十分過ぎる程の得点源である事を実証してみせました。完全なるスターティング・メンバーとなったとみて良いでしょう。

 次に目立ったのは狩野舞子でしょう。迫田さおりと共にリズムを作っていましたね。特にブロックでいい仕事をしていました。狩野舞子も欠かせない選手としての良いアピールが出来ていた様に思えました。ただ、一つ気になったのは、攻撃の際にもう少し積極性が欲しかった・・・という所です。何か、ほんの僅か気後れしていた様に見受けられたからです。それが力の無いフェイントになってしまっていたのです。彼女の実力ならば力のこもったアタックが出来た筈なのに・・・と思うシーンが何度か有りました。その点がちょっともったいなかった様に思えました。でも、貴重な戦力である事は十分にアピール出来た様に思えます。

 2人のポイント・ゲッターが活躍していながらどうして負けてしまったのか、それがこの試合の課題です。大きな理由は以前にも書きましたが、②中道です。どう転んでも③竹下佳江の代りには成れないという事です。バレーボールは、或る意味ではセッター次第で決まる・・・という側面を持っています。それだけ攻守の要だからです。そこに中道というのは、どう考えても当てはまるピースでは有りません。考えてみれば今迄の日本は竹下佳江の存在が大き過ぎて、どうしても頼りの綱となり、後継者を育成しきれないまま今日迄来てしまっているのですから、仕方のない事と言えるのかもしれません。今度のロンドン・オリンピックの後はどうなってしまうのかが、心配の種です。

 他の選手達はそれなりに動いてはいましたが、リズムを摑みきれていなかった様ですね。特に第四セットからコートに立った山口舞選手には期待していただけに、ちょっとがっかりでした。調子が悪かったのでしょうか? それとも代っていきなりの厳しいマークの集中に、自分のプレイを発揮出来なかっただけなのでしょうか? かなり山口舞は相手に研究されている様でした。しかしそれは相手が彼女の実力を認めているという証し。ここを乗り越え頑張って欲しいものです。山口舞、彼女もまた必要な戦力の一人なのですから。

 あとは、頑張って欲しい選手として⑧座安琴希でしょう。まだまだ⑥佐野優子の域には達してはいませんが、竹下の後継者同様、佐野の後継者探しはとても難しいものが有りますが、座安の場合は一番近いところに居る様に思えます。

 25日に発表されるオリンピック・メンバーですが、今ここに揚げた選手達の他には、④井上香織、⑤大友愛、⑬新鍋理沙辺りが有力なのかなと思われます。①栗原、⑫木村、⑪荒木はコンディション次第と云ったところでしょう。残りは一長一短と云うところですね。あっ、江畑は要りませんよ、絶対に。

 さあ、それよりも問題は残りの二戦をどう戦うか、です。調子に乗っている「美翔女」迫田さおりと狩野舞子に期待が掛ってまいります。セッターにはやっぱり竹下が必要です。出来る事なら本番迄休ませてあげたいのですが、どうしたものでしょう。試合勘を取り戻させる為と云う意味でも、大友・井上の両選手には先発して欲しいのですが・・・。とにかく頑張って下さい。


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