1分で読める小さなお寺の法話集

子育て、人材育成に関する法話を実話と歴史から紐解いて書いております。

【住職の法話。考え方を少し変えるだけで、苦しい人生が、楽しい人生に】 今日は、パリオリンピック(マリーアントワネット)に因んだ話を一席、させてもらいましょうかね。

2024-08-09 08:11:30 | 法話

【8月10日投稿分】 

今日の法話は、8月6日に投稿した法話に、付け加えをしたものです。


檀家の仏壇参りに伺うと、その家の人が「住職は『ツチノコ』って、本当にいると思いますか」と唐突に。「何よ、どうしたの」と聞き返すと「いや、住職が時折『迷信は、解明されたら、迷信ではなくなる』と言ってるから、どうなのかな、と思って」と。対し拙僧「50センチ程の蛇が、大きな鼠を飲み込んだ直後に、偶々人に見られた、が伝説の始まりかも」と答えると「また、そんな夢のない事を」と。「ですよね。山奥にしても、深海にしても、宇宙にしても、未確認物体(人間が『ある』と信じているもの)が存在していると思うから『ワクワク、ドキドキ、元気、健康』がもらえるんだもんね。そう考えたら、人間が夢見る『世界平和の実現』というも、そうなのかもしれないよね。『人間の世界から、欲、が消える事はない。1人の人間の誕生と共に、1つの欲もまた、同時に誕生を。自分の欲を満たす為には、相手の欲を抑え付けるしかない。抑え付けたら自ずと、そこに争いが起こる。石川五右衛門さんが辞世で言った、浜の真砂は尽きるとも、世に盗人の種は尽きまじ、は、正論中の正論、真理中の真理にて』などと言っていたら、お先真っ暗ですもんな。人間には『折り合う』という心があるから、それを根付かせるしかないですよね」と檀家さんに。


続けて、この檀家さんに「折り合う、と言えばくさ、今、パリではオリンピックが。1889年の第4回パリ万博の時に、エッフェル塔(312メートル)が建てられましたが、その時に『著しくパリの景観を損なうじゃろ』と猛反対したが、フランスの自然主義作家のモーパッサン。彼はパリで唯一、この塔を見らずにすむ場所として、度々1階のレストランに足を運んだそうだね。この時に『エッフェル塔が嫌な奴は、エッフェル塔に行け』という諺までもが、産まれたとの事。でもくさ、本当に嫌いだったら、そんなに度々、エッフェル塔に足を運ぶ事はないですわな。恐らく『馬には乗ってみよ、人には添うてみよ』で、最初は嫌っていたのかも知れないが、エッフェル塔に足を運んでいる内に「満更でもないやんけ』という気持ちに、変わっていったのかも」と。


更に拙僧「自分の心と折り合いを付けられたら、案外に何でも、受け入れる事が出来ますもんな。実際問題、この世に『これ、正解』はないですもんね。今の自分にとって『正解か否か』というだけで。今この時点で『正解』と思っている事も、知識、知恵、経験が増していくに連れ、自ずとその正解も変化をしていきます。だからこそ、その時の感情で人を否定、批判しちゃならんのだよね。特に、大人(親)が子供に対し、自分の考えを押し付けるは、絶対にやっちゃならん事。『子供叱るな、来た道じゃ。年寄り笑うな、行く道じゃ』ですばい。因みに、東京タワー(333メートル)は『エッフェル塔よりも高い物を』と、張り合って作られたという話ですよ」と。


最後に、この檀家さんが「ところで住職、パリ五輪といえば開会式での、マリーアントワネット(自分の頭部を手に持って立つ女性の姿)ですが、一瞬見は衝撃的でしたよね。それについてのご意見を」と。「おたく、この話を投稿させて、拙僧の法話を炎上させようとしてんじゃないの」「いえいえ、そんな事は。純粋な気持ちで、住職の見解が聞きたいだけですよ」と。拙僧、ため息をついて「例えば、例えばだよ。〇〇回忌の年忌法要の時、檀家さんから『亡き親父の話題になったら、どうしても悪口にしかならん。これって、不謹慎ですかね』と、この様な類似の問い掛けは、度々受けるんですが、その時には拙僧『悪口を言うも、故人への供養だよ。どんどん悪口を言ってやんない。最もあかんは、忘れ去る事にて。無視する事だよ。心の中に残っているから、表に出てくるんだもんね』という回答をするかな」と。「なるほど、それがこの度のマリーアントワネット物議に対する、住職の答えですね」「あのね、おたく(檀家)達、そんな質問、あかんで」と。


続けて、拙僧「まあ、何でもがそうだが、人がそうする(そう動く)からには、第三者にはわからない、そうする(そう動く)だけの理由があるはず。フランスがどういう意図(目論見)があって、あの様な催し物を出したのかはわからないが、ある程度の批判を受けるは、百も承知だったと思うよ。恐らく、開会式を見ていた人達の多くは『誰、この女性』と一斉に『マリーアントワネット』の名でググったと思うよ。彼女の事を知らない若い世代の人達の間では、あの映像で、彼女は一気に超有名人になったよね。フランス革命(ルイ16世)を含め、あれ1発で、フランスの歴史が全世界に知れ渡る事になったは、紛れもない事実でしょうね」と。


更に拙僧「フランス革命は、1789年7月14日に勃発した事により、この日(7月14日)がフランスの建国記念日に。この建国記念日に近い日に、五輪開会式があったので、その様な催し物を持ち出したのかな。『俺達はこの様な歴史を辿って、フランスという国を建国したんだ』と全世界にアピールを。歴史上の善悪は抜きにして、今ここにフランスという国が存在するは、歴史を担ってこられた人達がおればこそ、だもんね」「住職の言葉を借りて言うならば、マリーアントワネットさんの事を知らない人達にまで知れ渡る事で、彼女やフランス革命で他界された方々の供養にもなると、そういう事ですか。そう考えると、日本の靖国で祀られている人達も、同じ事が言えるのかな」「フランスが供養までも考えて、この催し物を出したかどうかは、わからないけどね」と拙僧、この檀家さんに。


【付録】

拙僧はこれまでに、約10年間でSNSに3000話の長短法話、また、法話の本を3冊、世に出させて頂きました。そのご縁がきっかけとなり、テレビ(約半年、週1回)、ラジオ、新聞、雑誌などや、教育委員会、学校、幼稚園、病院、老人ホーム、デイサービス、町内会老人の集い、倫理法人会、他宗寺院、葬儀斎場、社員研修などへの講演(北九州在住の拙僧が、遠方では九州南部、関西、関東、北陸、東北まで。尚、檀家は千葉県にも)にも呼んで頂き、方々で法話交流を。あらゆる話とまでは言えませんが、様々なジャンルである程度(仏教仏事系の他にも、癒し系、漫談系、人生系、目から鱗系、子育て系など)の話が出来ると思いますので、何かのお役に立ちそうでしたら、時間調整の許す限り、集いの大小問わず(参加者数人でも)足を運ばせて頂きますので、お気軽に、facebook、X、Instagram のメール(コメント欄)で、お声を掛けてくださいませ。勿論、この様なお話でいいなら、でございますが。拙僧も今年で62歳です。父親の他界年齢を基準にすれば、あと僅かに10年。これより先の残された時間は、1人でも多くの人のお役に立てれば、との思いです。『今、自分に出来る事を、今やる』ですね。


下記で拙僧の過去の法話を読む事が出来ます。興味がございましたら、是非。


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次回の投稿法話は、8月15日になります。






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